6 / 19
優秀な子種?
しおりを挟む
入学して一年。二年になり、クラスが変わった事でようやく、コンスタンティナに友人が出来た。2年間ずっとぼっちかと戦々恐々としていたコンスタンティナにとって泣くほど嬉しい出来事だった。
「ねぇ、コンスタンティナ様!ぶっちゃけ、フロヒオン殿下が婚約者じゃ無かったとして。例えば、の話ですからね?くれぐれも殿下にはご内密にお願いしますね?!
ぶっちゃけ、殿下以外のご令息達の中でどなたが優秀な子種だと思います?」
ぶふぉー!?
ゲホゲホ!
「……ちょっと!エリザベス様?!な、なん、なんて質問を」
「えー!?いいじゃありませんか。同じ女の子同士だし。腹を割って話そうって友人となった男の子達は言うそうですわよ?」
そ、そうか。いきなり防御魔法使うから何事かと思ったら。女の子同士ってこんな感じなのね。
でも子種って………
コンスタンティナは死んだ目をしながらもエリザベスの質問を考えていた。
「……うーん、そうですわねぇ。フロヒオン様以外の優秀な種馬ねぇ…」
「……コンスタンティナ様もわたくしとどっこいどっこいだと思いますわ」
「え?何か言いまして?」
「いいえ?」
うん。ダヨネ?
「あっ!そう言えば今度、この学園の卒業生達が参加される武術大会に隣国の聖騎士様がいらっしゃるとか」
聖騎士。うん、その響き良いわ。なんかこう。良いわ。
「あぁ、確かマカーリオ王国の公爵家次男の、お名前は何でしたかしら?」
「ダヴィデ・ロラァ様よ。確か抜群の運動神経に剣技も素晴らしくて。何より美男子で精力がありそうだし、優秀な種馬候補よ?しかも高位貴族で聖騎士様だなんてとても狙い目よね?」
高位の貴族令息はこの学園を卒業すると騎士や文官などの専門の学園に上がる。
そこを卒業すると後は仕事に就いて、もしくは爵位を継ぐ勉強をして─
となる為騎士様以外の殿方で身体を鍛える機会のある人はそれほど多くない。
嗜みとして剣を習う方もいるだろうけれど、体力的にはやっぱり本職には適わないだろう。
体力と精力と子作りとを繋げて考えるなら騎士は良い種馬だと思う。
エリザベスの身分で考えるなら隣国の聖騎士であるダヴィデ様が一押しかしら?
エリザベスは侯爵家のご令嬢で金髪碧眼の美少女だ。垂れ気味なおっきな瞳をしていて、華奢な顔のパーツは美少女が更に可憐に見える。エリザベスは高位貴族の令嬢やご婦人方によく見られるあの、厚化粧をしていなかった。する必要が無かったのだ。それくらいとんでも無く可愛らしいのだ。
そんなエリザベスに迫られたらどんな男もひとたまりもないだろう。
それにしても……ラッキーな男である。ダヴィデ様……ダヴィデ…いやなんでもないですわ!
ちなみにダヴィデ様はあの〇〇像の様な感じでは無くてもう少しガタイがよくてマッチョな武人って雰囲気らしいけど…
「良いですわね…最高の子種ゲットの為に当日はダヴィデ様のお世話係になって頑張りますわ!」
武術大会の当日は案内や救護、貴賓のお世話や選手のお世話、などなど学園の生徒や○○貴婦人の会のメンバーなどの中から武術大会実行委員のお手伝いなどをして下さる方を募集している。
やはり案内やお世話をしてくれるのは美しい女性が、などとこだわらずに男子生徒達にも呼びかければ喜んで参加する人達だって居そうなのに。
そんな訳で、毎回人員不足らしいがコンスタンティナはできるだけ武術大会を最初から最後まで最前列で、被り付きで見たい派なのでそちらはスルーの予定だ。
いや、そんな事よりも…
「エリザベス様、子種の前に本人を!ダヴィデ様を捕縛…あっ、違いますわ!えっと、ダヴィデ様を虜にするのを忘れないでくださいませね!」
「ふふっ任せて!良い知らせを期待していてね!」
私達はちょっと音量を落として、クスクス笑って話しをしていた。
そんな私達をヤツがじっとり見ていたのに全く気付かず。
逃げてぇ!ダヴィデ様、逃げてぇ!
