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第1章 魔王軍VS地球軍編
第八十一話 魔王様の死
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「なんやなんや? やっとあの馬鹿女倒したんか? 遅かったな、もう貴様らの自慢の軍は壊滅状態やぞ? お前らが遅かったせいでな!」
「違います魔王様……俺が……俺が弱かったから!」
「ここまで良くやってくれたねテト君、後は……任せておいて」
「おねがいじまず!」
テトさんをこんなにまで追い詰めたアルテミス、絶対許さない!
「ごめん、今ちょっと怒ってるから自制心効かないかも」
「魔王様、俺もです」
「そんなの全員同じに決まってるでしょ! さっさとあいつぶっ殺すわよ!」
「あ? 貴様ら何人おろうが妾には敵わんわ!」
みんながアルテミスに向けて攻撃をしている隙に、俺は秘密兵器を大量に精製する。残念ながら俺はこんなことしか出来ないからな。でも、戦闘機は俺がなんとかする。みんなの後ろは俺が守る。もちろん、テトさんや、その軍の生き残りは今も戦闘機と戦っている。俺が送っていた秘密兵器は全てアルテミスにやられていたようだ。だが、今のアルテミスにそんなことは出来ないだろう。そんなことをしていたら、アルテミスはみんなにボコられるだけだ。
魔王様は、重力を操ってアルテミスを攻撃していた。アルテミスのメイン武器は弓のはずだ。だったら重力を操られたらだいぶ困るだろう。
「ちっ、弓は使われへんか、ならこれならどうや!」
アルテミスは弓を捨て、肉弾戦に出た。普通弓を使うようなキャラは肉弾戦は苦手なはずだが、アルテミスはシャルティアたんと渡り合う、いやそれ以上くらいに強かった。
「お前今までで一番強いのだー。これなら本気出してもよさそうなのだー」
シャルティアたんの動きが段違いに速くなる。俺が目で追えないくらいに。俺も結構強くなったと思ってたんだけどな……まだまだってことか。だが、その速さのシャルティアたんにアルテミスもついていけている。とはいえ、先程までとは違い、圧倒的に押していた。
「あんたの相手はシャルティアと魔王様だけじゃなくってよ?」
アスカさんはその隙を見て、的確にアルテミスの動きを先読みし、動きを制限していた。そして、ミツハたんはみんなにバフをかけていた。そのせいもあってシャルティアたんはあんなに速いのか。というかバフとか俺のセレスの特権だと思ってたのに、それすらもミツハたんは出来てしまうのかよ。
そんな感じで、アルテミスとの戦いを見ながら秘密兵器を大量精製していたら、戦闘機は全部落とされていた。あとは魔法で敵を捕らえる作業だけだから、テトさんに任せるか。俺も少しくらいは役に立たないとな。
ということで、俺はセレスを召喚する。ミツハたんと役割は被ってしまうが、俺が出来るのはバフをかけることぐらいだ。下手にあの戦闘に割って入ったら邪魔になりかねないからな。
それによってかどうかはあまりわからないが、俺達は完全に押していた。もう戦況は覆らないほどに。だからこそ、俺達は気を抜いてしまっていた。アルテミスは戦いの最中に弓を拾ってこう言った。
「荒巻、ありがとうな、俺にキャラクターという力を与えてくれてよ? その点だけはお前に感謝してるんだぜ? スキル発動、最後の弓!」
やばい、そう思った時にはもう遅かった。あれは花嫁アルテミスのスキルで、「どんな場所にいる相手でも必ず当たる弓を10発放つ」というものだ。その標的に選ばれたのは、弓の使用を制限している魔王様だった。弓さえあればなんとかなると考えたのだろう。弓を使ってもう一度スキルを溜めたらもう負けはないと。そして、魔王様はその弓を10発全部食らってしまった。そして魔王様は、血を吐いてその場に倒れてしまった。
「魔王様!」
気がついた時には俺は魔王様に向かって走り出していた。魔王様は息をしていなかった。
「隙だらけや!」
「やらせないのじゃ!」
怒りが俺を覆い尽くしていた。
「なら当たるまで何発でも撃つだけや!」
「撃たせないのだー!」
殺す、絶対に、あいつを。
「次はお前だ荒巻!」
「やらせないって言ってるでしょ!」
俺の中の何かが俺に問いかけてきていた。
「これで終わりや!」
「回復なんかしてられる場合じゃない! ご主人様をやらせてたまるか!」
「力が欲しいか?」と。
俺は、首を縦に振った。その瞬間、俺の中の何かが解放された。
「はっはっは! なあアルテミス、お前いつからそんなに偉くなった? ああ?」
「貴様、まさか!?」
「俺を封印しておいてただで済むと思ってんじゃないだろうな?」
俺の中の破壊神が目を覚ました。
「違います魔王様……俺が……俺が弱かったから!」
「ここまで良くやってくれたねテト君、後は……任せておいて」
「おねがいじまず!」
テトさんをこんなにまで追い詰めたアルテミス、絶対許さない!
