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婚約破棄に向けて
職員室前での出来事。
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先生方から色々話を聞いて、職員室を出るとまさかのマーティン様が腕を組んで待っていた。
「あら、マーティン様。職員室に何か用事ですか?」
首を傾げると、マーティン様は私に近寄って来た。
「シア、無事だった?」
「無事も何もただお話をしただけですが。」
そう伝えるとマーティン様はすごく安堵した顔で「何もなくてよかったよ」と、頭を撫でて来た。
もしかしたら怒られるかもしれないとでも思ったのだろう。朝は私も我慢できずあの2人に色々言い返してしまったから。
「心配してくれてありがとうございます!でもいいことがたくさんあったんですよ?」口を手で軽く抑えながら笑う。証人が一気にたくさん出て来たことで、私も自然と笑顔になっていた。
「そうなんだね!その内容は生徒会室で話そうか。」そう言って2人で生徒会室までの道を歩いた。
後ろから誰かが見ているとも知らずに…。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
レンフォード視点
3年の教室から生徒会室の前を通るには職員室の前を通らなくてはならないため、僕は廊下を歩いていた。
少しずつ、色々なことが動きもう少しで学院での大きな問題も片付くのではないかと思うと胸が躍る。
さらに最近はシアという友人ができて、話も合いそうだから残りの学院生活も退屈しないですみそうだなと思っていた。
学院を卒業したら僕は三男だから公爵の名をもらって兄さんたちの手伝いをすることになる可能性が大きい。
もしくは他の国に行って、外交する可能性もあるだろう。友人と色々話したり仲良く出来るのは今が一番だと思うし、今が一番自由だと思っている。
「さて、そろそろシアはもう1人くらい証人が見つかっただろうか。」少しずつ中身も成長していくシアを見ているととても楽しくなってくる。
僕も人に興味はない方だが、シアはそれ以上に周りに興味がなかったように感じる。
シアに会うのを楽しみにしながら、職員室の前を通ろうとしたら男女の声が聞こえて来た。
「...だった?」少し遠いからか声が途切れ途切れにしか聞こえないので近寄ってみる
「…も...ただおは......ですが?」
2人の声は聞いたことのある声でマーティンとシアの声だった。僕は2人に話しかけようと近寄ろうとしたら
「何もなくてよかったよ」そういってマーティンがシアの頭をなでていた。
シアはマーティンに
「心配してくれてありがとうございます!でもいいことがたくさんあったんですよ?」と笑顔で返していた。
シアの笑顔とマーティンの笑顔を見て僕はその場にいてはいけない気持ちになり元きた道を帰っていく。
なぜかわからないが、心の奥がギュッとなった。
その日は生徒会室による気になれずそのまま帰宅した。外を歩いていると少しだけ気持ちが落ち着いてきたが、あの2人のことを考えるとまた心がモヤモヤする。
「今までにない感覚でわからないな。」
そう思いながら空を見上げた。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
パトリシア視点
マーティン様と2人で生徒会室につくといつもいるレン様がまだいらっしゃってなかった。ルイス様もクレイン様も見ていないそうだ。
「この時間にレンが来ないなんて珍しいよねー。」
お菓子を食べながら話すルイス様。同じ年だけど小動物みたいでなんだか可愛い。
「確かに珍しいですね。急な仕事でも入ったのでしょうか。」
クレイン様は優雅に紅茶を飲んでいる。
レン様がくるまで少し待ってみることになりみんなでお茶をしながら世間話をする。これからある学校行事についてとか、今日あったどうでもいいこととか、ルーシーのお話とか様々だ。ルイス様はルーシーのことが好きで、でもルーシーには好きな人がいるみたいでその好きな人が誰なのかすごい気になっているそうだ。
4人で他愛のない話をしているとあっという間に学院の閉まる時間となった。
「今日はレン来なかったねー。」
「そうですね…また明日生徒会室にお邪魔してもよろしいですか?」
そう伝えると、
「もちろんだよー!」とニコニコしながらルイス様が返事してくれる。
