43 / 135
第2章 Freshman
3
しおりを挟む
週末は、一人で静かに過ごした。
ジムでトレーニングをして、洗濯、Walmartで買い物、自習室で予習を終わらせる。
Valerie、Clariceでも知ってる噂だから、当然 Cynthiaたちだって知ってるはずだ。
ただ、何も言ってこないのは助かってる。
もちろん、Faruqは何も言わない。
ArtGangのスタジオで書を書く。
集中してくると周りが気にならなくなる、この時間が好きだ。
感覚が戻って来たので、【 Go ! ELK ! 】筆記体で力強く書いてみた。
半紙(おおよそB4サイズ)なので大きさは物足りないが、文字の動きは表現出来ているはず。
3枚ほど書いて、一番いいのを選んでいた。
「Amato、それ欲しい」
スタジオで油絵を描いていた、先輩のChloeが言ってる。
「練習で書いたから、好きなのを取っていいですよ」
3枚は書き方を少しずつ変えているので、人により好みが出る。
「これ貰うね」
「どうしてそれを選んだんですか?」
「元気があるし、バランスは悪いけど、その分だけ躍動感を感じる」
Chloeは目の付け所が、違う。
絵をやってるだけにバランス良く整ってるより、動きを評価していた。
「Amato、Nameを入れてよ」
作品に督木海人と漢字で署名を入れて、白文の朱印を押す。
「赤いStampがモノクロの作品を引き立てるわ」
「本来ならアルファベットの作品には、アルファベットの署名をするんです。
敢えて、漢字で書いてみました」
「ありがとう、絶対、部屋に飾る」
道具を片付けて、スタジオから寮に戻る。
部屋に帰ってから、Rennaにメッセージを送った。
返信が着て、談話室で会う。
「Renna、悪いがこれをAurelijaに渡してくれないか?」
俺は書き上げた書を見せた。
「もっと気の利いた言葉は無かったの?」
「俺は、これ以上の言葉は無いと思ったんだ。
ともかく、渡してくれ」
「分かった、届けるわ」
「 Go! ELK ! 」JUWの学生にとって特別な言葉だ、入学式、卒業式、全てのスポーツの応援、イベントでコールされる。
会場を包んで、選手を、学生を、参列者、スタッフを鼓舞する。
Aurelijaに、そんな思いが伝わればいい。
日曜日の夜は誰もいないキッチンルームに、ラーメン専用の電気鍋を持ち込んだ。
沸騰したお湯に、Walmartで買った日清ラ王ソイソース味、卵を落として後は3分間煮るだけ。
出来上がったので、Pyrexのサラダボウルに入れた。
刻みネギが無いのが寂しいが、一人だから思う存分、麺を啜る。
アメリカ式のエチケットなど知るものか、麺を啜るのも日本文化なんだ。
これだけで何倍も美味い気がする、あっという間に空っぽになった。
ジムでトレーニングをして、洗濯、Walmartで買い物、自習室で予習を終わらせる。
Valerie、Clariceでも知ってる噂だから、当然 Cynthiaたちだって知ってるはずだ。
ただ、何も言ってこないのは助かってる。
もちろん、Faruqは何も言わない。
ArtGangのスタジオで書を書く。
集中してくると周りが気にならなくなる、この時間が好きだ。
感覚が戻って来たので、【 Go ! ELK ! 】筆記体で力強く書いてみた。
半紙(おおよそB4サイズ)なので大きさは物足りないが、文字の動きは表現出来ているはず。
3枚ほど書いて、一番いいのを選んでいた。
「Amato、それ欲しい」
スタジオで油絵を描いていた、先輩のChloeが言ってる。
「練習で書いたから、好きなのを取っていいですよ」
3枚は書き方を少しずつ変えているので、人により好みが出る。
「これ貰うね」
「どうしてそれを選んだんですか?」
「元気があるし、バランスは悪いけど、その分だけ躍動感を感じる」
Chloeは目の付け所が、違う。
絵をやってるだけにバランス良く整ってるより、動きを評価していた。
「Amato、Nameを入れてよ」
作品に督木海人と漢字で署名を入れて、白文の朱印を押す。
「赤いStampがモノクロの作品を引き立てるわ」
「本来ならアルファベットの作品には、アルファベットの署名をするんです。
敢えて、漢字で書いてみました」
「ありがとう、絶対、部屋に飾る」
道具を片付けて、スタジオから寮に戻る。
部屋に帰ってから、Rennaにメッセージを送った。
返信が着て、談話室で会う。
「Renna、悪いがこれをAurelijaに渡してくれないか?」
俺は書き上げた書を見せた。
「もっと気の利いた言葉は無かったの?」
「俺は、これ以上の言葉は無いと思ったんだ。
ともかく、渡してくれ」
「分かった、届けるわ」
「 Go! ELK ! 」JUWの学生にとって特別な言葉だ、入学式、卒業式、全てのスポーツの応援、イベントでコールされる。
会場を包んで、選手を、学生を、参列者、スタッフを鼓舞する。
Aurelijaに、そんな思いが伝わればいい。
日曜日の夜は誰もいないキッチンルームに、ラーメン専用の電気鍋を持ち込んだ。
沸騰したお湯に、Walmartで買った日清ラ王ソイソース味、卵を落として後は3分間煮るだけ。
出来上がったので、Pyrexのサラダボウルに入れた。
刻みネギが無いのが寂しいが、一人だから思う存分、麺を啜る。
アメリカ式のエチケットなど知るものか、麺を啜るのも日本文化なんだ。
これだけで何倍も美味い気がする、あっという間に空っぽになった。
2
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる