上 下
86 / 134
第2章 Freshman

10

しおりを挟む
「Amato、International dayの打合せをしたいんだけど」

sophomore2年生の石田先輩から連絡が入ったので、Marikaと一緒に昼休みに会う。
カフェテリアでご飯を食べながら、出し物の話をした。

「名前を漢字で書いてあげるのは、どうかな?」

「どれくらい、書くの?」

「半紙100枚が限度だ」

「そんなに、大丈夫?」

「高校時代は、週に1,000枚は書いていた。
練習じゃないから大変だけど、助手がいれば大丈夫だろう」

「私達が手伝うよ」

「助手は、Jackieに頼む。
台湾からは一人なので、参加を迷っていた」

「中国人と上手くやれないって、言ってたもんね」
Marikaも事情は聞いてたようだ。

「後は、食事会のメニューを考えておいて。
私達で作れるもので、留学生みんなが食べられるものよ」

「ヴィーガンメニューも考えるのか?」

「出来れば」

「もう精進料理の世界だな、思い当たらないよ」
結局、3人で持ち帰って考えてくることになった。
Jackieには、自分の部屋に戻る途中に会いに行った。

「International Dayは、俺と一緒に参加しないか?」

「二人でって事?」

「イベントの出し物で、名前を漢字で書くつもりだ。
漢字変換のアシスタントをJackieに頼みたい」

「俺でいいのか?」

「Jackieじゃなきゃダメなんだ、相棒だろ」
彼も参加したかったようで、無事に仲間にすることが出来た。
だがスケジュールがもう一杯で、これ以上の厄介な事が起きると破碇してしまう。
講義の準備は相変わらず時間が掛かって、平日はArtGangのスタジオで1時間の練習が精いっぱい。
トレーニングは週に2回にして、睡眠時間だけは確保している。

「私たち、お昼しか逢って無いね」
カフェテリアで待ち合わせてランチを食べてる時に、Aurelijaが俺を責める。

「金曜日には、何とか時間を作るから」

「今週は、私の部屋なら大丈夫だから来ていいよ」

「それを楽しみに、後2日頑張る」
周りのアメリカ人ならkissするところだろうが、俺には無理だ。
俺の困った顔を見て、Aurelijaが笑っていた。

アメリカの大学は、平日に遊ぶと講義について行けなくなる。
無断欠席3回で成績1ランクdownになるし、2科目落とすと留学生ビザが取り消されて退学だ。
少人数クラスの上に、ディスカッションやプレゼン、クイズもほぼ毎回なので寝てる暇など無い。
結局、予習して講義に出るしかないのだ。

だが、そんな時ほど厄介な事が起きる。

「Amato、来週末にそっちに行く。
Brayden《ブレイデン》Nielsenにも連絡して、時間を作るようにしておけ」

蓮央Leo兄貴からの命令だった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

処理中です...