夢の言葉と陽だまりの天使(上)【続編②】

☆リサーナ☆

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第4章 (1)アカリside

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【パン屋さん】

「おはようございます!
今日も1日よろしくお願いします」

着替えて私が他の従業員さんに挨拶をすると……。
みんながキャーキャー騒ぎながら厨房と商品の並ぶ店内を繋ぐ扉の辺りに集まり、外を見つめていた。


「?……何か、あったんですか?」

何事かと思い近寄りながら尋ねると、私に気付いたみんなが興奮しながら手招きする。


「あ!おはようございます。
それが!今日お手伝いに来てくれた人が、めっちゃくちゃ格好良いんですよ~!!」

「はぁ~ヤバイ!
あんなイケメンいるんですね~っ」

従業員の女の子達は、みんな頬を染めてぽ~っとしている。

実は今日はこのパン屋さんが出来て一周年。
そこで記念に色々イベントを開催する事になっていて、きっといつも以上に忙しくなる事を予想した店長が助っ人を頼むと言っていた。

どうやら、その人が格好良いらしい。


「アカリさんも見てみて下さい!
ホントに、王子様みたいですよ~?」

「えぇっ?
わ、私は別に……いいですよ」

私は顔の前で両手を振りながら断った。


……だって。
ヴァロンより格好良い人なんて、いない。
私の心を高鳴らせてくれるのは、世界中でただ一人……彼以外いない。

でも……。
そう思っている私の背中をみんなが「見て見て!」と言わんばかりに押す。
その人物が見える位置まで連れて行かれ、私は仕方なくみんなが指差す方向を見た。


!っ……えっ?

ドキンッ!と……。
一瞬で、自分の鼓動が跳ね上がるのを感じる。

資料を片手に店長とユウさんと打ち合わせをする、その人物の横姿から……目が逸らせない。
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