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第11章 (1)アカリside

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「産まれて来る瞬間、傍に居てやれなくてごめんな?
今度会う時は、いっぱい抱っこしてやるから……。元気に産まれて来いよ?」

私を抱き締めて、お腹の中のヒナタに話し掛けるヴァロン。
まだ反応もないのに、本に書いてあったお腹の赤ちゃんにはちゃんと聞こえてるって事を信じて毎日の様に声を掛けてくれる。
育児書や雑誌もたくさん買って来て、私よりも真剣に読んでくれて……。

口にはしないけど、私と同じ……。
ううん、それ以上に離れたくないと思ってくれてる。


いつかヒナタが大きくなったら、絶対に話してあげよう。
お父さんは産まれてくる前から、あなたをとても愛してくれてたんだよって……。

……
…………。

〈回想終了〉
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