遅い時間なのでマーティン様が送ってくれようとしたが、ファルディが迎えにきてくれていたので、遠慮した。
空が少し暗くなった中にあるオレンジの差し色がとても綺麗だった。
「あら、マーティン様。職員室に何か用事ですか?」
首を傾げると、マーティン様は私に近寄って来た。
「シア、無事だった?」
「無事も何もただお話をしただけですが。」
そう伝えるとマーティン様はすごく安堵した顔で「何もなくてよかったよ」と、頭を撫でて来た。
もしかしたら怒られるかもしれないとでも思ったのだろう。朝は私も我慢できずあの2人に色々言い返してしまったから。
「心配してくれてありがとうございます!でもいいことがたくさんあったんですよ?」口を手で軽く抑えながら笑う。証人が一気にたくさん出て来たことで、私も自然と笑顔になっていた。
「そうなんだね!その内容は生徒会室で話そうか。」そう言って2人で生徒会室までの道を歩いた。
後ろから誰かが見ているとも知らずに…。
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レンフォード視点
3年の教室から生徒会室の前を通るには職員室の前を通らなくてはならないため、僕は廊下を歩いていた。
少しずつ、色々なことが動きもう少しで学院での大きな問題も片付くのではないかと思うと胸が躍る。
さらに最近はシアという友人ができて、話も合いそうだから残りの学院生活も退屈しないですみそうだなと思っていた。
学院を卒業したら僕は三男だから公爵の名をもらって兄さんたちの手伝いをすることになる可能性が大きい。
もしくは他の国に行って、外交する可能性もあるだろう。友人と色々話したり仲良く出来るのは今が一番だと思うし、今が一番自由だと思っている。
「さて、そろそろシアはもう1人くらい証人が見つかっただろうか。」少しずつ中身も成長していくシアを見ているととても楽しくなってくる。
僕も人に興味はない方だが、シアはそれ以上に周りに興味がなかったように感じる。
シアに会うのを楽しみにしながら、職員室の前を通ろうとしたら男女の声が聞こえて来た。
「...だった?」少し遠いからか声が途切れ途切れにしか聞こえないので近寄ってみる
「…も...ただおは......ですが?」
2人の声は聞いたことのある声でマーティンとシアの声だった。僕は2人に話しかけようと近寄ろうとしたら
「何もなくてよかったよ」そういってマーティンがシアの頭をなでていた。
シアはマーティンに
「心配してくれてありがとうございます!でもいいことがたくさんあったんですよ?」と笑顔で返していた。
シアの笑顔とマーティンの笑顔を見て僕はその場にいてはいけない気持ちになり元きた道を帰っていく。
なぜかわからないが、心の奥がギュッとなった。
その日は生徒会室による気になれずそのまま帰宅した。外を歩いていると少しだけ気持ちが落ち着いてきたが、あの2人のことを考えるとまた心がモヤモヤする。
「今までにない感覚でわからないな。」
そう思いながら空を見上げた。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
パトリシア視点
マーティン様と2人で生徒会室につくといつもいるレン様がまだいらっしゃってなかった。ルイス様もクレイン様も見ていないそうだ。
「この時間にレンが来ないなんて珍しいよねー。」
お菓子を食べながら話すルイス様。同じ年だけど小動物みたいでなんだか可愛い。
「確かに珍しいですね。急な仕事でも入ったのでしょうか。」
クレイン様は優雅に紅茶を飲んでいる。
レン様がくるまで少し待ってみることになりみんなでお茶をしながら世間話をする。これからある学校行事についてとか、今日あったどうでもいいこととか、ルーシーのお話とか様々だ。ルイス様はルーシーのことが好きで、でもルーシーには好きな人がいるみたいでその好きな人が誰なのかすごい気になっているそうだ。
4人で他愛のない話をしているとあっという間に学院の閉まる時間となった。
「今日はレン来なかったねー。」
「そうですね…また明日生徒会室にお邪魔してもよろしいですか?」
そう伝えると、
「もちろんだよー!」とニコニコしながらルイス様が返事してくれる。
遅い時間なのでマーティン様が送ってくれようとしたが、ファルディが迎えにきてくれていたので、遠慮した。
空が少し暗くなった中にあるオレンジの差し色がとても綺麗だった。
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