とコンスタンティナの中の成也の部分が言っていたがコンスタンティナはニンマリと笑っていた。
美形とはコンスタンティナの愛する可愛らしい美少女達の極上の餌である。
美少女達は美形に惚れて美しくなり、美形に愛されて艶を増すのだ。
きっとその内エリザベスもお肌つやつやでダヴィデ様の惚気話を蕩けた顔で語ってくれるんだわ。
ふふっ。
「おや、コンスタンティナ。ご機嫌だね。
ところでね?先程。コンスタンティナ達のテーブルから『種馬』『ダヴィデ像』『子種』『聖騎士』『素敵』なんて不穏な言葉が聞こえたんだけど?」
「…え?なぜフロヒオン様が学園のカフェに居ますの?」
ダヴィデ像では無くてダヴィデ様ですわよ?なんて指摘する余裕は無かった。
大変だ、冷気が漂っている。
「ごきげんよう、フロヒオン殿下。」
「やぁ、久しぶりだねエリザベス嬢。」
冷や汗をかいてエリザベスが挨拶をするとフロヒオンがにっこりと頷いた。でもその目は笑っていない。
「わ、わたくしはちょっと火急の用事があったのを思い出しましたので席を外させて頂きますわ」
「ええ!?」
引き攣った顔で脱兎のごとく逃げて行くエリザベスの後ろ姿をコンスタンティナは悲愴な顔で見送った。
そして私は一人置いてけぼりをくった。迂闊だった。エリザベスの後を追うように自然に席を立つべきだった。
それにしても、なぜ防御魔法をかけたはずの空間の話をフロヒオン様が知ってるの??
しかし、とある可能性が脳裏をチラつく。それくらいの事チートがあれば朝飯前、余裕ってやつなのでは?
きっとそうだ、この人、非常識なチート野郎だもの。
そう頭を抱えるコンスタンティナはちらりとフロヒオンを見て口を開く。
「ちなみに、防御を一応してたんだけど…」
「うん、知ってる」
解きやがったな!
自分だけ防御の中に意識を飛ばして防御をかけ直しといたから他の人には聞こえてない、だと?一番防御したかった相手はお前だ!
内緒が内緒では無い話。
それ単なる暴露話しだから!
とコンスタンティナは脳内で吠えた。
「で?肝心なこと聴き逃したんだけど『ダヴィデ像』って隣国の聖騎士で武術大会の優勝候補の男だろ?ねぇ、コンスタンティナ?まさか、あいつの『子種』が…欲しいとか、言わないよな?」
目がァァァ!笑って無い!
ヤッバいよね?フロヒオン様、また善行投げうちそうになってない?
「は、話します!」
私は潔くゲロった。
生暖かい眼差しを頂いたけど。
ついでに「早めに結婚しないと俺の苛立ちが治まらないや。」とか意味不な言葉を呟かれたけど。
一応、やつの徳は、善行は投げ捨てられて無いよね?
「ねぇ、コンスタンティナ様!ぶっちゃけ、フロヒオン殿下が婚約者じゃ無かったとして。例えば、の話ですからね?くれぐれも殿下にはご内密にお願いしますね?!
ぶっちゃけ、殿下以外のご令息達の中でどなたが優秀な子種だと思います?」
ぶふぉー!?
ゲホゲホ!