「ごめん、今ちょっと怒ってるから自制心効かないかも」
「魔王様、俺もです」
「そんなの全員同じに決まってるでしょ! さっさとあいつぶっ殺すわよ!」
「あ? 貴様ら何人おろうが妾には敵わんわ!」
みんながアルテミスに向けて攻撃をしている隙に、俺は秘密兵器を大量に精製する。残念ながら俺はこんなことしか出来ないからな。でも、戦闘機は俺がなんとかする。みんなの後ろは俺が守る。もちろん、テトさんや、その軍の生き残りは今も戦闘機と戦っている。俺が送っていた秘密兵器は全てアルテミスにやられていたようだ。だが、今のアルテミスにそんなことは出来ないだろう。そんなことをしていたら、アルテミスはみんなにボコられるだけだ。
魔王様は、重力を操ってアルテミスを攻撃していた。アルテミスのメイン武器は弓のはずだ。だったら重力を操られたらだいぶ困るだろう。
「ちっ、弓は使われへんか、ならこれならどうや!」
アルテミスは弓を捨て、肉弾戦に出た。普通弓を使うようなキャラは肉弾戦は苦手なはずだが、アルテミスはシャルティアたんと渡り合う、いやそれ以上くらいに強かった。
「お前今までで一番強いのだー。これなら本気出してもよさそうなのだー」
シャルティアたんの動きが段違いに速くなる。俺が目で追えないくらいに。俺も結構強くなったと思ってたんだけどな……まだまだってことか。だが、その速さのシャルティアたんにアルテミスもついていけている。とはいえ、先程までとは違い、圧倒的に押していた。
「あんたの相手はシャルティアと魔王様だけじゃなくってよ?」
アスカさんはその隙を見て、的確にアルテミスの動きを先読みし、動きを制限していた。そして、ミツハたんはみんなにバフをかけていた。そのせいもあってシャルティアたんはあんなに速いのか。というかバフとか俺のセレスの特権だと思ってたのに、それすらもミツハたんは出来てしまうのかよ。
そんな感じで、アルテミスとの戦いを見ながら秘密兵器を大量精製していたら、戦闘機は全部落とされていた。あとは魔法で敵を捕らえる作業だけだから、テトさんに任せるか。俺も少しくらいは役に立たないとな。
ということで、俺はセレスを召喚する。ミツハたんと役割は被ってしまうが、俺が出来るのはバフをかけることぐらいだ。下手にあの戦闘に割って入ったら邪魔になりかねないからな。
それによってかどうかはあまりわからないが、俺達は完全に押していた。もう戦況は覆らないほどに。だからこそ、俺達は気を抜いてしまっていた。アルテミスは戦いの最中に弓を拾ってこう言った。
「荒巻、ありがとうな、俺にキャラクターという力を与えてくれてよ? その点だけはお前に感謝してるんだぜ? スキル発動、最後の弓!」
やばい、そう思った時にはもう遅かった。あれは花嫁アルテミスのスキルで、「どんな場所にいる相手でも必ず当たる弓を10発放つ」というものだ。その標的に選ばれたのは、弓の使用を制限している魔王様だった。弓さえあればなんとかなると考えたのだろう。弓を使ってもう一度スキルを溜めたらもう負けはないと。そして、魔王様はその弓を10発全部食らってしまった。そして魔王様は、血を吐いてその場に倒れてしまった。
「魔王様!」
気がついた時には俺は魔王様に向かって走り出していた。魔王様は息をしていなかった。
「隙だらけや!」
「やらせないのじゃ!」
怒りが俺を覆い尽くしていた。
「なら当たるまで何発でも撃つだけや!」
「撃たせないのだー!」
殺す、絶対に、あいつを。
「次はお前だ荒巻!」
「やらせないって言ってるでしょ!」
俺の中の何かが俺に問いかけてきていた。
「これで終わりや!」
「回復なんかしてられる場合じゃない! ご主人様をやらせてたまるか!」
「力が欲しいか?」と。
俺は、首を縦に振った。その瞬間、俺の中の何かが解放された。
「はっはっは! なあアルテミス、お前いつからそんなに偉くなった? ああ?」
「貴様、まさか!?」
「俺を封印しておいてただで済むと思ってんじゃないだろうな?」
俺の中の破壊神が目を覚ました。
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