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婚約破棄に向けて
家族の時間。
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レン様に自宅まで送ってもらい、エントランスに入ると珍しくお父様とお母様が待っていた、
「お父様、お母様ただいま帰りました。」
「シア、おかえり。」
「シアちゃん、おかえりなさい。」
ここ2週間くらい、お父様は忙しいのかなかなかお会いできなかったので3人で会うのは久しぶりだ。
「久しぶりに時間が取れたんだ。シアがどこまで証人を集められたのか、情報収集できたのかも聞きたかったからね。今日はゆっくり話そう。まずは夕飯を家族で食べようか。」
一度自室に戻り制服を着替えて食堂に向かう。食堂に着くと、お父様とお母様が席について待っていた。
「お待たせいたしました。」急いで私も席につく。
「最近の学院はどう?」お母様が最近の学院の様子について聞いてきたので私は「色々ありましたが、とても楽しく過ごしています」と答えた。色々というのはトーマスやドロシーのことだ。
「最近、新しいお友達もできたんです。生徒会の皆さまとも仲良くしてもらっていますし、それ以外に同性のお友達もできました。」思っていた以上に私は友達ができたことが嬉しかったらしく、皆のお話をたくさん話した。
「ち、ちなみに、シアは好きな人とかできたのかい?」
「好きな方ですか?まだ一応婚約中の身でありますし、そこまで考えたことはなかったです。」私は首をかしげながらお父様に伝える。お父様は少しほっとした様子で、そんなお父様をみてお母様はくすくすと笑っていた。確かにいつかは恋をしてみたいけど、とりあえず今は目の前のことに集中したいというのが本音だ。
「ならいいんだ。もし婚約破棄がうまく進んで好きな人ができたらおうちに連れてきなさい。私が見極めてあげるからね。」軽く咳払いしながらお父様が言うので私は、少し笑いながら「わかりました」と答えた。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
夕食を食べ終え、皆で執務室に移動する。
「さて、ここからは今まで調べたことなどを報告してもらえるかな?」お父様の目つきが仕事モードに切り替わった。
「はい、まず証人についてですが、5人以上集めることができました。」私はいままであったことを含め、順にお父様に伝えていく。何もしていないにもかかわらず、私が行ったという嘘をついたことに対する証人、教室の目の前でドロシーとトーマスが浮気に近い行動を行っていたことを目撃した証人、私に対し暴言や嫌味をいっているところを目撃した証人、恋人や、婚約者がいるにもかかわらずその人を奪おうとする行為を目撃した証人、さらにその婚約者へ暴行、暴言をはき被害を受けた人が証人だ。また、先生が別で複数人証人となってくれており、授業態度や先生に対する暴言を吐いていたということを証言してくれることになっていることを伝えた。
「うんうん。きちんと集められているね。ワーグナー家とハマー家についてはどうだった?」
ワーグナー家については少し調べられたことを伝えた。ワーグナーの現当主は婿として入っていること。ワーグナー元当主が体調を崩しどうしても大金が必要となり、仕方なくワーグナー夫人はワーグナー現当主と結婚したこと。ドロシーは小さいころからだが弱かったことなど話した。
「お金周りについてはワーグナー夫人が見つかって聞けたらと思ったんですが、なかなか見つかりませんでした。」
私の話を聞きながらお父様が少し考える。
「わかった。できる限りは調べてくれたんだね。夫人についてとお金周りについてはこちらでここから引き継ごう。もう時間もないしね。あとはハマー家についてだが...」
「ハマー家については申し訳ないのですが、まだ調べられていません。証人も集まりましたし、明日から本腰を入れて調べようと思っています。」クレイン先輩の話では調査するには少し危ないかもしれないとのことだったので、気を付けながら調べることを伝えた。
「シアちゃん。あまり無理はしないこと。首を突っ込みすぎないように気をつけなさいね。集中すると周りが見えなくなってしまうのだから気をつけなさい。」お母様が心配そうな顔でこちらを見ていたので私は気を付けますと一言伝えた。
「そしたら暗い話はここまでだ!8日後のパーティーについて詳細を説明しようか。」そう言ってお父様が説明を始める。
「今回のパーティーは国王が主催する夜会だ。だから王侯貴族は全員参加となる。」私は吃驚した。まさかそんな大きな夜会だとは思わなかったのだ。
「そんなところで婚約破棄の話をするのですか?それはさすがに…やりすぎではないでしょうか...?」
私は心配になった。そもそも王族でもないのに何でそんなところで婚約破棄をするんだろうと不思議にさえ思う。
「実はな。シアに少しでも成長してほしいと思っていたから今回は自分で動いてもらったんだ。婚約破棄はあくまで建前で、それ以外に別のことがあるんだよ。夜会当日シアにやってほしいことはね、学院での二人の風紀について話すことと婚約破棄について話すことだ。それ以外については父様たちに任せてほしい。あくまでも自分が調べたことの答え合わせだと思いなさい。いいね?だから絶対調査で深追いはしないこと」頭をポンポンしながら「わかったかい?」と聞いてくるので、私はうなずくことしかできなかった。
