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4 魔王
しおりを挟む小さい暗闇の中、私が目覚めると目の前に現れるのは角のある男が前にいる玉座だった。端に並ぶ鮮血のような薔薇と月のない空のような闇持った大理石の床。横で侍っているのはヤギ頭の人外。
「ひっ」
あの男は魔王だ。
怖くなって縋る力もない私はカイと目を合わせた。貴方が倒したはずの男がなぜ彼と私の前に。大丈夫なのか。命の危機は無いのか。不安が頭を過ぎって、彼だからなにかあるのだろうと思う気持ちと何があっても目の前にいるのは魔王なのだと怖がる気持ちがせめぎ合って息が浅くなる。
カイは面白がって私に向かって小さな笑いをこぼした。
「怖がらなくて大丈夫。彼は、俺の協力者なんだ」
「協力者?」
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