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6 お家デートの正体は

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 夜遅く花街の盛り上がりも寝静まるような時間、営業を終えた花屋で待ち合わせをしハワードさんに再び会う。

 デートだ。デート。やばい。はじめてのデートがお家とは思わなかったが落ち着いて話を進めていくためには適しているとも思う。緊張する。

 手と足が同じタイミングで出ながら歩いて花屋に着くと、ハワードさんは顔を赤くして眉を寄せ、可愛らしく照れているようだった。
「こんばんは」
「こ、こんばんは!」

 手をぎゅうと握られる。汗がぶわっと増した。
 そらされた顔が可愛い。手を握ろうとしてくれたことが嬉しい。

 そして、グイッと力を込めて引っ張られる。
「え?」
「僕の家はこっちです。一緒に。アクロイドさんに借りている部屋なので大きくはないですけど」
「は、はい!」
 腕を引っ張らすぎて彼が引っ張っている場所がペット用のリードみたいに思ってきたけどそれも好きだ。手を繋ぐのは不慣れなのだろう。可愛い。

 着いた先は街の隅、集合住宅であった。
 ここが彼のお家なのだろう。
 ここでは隠したものをさらけだして、自分だけの空間として部屋があって、そして、生活している。
 ハワードさんは繋いでいた手を離しカチャカチャと鍵を回す。
 いつか自分で鍵を開ける権利を得られるようになりたいものだ。

 ガチャン

 小さな音がして部屋が開く。
「ど、どうぞ、入ってください」
「……お邪魔します」
 扉を抑えてくれてるハワードさんに流されるよう心の準備もなく部屋に入る。

 ガチャン

 また鍵かかけられた音。すぐに扉を閉めたのだ。


 なにをしでかすかもしれない俺のために鍵を空けておいて欲しいなんて言葉は出てこない。


 だってキスされていたのだから。


 部屋に着いてすぐハワードさんが僕に抱きついて、口許に顔を寄せる。鍵は後ろ手で閉めている。

「唐突ですが僕と今からエッチなことしませんか?いやしましょう」
「えぇっ!?」
 
 手を俺の股間にあてさわさわとまさぐられる。ベルトが脱げて中に入り込んできた。
「や、やめっ」
「僕がはしたないのはダメですか?僕は貴方のイメージする様な見た目通りの性格じゃないといけない?だから、嫌なのですか?」
「い、いえそうじゃなくて、ひっ」

 彼の細くしなやかな手で男根を触られびくりと身体を跳ねあげさせる。
「お願いです僕の検証のためにお手伝いを」
「ひぇ……は、はい……」
 ハワードさんのいきなりの豹変に俺は何故か半泣きであった。
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