聖女の紋章 転生?少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です!

幸之丞

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「エルーシアその手を握ってはいけません」

その声はリーサです。

「え?リーサちゃんなぜ駄目なのかしら?」

「フィオナ殿下お忘れですか?
貴女は、私達の期待を裏切り、魔法をぶっ放したからです」

「そうです。エルーシア派などと言っている場合じゃないですよ。フィオナ殿下?」

「お母様。確かにアレは酷かったです。ベルティンブルグ派の中核を担うオッドリアの領主の長女がそう言っているのです。
エルーシアの派閥に入るのは難しいとおもいますわ」
ここでソフィアが話に入って来ました。
リーサとソフィアはどこから来たのでしょう?

「フィオナ殿下。何よりも王妃の立場のあなた様が、エルーシアだけを推すのには問題があるのではないでしょうか?」

「リーサちゃん確かにそうかも知れませんが、すでにマルグレーテが、エルーシアちゃんにべったりですよ」

「フィオナ殿下。私はマルグレーテ殿下がエルーシアにべったりの状態なので、逆にフィオナ殿下は、距離を置いたスタンスの方が良いかと思ったのです」

「国王陛下は、バルデマー大公爵の甥っ子にあたります。
我々王族が大公の家族とべったりなのは、問題は無いかと思います。
しかも、この先、いいえ今のこの段階ですでにエルーシアちゃんの知識は、ベルティンブルグを繁栄させて、彼女の魔法は、攻撃魔法はもちろん、治癒魔法、回復魔法、補助系の魔法も仕える上に剣を使った接近戦も勝てる相手はほぼいないでしょう。
この国、いいえこの大陸はエルーシアちゃんを中心に動いていく事になります。
そんな、エルーシアちゃんだからこそ、私もエルーシアちゃんに気に入って一緒に国をよくしていきたいのです」

「フィオナ殿下のお気持ちはわかりましたわ。
エルーシアと仲良くなりたいのですね?」

「そうです。リーサちゃん」

「実は私の母のレーアもあれだけ一緒にいるのに、2人の仲は微妙です。
エルーシアは、実は人見知りです。
でも、距離を置いて失敗したのが、私の母のレーアです」

「レーアが失敗なの?エルーシアちゃんは、オッドリアの発展に力を入れようとしていると見えるのですが?」

「それは、きっと私がいるからです」

「なるほど、2人は双子の姉妹のようにいつも一緒にいますものね?」

「そうです。近すぎない、離れすぎないがエルーシアと仲良くなるコツですわ」
(双子と近すぎない、離れすぎないって、どんどん離れていくじゃない。
双子なら距離が近いのでなくて?)

「なるほど、グイグイ迫ってくるマルグレーテは、確かにエルーシアちゃんに嫌われているわよね?」

(ああ。確かにマルちゃんはグイグイきてウザいわね)

「そうなのです。グイグイは駄目なのです。
エルーシアは、独りを楽しむ時もあるので、そのときは近づいては駄目です」

(ああ、もう我慢できないわ)
「先程から私の話をしているようですが、本人を前に、『グイグイするな』とか『孤独を愛する』とは、私のいない場所でしてくださいませ」

そこにいたのっていう感じで目を見開き、口もあんぐりと開けるのは辞めてください。
最初からここにいましたよね。わたし。

「私もここにいるわ~!」
ソフィアは、大きな声をだしました。

(確かに、ソフィアの存在を忘れていましたわ)
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