「この件は、必ず生徒会のメンバーに伝えておいて。頼んだよ。」
そう言って今日はお開きになった。
「お父様、お母様ただいま帰りました。」
「シア、おかえり。」
「シアちゃん、おかえりなさい。」
ここ2週間くらい、お父様は忙しいのかなかなかお会いできなかったので3人で会うのは久しぶりだ。
「久しぶりに時間が取れたんだ。シアがどこまで証人を集められたのか、情報収集できたのかも聞きたかったからね。今日はゆっくり話そう。まずは夕飯を家族で食べようか。」
一度自室に戻り制服を着替えて食堂に向かう。食堂に着くと、お父様とお母様が席について待っていた。
「お待たせいたしました。」急いで私も席につく。
「最近の学院はどう?」お母様が最近の学院の様子について聞いてきたので私は「色々ありましたが、とても楽しく過ごしています」と答えた。色々というのはトーマスやドロシーのことだ。
「最近、新しいお友達もできたんです。生徒会の皆さまとも仲良くしてもらっていますし、それ以外に同性のお友達もできました。」思っていた以上に私は友達ができたことが嬉しかったらしく、皆のお話をたくさん話した。
「ち、ちなみに、シアは好きな人とかできたのかい?」
「好きな方ですか?まだ一応婚約中の身でありますし、そこまで考えたことはなかったです。」私は首をかしげながらお父様に伝える。お父様は少しほっとした様子で、そんなお父様をみてお母様はくすくすと笑っていた。確かにいつかは恋をしてみたいけど、とりあえず今は目の前のことに集中したいというのが本音だ。
「ならいいんだ。もし婚約破棄がうまく進んで好きな人ができたらおうちに連れてきなさい。私が見極めてあげるからね。」軽く咳払いしながらお父様が言うので私は、少し笑いながら「わかりました」と答えた。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
夕食を食べ終え、皆で執務室に移動する。
「さて、ここからは今まで調べたことなどを報告してもらえるかな?」お父様の目つきが仕事モードに切り替わった。
「はい、まず証人についてですが、5人以上集めることができました。」私はいままであったことを含め、順にお父様に伝えていく。何もしていないにもかかわらず、私が行ったという嘘をついたことに対する証人、教室の目の前でドロシーとトーマスが浮気に近い行動を行っていたことを目撃した証人、私に対し暴言や嫌味をいっているところを目撃した証人、恋人や、婚約者がいるにもかかわらずその人を奪おうとする行為を目撃した証人、さらにその婚約者へ暴行、暴言をはき被害を受けた人が証人だ。また、先生が別で複数人証人となってくれており、授業態度や先生に対する暴言を吐いていたということを証言してくれることになっていることを伝えた。
「うんうん。きちんと集められているね。ワーグナー家とハマー家についてはどうだった?」
ワーグナー家については少し調べられたことを伝えた。ワーグナーの現当主は婿として入っていること。ワーグナー元当主が体調を崩しどうしても大金が必要となり、仕方なくワーグナー夫人はワーグナー現当主と結婚したこと。ドロシーは小さいころからだが弱かったことなど話した。
「お金周りについてはワーグナー夫人が見つかって聞けたらと思ったんですが、なかなか見つかりませんでした。」
私の話を聞きながらお父様が少し考える。
「わかった。できる限りは調べてくれたんだね。夫人についてとお金周りについてはこちらでここから引き継ごう。もう時間もないしね。あとはハマー家についてだが...」
「ハマー家については申し訳ないのですが、まだ調べられていません。証人も集まりましたし、明日から本腰を入れて調べようと思っています。」クレイン先輩の話では調査するには少し危ないかもしれないとのことだったので、気を付けながら調べることを伝えた。
「シアちゃん。あまり無理はしないこと。首を突っ込みすぎないように気をつけなさいね。集中すると周りが見えなくなってしまうのだから気をつけなさい。」お母様が心配そうな顔でこちらを見ていたので私は気を付けますと一言伝えた。
「そしたら暗い話はここまでだ!8日後のパーティーについて詳細を説明しようか。」そう言ってお父様が説明を始める。
「今回のパーティーは国王が主催する夜会だ。だから王侯貴族は全員参加となる。」私は吃驚した。まさかそんな大きな夜会だとは思わなかったのだ。
「そんなところで婚約破棄の話をするのですか?それはさすがに…やりすぎではないでしょうか...?」
私は心配になった。そもそも王族でもないのに何でそんなところで婚約破棄をするんだろうと不思議にさえ思う。
「実はな。シアに少しでも成長してほしいと思っていたから今回は自分で動いてもらったんだ。婚約破棄はあくまで建前で、それ以外に別のことがあるんだよ。夜会当日シアにやってほしいことはね、学院での二人の風紀について話すことと婚約破棄について話すことだ。それ以外については父様たちに任せてほしい。あくまでも自分が調べたことの答え合わせだと思いなさい。いいね?だから絶対調査で深追いはしないこと」頭をポンポンしながら「わかったかい?」と聞いてくるので、私はうなずくことしかできなかった。
「この件は、必ず生徒会のメンバーに伝えておいて。頼んだよ。」
そう言って今日はお開きになった。
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