「……ちょっと!エリザベス様?!な、なん、なんて質問を」
「えー!?いいじゃありませんか。同じ女の子同士だし。腹を割って話そうって友人となった男の子達は言うそうですわよ?」
そ、そうか。いきなり防御魔法使うから何事かと思ったら。女の子同士ってこんな感じなのね。
でも子種って………
コンスタンティナは死んだ目をしながらもエリザベスの質問を考えていた。
「……うーん、そうですわねぇ。フロヒオン様以外の優秀な種馬ねぇ…」
「……コンスタンティナ様もわたくしとどっこいどっこいだと思いますわ」
「え?何か言いまして?」
「いいえ?」
うん。ダヨネ?
「あっ!そう言えば今度、この学園の卒業生達が参加される武術大会に隣国の聖騎士様がいらっしゃるとか」
聖騎士。うん、その響き良いわ。なんかこう。良いわ。
「あぁ、確かマカーリオ王国の公爵家次男の、お名前は何でしたかしら?」
「ダヴィデ・ロラァ様よ。確か抜群の運動神経に剣技も素晴らしくて。何より美男子で精力がありそうだし、優秀な種馬候補よ?しかも高位貴族で聖騎士様だなんてとても狙い目よね?」
高位の貴族令息はこの学園を卒業すると騎士や文官などの専門の学園に上がる。
そこを卒業すると後は仕事に就いて、もしくは爵位を継ぐ勉強をして─
となる為騎士様以外の殿方で身体を鍛える機会のある人はそれほど多くない。
嗜みとして剣を習う方もいるだろうけれど、体力的にはやっぱり本職には適わないだろう。
体力と精力と子作りとを繋げて考えるなら騎士は良い種馬だと思う。
エリザベスの身分で考えるなら隣国の聖騎士であるダヴィデ様が一押しかしら?
エリザベスは侯爵家のご令嬢で金髪碧眼の美少女だ。垂れ気味なおっきな瞳をしていて、華奢な顔のパーツは美少女が更に可憐に見える。エリザベスは高位貴族の令嬢やご婦人方によく見られるあの、厚化粧をしていなかった。する必要が無かったのだ。それくらいとんでも無く可愛らしいのだ。
そんなエリザベスに迫られたらどんな男もひとたまりもないだろう。
それにしても……ラッキーな男である。ダヴィデ様……ダヴィデ…いやなんでもないですわ!
ちなみにダヴィデ様はあの〇〇像の様な感じでは無くてもう少しガタイがよくてマッチョな武人って雰囲気らしいけど…
「良いですわね…最高の子種ゲットの為に当日はダヴィデ様のお世話係になって頑張りますわ!」
武術大会の当日は案内や救護、貴賓のお世話や選手のお世話、などなど学園の生徒や○○貴婦人の会のメンバーなどの中から武術大会実行委員のお手伝いなどをして下さる方を募集している。
やはり案内やお世話をしてくれるのは美しい女性が、などとこだわらずに男子生徒達にも呼びかければ喜んで参加する人達だって居そうなのに。
そんな訳で、毎回人員不足らしいがコンスタンティナはできるだけ武術大会を最初から最後まで最前列で、被り付きで見たい派なのでそちらはスルーの予定だ。
いや、そんな事よりも…
「エリザベス様、子種の前に本人を!ダヴィデ様を捕縛…あっ、違いますわ!えっと、ダヴィデ様を虜にするのを忘れないでくださいませね!」
「ふふっ任せて!良い知らせを期待していてね!」
私達はちょっと音量を落として、クスクス笑って話しをしていた。
そんな私達をヤツがじっとり見ていたのに全く気付かず。
逃げてぇ!ダヴィデ様、逃げてぇ!
