かたまり

残酷な手

私は不器用ながらも
少しずつ幸せの実を育て上げてきた

実が大きくなってきて
私はよろこんだ

ここまで大きくそだったことは
一度もないから・・・

幸せの実が色づきだし
やっとこの手に幸せの実を抱きしめようとしたその時

あの見覚えのある大きな手が伸びてきて
私の目の前で
たった一つの私の幸せの実を
切り落とした！！

切り落とされた私の幸せの実は
ぐちゃぐちゃになってしまった

泣きながら砕けた欠片を拾い集める私に
あなたは振りかえって冷たく言う
「今のままでいいの 今のままで」

夢を見ることを許さなかった
あなたの言葉の中に
私の本当の幸せを願う気持ちを
見ることがどうしてもできない

わからない　わからない！！

なぜに　なぜに私の幸せの実を
あなたは無惨に切り落としていくのですか？
この胸に抱きしめようとする時に

どうして　あなたは私の幸せをいつも
奪っていくのですか？

答えてほしい！！

答える声は聴こえない
今も
きっと　これからも

砕けた幸せの実を拾い集め
震えながら一人激しく泣き続けた