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第1章 (3)ヴァロンside

3-1

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【夕方/港街】

「ふぁ~……っ」

任務を終えて俺は港街へ戻ってきた。
帰りの電車の中でついウトウトしてしまって、今も眠気が取れず欠伸が止まらない。

任務の疲れではない。
昨夜、アカリと交わした初めての契り。
嬉し過ぎて、幸せ過ぎて……。
彼女が可愛くて、愛おしくて……。
眠る事を忘れて抱いてしまったのが原因だ。


……可愛すぎるのも、問題だな。

昨夜のアカリを思い出して、そう思いながらも自然と緩む表情。
自分がニヤけ過ぎではないかと心配になり、片手で口元を押さえながら俺は仕事終わりの報告の為に隠れ家に向かった。
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