とコンスタンティナの中の成也の部分が言っていたがコンスタンティナはニンマリと笑っていた。
美形とはコンスタンティナの愛する可愛らしい美少女達の極上の餌である。
美少女達は美形に惚れて美しくなり、美形に愛されて艶を増すのだ。
きっとその内エリザベスもお肌つやつやでダヴィデ様の惚気話を蕩けた顔で語ってくれるんだわ。
ふふっ。
「おや、コンスタンティナ。ご機嫌だね。
ところでね?先程。コンスタンティナ達のテーブルから『種馬』『ダヴィデ像』『子種』『聖騎士』『素敵』なんて不穏な言葉が聞こえたんだけど?」
「…え?なぜフロヒオン様が学園のカフェに居ますの?」
ダヴィデ像では無くてダヴィデ様ですわよ?なんて指摘する余裕は無かった。
大変だ、冷気が漂っている。
「ごきげんよう、フロヒオン殿下。」
「やぁ、久しぶりだねエリザベス嬢。」
冷や汗をかいてエリザベスが挨拶をするとフロヒオンがにっこりと頷いた。でもその目は笑っていない。
「わ、わたくしはちょっと火急の用事があったのを思い出しましたので席を外させて頂きますわ」
「ええ!?」
引き攣った顔で脱兎のごとく逃げて行くエリザベスの後ろ姿をコンスタンティナは悲愴な顔で見送った。
そして私は一人置いてけぼりをくった。迂闊だった。エリザベスの後を追うように自然に席を立つべきだった。
それにしても、なぜ防御魔法をかけたはずの空間の話をフロヒオン様が知ってるの??
しかし、とある可能性が脳裏をチラつく。それくらいの事チートがあれば朝飯前、余裕ってやつなのでは?
きっとそうだ、この人、非常識なチート野郎だもの。
そう頭を抱えるコンスタンティナはちらりとフロヒオンを見て口を開く。
「ちなみに、防御を一応してたんだけど…」
「うん、知ってる」
解きやがったな!
自分だけ防御の中に意識を飛ばして防御をかけ直しといたから他の人には聞こえてない、だと?一番防御したかった相手はお前だ!
内緒が内緒では無い話。
それ単なる暴露話しだから!
とコンスタンティナは脳内で吠えた。
「で?肝心なこと聴き逃したんだけど『ダヴィデ像』って隣国の聖騎士で武術大会の優勝候補の男だろ?ねぇ、コンスタンティナ?まさか、あいつの『子種』が…欲しいとか、言わないよな?」
目がァァァ!笑って無い!
ヤッバいよね?フロヒオン様、また善行投げうちそうになってない?
「は、話します!」
私は潔くゲロった。
生暖かい眼差しを頂いたけど。
ついでに「早めに結婚しないと俺の苛立ちが治まらないや。」とか意味不な言葉を呟かれたけど。
一応、やつの徳は、善行は投げ捨てられて無いよね?
10
お気に入りに追加
966
あなたにおすすめの小説
【完結】元悪役令嬢の劣化コピーは白銀の竜とひっそり静かに暮らしたい
豆田 ✿ 麦
恋愛
才色兼備の公爵令嬢は、幼き頃から王太子の婚約者。
才に溺れず、分け隔てなく、慈愛に満ちて臣民問わず慕われて。
奇抜に思える発想は公爵領のみならず、王国の経済を潤し民の生活を豊かにさせて。
―――今では押しも押されもせぬ王妃殿下。そんな王妃殿下を伯母にもつ私は、王妃殿下の模倣品(劣化コピー)。偉大な王妃殿下に倣えと、王太子の婚約者として日々切磋琢磨させられています。
ほら、本日もこのように……
「シャルロット・マクドゥエル公爵令嬢!身分を笠にきた所業の数々、もはや王太子たる私、エドワード・サザンランドの婚約者としてふさわしいものではない。今この時をもってこの婚約を破棄とする!」
……課題が与えられました。
■■■
本編全8話完結済み。番外編公開中。
乙女ゲームも悪役令嬢要素もちょっとだけ。花をそえる程度です。
小説家になろうにも掲載しています。
