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戻ってきた元悪役令嬢
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しおりを挟むそのままベッドの上でダラダラしてたら夕方になったので、明日の依頼をどうするか話し合いをしつつご飯を食べた。
食べ終わった後、ソファに座ってダートにも作ってもらった指輪を渡す。
「なにこれ?」
「えっとね、前に貰ったの嬉しかったから私もダートにあげたかった。石とかよくわかんないから店員さんのお勧めで、デザインは揃えてもらったんだ」
改まって渡すの照れるな。
でもダートはいつも笑顔と言葉で嬉しいを表してくれるから、私がしたことで喜んでもらえるなら色々頑張りたくなる。
「嬉しい、ありがと。つけて?」
両手を差し出されたので、左利きのダートの邪魔になりにくいよう私と反対の指に嵌めた。嵌めたあとゴツゴツしたでっかい手に自分の手を合わせて、お互いの指に嵌った指輪を合わせて見る。
「……その行動が死ぬほどかわいーんだけど」
合わせていた手を絡められて、上からダートが被さってきた。
「ごめん、キスだけさせて。いっぱい」
ギシ、とソファから少し軋んだ音が聞こえた。下ろした髪の中に指を入れられて、大きな手に頭と頬を覆われて、目の前が暗くなる。
何度も唇を食まれて、ドキドキしながら口を開く。
「っ」
上顎の方を舐められて、そのあと舌の下?裏側?を舐められて、びっくりして口を離してしまった。
「気持ち悪かった?」
「悪くはなかった…と思う」
「どっちのがい?」
言いながらもう一度上と下を舌で柔らかく往復された。
「気持ちいいとかはねぇ感じ?」
「うーん…上は何かゾワゾワきて、下はえろい感じだった」
「よくわからんな…オレにもしてみて?」
口を開けて待つダートに顔を近付けて、されたように下唇を口に含んだ。何度か場所を変えて食んでいると、肩に手を置かれてそのまま離された。
「っごめんギブ。これ以上危険、ディアナにしてもらうのまだまだ無理だわ。口ん中舐められたら暴発するかも」
そう言ってダートは私の唇を指で挟む。
「…予想以上にこれにクるもんがあったんだけど、ディアナはどう?何もねぇ?」
「いや、なんかこう…ぐあっと迫り上がるような」
ドキドキして、ふわふわして、この先にいきたくなるような。
「もーやめとこ、キスだけで終わんなくなるし。指輪ありがと、死ぬまで外さねぇ」
ダートは私のこめかみに一度だけキスをして、そのままソファから立ち上がった。
「今週寝不足だし、明日朝から体動かすし、寝るかぁー」
「一緒に寝れる?」
ダートの服の裾を掴んで、目を見ながらお願いする。
「……今日のディアナの可愛さ爆発してんの何なの?すげぇ嬉しいけど」
上目遣いで頼めばダートなんてイチコロよ!ってリアが言ってたので、効果あるかはわかんないけど使えるもんは使う。
一週間ほとんど一緒に居れなかったから、もうちょっと一緒に居たい。
そう言ったら抱き抱えられて、そのままベッドに連行された。眠いから大丈夫、ってことで向かい合って抱きしめられて、ダートの心臓の音を聞きながら、ゆっくりと目を閉じた。
***
夏休みに入って、溜まってためんどくさい依頼を片付けて行く。転入前に戻ったような日々。
たまの休みにダートと色んなところに出掛けるけど、夜のお勉強はあまり進展がない。私が体を震わせるたびすぐにダートが切り上げるから。
大体の依頼を片付けて、夏休みが終わる前に漁港リベンジを敢行して、前と同じ宿にお泊りの日。
「怖いわけじゃないんだけど」
またもあっさり途中でやめたダートが服を直そうとした時に声を掛けた。
「え?」
「前は確かにちょっと怖いって言ったけどさ、あれから言ってないのにすぐやめるじゃん」
「だって初回と同じよーにビクってなるから」
「それは多分ただの反応だと思うんだよね」
ダートの手や口で触れられると、自分の体温と全然違う熱さに一瞬体が驚く。
「怖くねぇの?」
「怖くないよ」
「……もうちょっとする?」
頷いて、半端にはだけていた服と下着を脱いだ。
じっと見られて恥ずかしい。
「毎回私だけじゃん、ダートも脱いで」
「え」
「上だけでいーから」
そう言ったら、渋々ではあるものの脱いでくれた。
野宿の時とかたまに見たことあったけど、こーゆー時に見ると全然違うんだな。自分と全然違う硬い体に抱きしめられて、いつもよりドキドキする。
「スベスベして気持ちいーね」
ダートの体温が私に移ってきてるような気がする。
手を絡められて、キスをされて、ドキドキしながら唇を食む。体もくっついてるからダートの心臓の脈動が伝わって、ダートもドキドキしてるんだろうなって分かると少し落ち着く。
「ここ、跡つけていい?キスマーク」
心臓の上らへんを指差されて頷いた。
舐められて、吸われてるのは分かるけど痛いとかはないもんなんだな。
「……なんか、すぐ消えそう」
胸元を見ると、起きたら消えてるだろうなって程度に赤みがかってるだけだった。
「これ跡ついてねぇよな。もっと強くしたら痛くね?」
「どうだろ、さっきのは全然痛くなかったけど」
「さっきの倍にしてもつきそうにない薄さじゃん。同じ所何回もすりゃいーんかな…わからん」
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