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「は~い、お父様。ヴァルデマーお兄様が行かないのなら、アデリッサが、お空を飛んで行きたいで~す」
スキップで出移動して陛下の前で大きく手をあげたのは、フィオナ王妃の次女、第2王女のアデリッサ様でした。
「アデリッサ。わかっているとは思うけれども、これは遊びじゃないのよ。
幼い貴女には危険すぎるわ」
陛下とアデリッサ王女の間にソフィア王女が立ち入りました。
「お姉様ばかりずるいです。お姉様は、先程のように魔導具でお空を飛んだのですから。
ヴァルデマーお兄様が行かないとおっしゃったので、アデリッサが代わりに、グリフィン様達の住みかに行って、その後にお母様達の活躍を見たいでーす」
「でも、危険だわ」
「そうだぞ、アデリッサにはまだ早い。もう少し大きくなるまで待ちなさい」
ソフィア王女が否定をして陛下が説明しましたが
「年齢を理由にするなら、ファリカ様はアデリッサと同い年です。
ファリカ様が良くてアデリッサが駄目なのは、納得がいかないでーす」
陛下とソフィア王女は無言になってしまいました。
(もっと頑張らないと駄目じゃないですか)と不敬な事を考えていると、
陛下やソフィア王女の視線を感じました。
でも私はお二人の視線に無視を決め込もうとしていますと、
「陛下。私が発言してもいいのですか?」
「ああ、ファリカちゃん許可しよう」
「陛下、ソフィア殿下、お姉様。
私がアデリッサ殿下のお世話をして、危険な目には遭わせないので、一緒に行きたいのです」
今はグリフィンの子供の背に乗っていないファリカは、アデリッサ王女の手をとり、私や、陛下、ソフィア様を上目遣いで見ています。
陛下は、私をじっと見つめて
「エルーシアちゃん。アデリッサを連れていってもらっていいか?」
私より先に陛下が折れました。
「お父様。いいえ、陛下それは少し甘やかせ過ぎと思います」
いやいや、ソフィア様も結構甘やかせられていると思うけれども、自分は棚に上げるのね?
「お姉様も今は甘やかせられているので、その発言は自分の首を絞めるのと一緒でーす」
(ほら。妹に突っ込まれた)
ソフィア様は苦虫を噛み潰したような顔をしています。
「陛下。発言よろしいでしょうか?」
ものすごく格好いい貴族の方でしょうか?とても響くいい声です。
「発言を許す」
「はっ! ありがとうございます。
もし、ソフィア殿下もアデリッサ殿下も、北に向かってしまいますと、無いとは思いますが、フィオナ王妃様とマルグレーテ様もすでに北に行っているため、王族に女性がいなくなる可能性もあります。
ご一考してもらえないでしょうか?」
「確かにな。バルデマー大公爵どのように思いますか?」
「んん」とお祖父様は咳払いをしたあと
「エルーシアちゃんとファリカちゃんが同行するのだ。万に一つも大事が起こるとは考えられない。
しかし、王族や大公爵家の女性は、みんなお転婆だと思われていいのか?
フーマ26世陛下」
「伯父様。今更です」
「そうか。良いのではないか?
エルーシアちゃん大丈夫だよね?」
「お祖父様。あまり気乗りはしないのですが」
私の返事を打ち消すように
「「はーい。大丈夫なのです」」
ファリカとアデリッサ様が手を上げて大丈夫アピールをしました。
「ファリカ。ちゃんとお姫様のお世話出来ますか?」
「大丈夫なのです。アデリッサ様には、グリフィンのリーダーに乗って移動するのです。私が前に乗りますので、絶対に安全なのです」
「はあ~。仕方ないわね。アデリッサ一緒に行きましょう」
(あれ?なんでソフィア様が決めちゃうの?)