悪役令嬢に転生したと思ったら悪役令嬢の母親でした~娘は私が責任もって育てて見せます~
平山和人
恋愛
平凡なOLの私は乙女ゲーム『聖と魔と乙女のレガリア』の世界に転生してしまう。
しかも、私が悪役令嬢の母となってしまい、ゲームをめちゃくちゃにする悪役令嬢「エレローラ」が生まれてしまった。
このままでは我が家は破滅だ。私はエレローラをまともに教育することを決心する。
教育方針を巡って夫と対立したり、他の貴族から嫌われたりと辛い日々が続くが、それでも私は母として、頑張ることを諦めない。必ず娘を真っ当な令嬢にしてみせる。これは娘が悪役令嬢になってしまうと知り、奮闘する母親を描いたお話である。
結婚なんて無理だから初夜でゲロってやろうと思う
風巻ユウ
恋愛
TS転生した。男→公爵令嬢キリアネットに。気づけば結婚が迫っていた。男と結婚なんて嫌だ。そうだ初夜でゲロってやるぜ。
TS転生した。女→王子ヒュミエールに。そして気づいた。この世界が乙女ゲーム『ゴリラ令嬢の華麗なる王宮生活』だということに。ゴリラと結婚なんて嫌だ。そうだ初夜でゲロってやんよ。
思考が似通った二人の転生者が婚約した。
ふたりが再び出会う時、世界が変わる─────。
注意:すっごくゴリラです。
取り巻き令嬢Aは覚醒いたしましたので
モンドール
恋愛
揶揄うような微笑みで少女を見つめる貴公子。それに向き合うのは、可憐さの中に少々気の強さを秘めた美少女。
貴公子の周りに集う取り巻きの令嬢たち。
──まるでロマンス小説のワンシーンのようだわ。
……え、もしかして、わたくしはかませ犬にもなれない取り巻き!?
公爵令嬢アリシアは、初恋の人の取り巻きA卒業を決意した。
(『小説家になろう』にも同一名義で投稿しています。)
【完結】烏公爵の後妻〜旦那様は亡き前妻を想い、一生喪に服すらしい〜
七瀬菜々
恋愛
------ウィンターソン公爵の元に嫁ぎなさい。
ある日突然、兄がそう言った。
魔力がなく魔術師にもなれなければ、女というだけで父と同じ医者にもなれないシャロンは『自分にできることは家のためになる結婚をすること』と、日々婚活を頑張っていた。
しかし、表情を作ることが苦手な彼女の婚活はそううまくいくはずも無く…。
そろそろ諦めて修道院にで入ろうかと思っていた矢先、突然にウィンターソン公爵との縁談が持ち上がる。
ウィンターソン公爵といえば、亡き妻エミリアのことが忘れられず、5年間ずっと喪に服したままで有名な男だ。
前妻を今でも愛している公爵は、シャロンに対して予め『自分に愛されないことを受け入れろ』という誓約書を書かせるほどに徹底していた。
これはそんなウィンターソン公爵の後妻シャロンの愛されないはずの結婚の物語である。
※基本的にちょっと残念な夫婦のお話です
【完結】悪役令嬢に転生したのでこっちから婚約破棄してみました。
ぴえろん
恋愛
私の名前は氷見雪奈。26歳彼氏無し、OLとして平凡な人生を送るアラサーだった。残業で疲れてソファで寝てしまい、慌てて起きたら大好きだった小説「花に愛された少女」に出てくる悪役令嬢の「アリス」に転生していました。・・・・ちょっと待って。アリスって確か、王子の婚約者だけど、王子から寵愛を受けている女の子に嫉妬して毒殺しようとして、その罪で処刑される結末だよね・・・!?いや冗談じゃないから!他人の罪で処刑されるなんて死んでも嫌だから!そうなる前に、王子なんてこっちから婚約破棄してやる!!
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉。節約令嬢、書籍化進行中
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる