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「姉さん、デートどうだった?」

翌日の昼休み、柚木たち5人に囲まれて尋問される。

「料理、美味しかったよ」

「そんな事は、判ってる。
口説かれたかって、聞いてるの」
珍しく、武尊が攻撃的だ。

「色々とあって、保留してもらった」

「何だよ、保留って」

「大人の事情があるんだよ」

「それが気になっちゃう」
麻未は、興味津々だった。

その後、夏休みの話になった。
みんなで何処か行きたいねっていう話で、盛り上がった。

夏休み前の最後の実習が終わって、自習グループでカラオケに行った。
パーティルームを借り切って、みんなで大騒ぎをする。

相変わらず、伊桜稜也は盛り上げるのが上手い。
歌は人並みだが、手拍子を要求したり、合いの手を自分で入れて勢いをつけていた。

オタクな松田大地が、ラブソングを歌いあげたのには驚いた。
私は古いバラードを、1曲だけ歌った。

……

【夏休みは、8月1日から31日までの1か月です。
地元には帰れませんので、逢いたければ東京に来てください。
連れて行きたいところもありますから、週末を挟んだ3日間は一緒に居たいです。
休めるなら、スケジュールを連絡下さい】

智貴に、事務的なメールを送った。
そっちが休めないなら、逢ってあげないという脅しの内容だ。
既読はついてるが、返事がない。

3日ほどして、8月最後の週末に上京するって連絡が有った。
直ぐに、アルバイト先のスケジュール変更を申し出る。
旧盆期間をフル出勤することで、休めることになった。

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