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挨拶 1
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GWの休みが終わって、また平常の生活に戻った。
そんな5月のある週末、土曜日の羽田空港から私たちは飛び立った。
「俺が彼女の実家で挨拶する日が来るなんて、考えたこと無かったよ」
「結婚するって思わなかったの?」
「日本人と結婚するイメージは無かった」
話しているうちに、飛行機は下降を始める。
空港の到着ゲートを出ると、両親が迎えに来ていた。
彼が簡単な挨拶をして、駐車場に向かった。
最近、買い替えたという白い1BOXの後ろに彼と二人座る。
母の運転で、私の実家に向かう。
見慣れた窓の外の景色が懐かしい。
「これが、君が育った街か」
「田舎だけど、温かい街なの」
典型的な地方都市だ、人口減少を食い止めるほどの力は無い。
静かに高齢化が進んでいた。
実家に到着して、中に入ると父方の祖父母が来ていた。
どうやら、私たちの到着に合わせて来たそうだ。
床の間がある座敷に、向かい合わせで座った。
「今日は空港まで出迎えて頂き、ありがとうございます。
高代 祐樹と申します。
この度、紗栄子さんにプロポーズして了解を得ました。
今日のご挨拶でご両親に結婚の賛同をいただければ、直ぐにでも入籍したいと考えております」
「丁寧なご挨拶、ありがとうございます。
初めてではないが、貴殿の事をまだよく知っているわけではない」
「では、こちらをご覧ください。
釣書を用意してきました、それと私の会社の決算書と納税記録、信託銀行発行の資産証明書です」
彼は、書類を両親に差し出した。
一部コピーを祖父母にも見せていた。
彼が釣書を書いていたのは知っていたが、まさか決算書や納税記録まで見せるとは思わなかった。
実は、私も見たことが無かった。
時が止まったように、書類をめくる音がしていた。
そんな5月のある週末、土曜日の羽田空港から私たちは飛び立った。
「俺が彼女の実家で挨拶する日が来るなんて、考えたこと無かったよ」
「結婚するって思わなかったの?」
「日本人と結婚するイメージは無かった」
話しているうちに、飛行機は下降を始める。
空港の到着ゲートを出ると、両親が迎えに来ていた。
彼が簡単な挨拶をして、駐車場に向かった。
最近、買い替えたという白い1BOXの後ろに彼と二人座る。
母の運転で、私の実家に向かう。
見慣れた窓の外の景色が懐かしい。
「これが、君が育った街か」
「田舎だけど、温かい街なの」
典型的な地方都市だ、人口減少を食い止めるほどの力は無い。
静かに高齢化が進んでいた。
実家に到着して、中に入ると父方の祖父母が来ていた。
どうやら、私たちの到着に合わせて来たそうだ。
床の間がある座敷に、向かい合わせで座った。
「今日は空港まで出迎えて頂き、ありがとうございます。
高代 祐樹と申します。
この度、紗栄子さんにプロポーズして了解を得ました。
今日のご挨拶でご両親に結婚の賛同をいただければ、直ぐにでも入籍したいと考えております」
「丁寧なご挨拶、ありがとうございます。
初めてではないが、貴殿の事をまだよく知っているわけではない」
「では、こちらをご覧ください。
釣書を用意してきました、それと私の会社の決算書と納税記録、信託銀行発行の資産証明書です」
彼は、書類を両親に差し出した。
一部コピーを祖父母にも見せていた。
彼が釣書を書いていたのは知っていたが、まさか決算書や納税記録まで見せるとは思わなかった。
実は、私も見たことが無かった。
時が止まったように、書類をめくる音がしていた。
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