私は納得いかなかったのですが、二人を連れて行くことを決めました。
(ソフィア様は、ここに置いていくつもりでしたのに)
「は~い、お父様。ヴァルデマーお兄様が行かないのなら、アデリッサが、お空を飛んで行きたいで~す」
スキップで出移動して陛下の前で大きく手をあげたのは、フィオナ王妃の次女、第2王女のアデリッサ様でした。
「アデリッサ。わかっているとは思うけれども、これは遊びじゃないのよ。
幼い貴女には危険すぎるわ」
陛下とアデリッサ王女の間にソフィア王女が立ち入りました。
「お姉様ばかりずるいです。お姉様は、先程のように魔導具でお空を飛んだのですから。
ヴァルデマーお兄様が行かないとおっしゃったので、アデリッサが代わりに、グリフィン様達の住みかに行って、その後にお母様達の活躍を見たいでーす」
「でも、危険だわ」
「そうだぞ、アデリッサにはまだ早い。もう少し大きくなるまで待ちなさい」
ソフィア王女が否定をして陛下が説明しましたが
「年齢を理由にするなら、ファリカ様はアデリッサと同い年です。
ファリカ様が良くてアデリッサが駄目なのは、納得がいかないでーす」
陛下とソフィア王女は無言になってしまいました。
(もっと頑張らないと駄目じゃないですか)と不敬な事を考えていると、
陛下やソフィア王女の視線を感じました。
でも私はお二人の視線に無視を決め込もうとしていますと、
「陛下。私が発言してもいいのですか?」
「ああ、ファリカちゃん許可しよう」
「陛下、ソフィア殿下、お姉様。
私がアデリッサ殿下のお世話をして、危険な目には遭わせないので、一緒に行きたいのです」
今はグリフィンの子供の背に乗っていないファリカは、アデリッサ王女の手をとり、私や、陛下、ソフィア様を上目遣いで見ています。
陛下は、私をじっと見つめて
「エルーシアちゃん。アデリッサを連れていってもらっていいか?」
私より先に陛下が折れました。
「お父様。いいえ、陛下それは少し甘やかせ過ぎと思います」
いやいや、ソフィア様も結構甘やかせられていると思うけれども、自分は棚に上げるのね?
「お姉様も今は甘やかせられているので、その発言は自分の首を絞めるのと一緒でーす」
(ほら。妹に突っ込まれた)
ソフィア様は苦虫を噛み潰したような顔をしています。
「陛下。発言よろしいでしょうか?」
ものすごく格好いい貴族の方でしょうか?とても響くいい声です。
「発言を許す」
「はっ! ありがとうございます。
もし、ソフィア殿下もアデリッサ殿下も、北に向かってしまいますと、無いとは思いますが、フィオナ王妃様とマルグレーテ様もすでに北に行っているため、王族に女性がいなくなる可能性もあります。
ご一考してもらえないでしょうか?」
「確かにな。バルデマー大公爵どのように思いますか?」
「んん」とお祖父様は咳払いをしたあと
「エルーシアちゃんとファリカちゃんが同行するのだ。万に一つも大事が起こるとは考えられない。
しかし、王族や大公爵家の女性は、みんなお転婆だと思われていいのか?
フーマ26世陛下」
「伯父様。今更です」
「そうか。良いのではないか?
エルーシアちゃん大丈夫だよね?」
「お祖父様。あまり気乗りはしないのですが」
私の返事を打ち消すように
「「はーい。大丈夫なのです」」
ファリカとアデリッサ様が手を上げて大丈夫アピールをしました。
「ファリカ。ちゃんとお姫様のお世話出来ますか?」
「大丈夫なのです。アデリッサ様には、グリフィンのリーダーに乗って移動するのです。私が前に乗りますので、絶対に安全なのです」
「はあ~。仕方ないわね。アデリッサ一緒に行きましょう」
(あれ?なんでソフィア様が決めちゃうの?)
私は納得いかなかったのですが、二人を連れて行くことを決めました。
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