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第2章 Freshman
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ついにMove in Dayの当日を迎えた。
俺と親父は、Tシャツにジーンズでやる気満々だ。
ただ母と舞美は、午前中は近くのDuluth Universityのキャンパス訪問に行く。
午後のペアレンツミーティングには参加するので、ランチ時間には合流する予定だ。
親父の運転するSUVで、まずは国際センターに向かう。
留学生は、ここで学生証と寮の鍵を受け取る。
語学学校に預けていた荷物を車に積み込んで、Freshman専用寮のJackson Hallに移動した。
寮の前では、ボランティアの先輩学生が車から荷下ろしを手伝ってくれる。
荷物を降ろしたら、直ぐに車の移動をしなければならない。
カートに山盛り積み込まれた荷物を4階フロアまで上げたら、自分の部屋を見つけた。
鍵を開けて中に入ると、意外と広い。
「おう、なかなか良い部屋じゃないか」
駐車場から戻って来た親父が、俺に声を掛けた。
「語学学校の寮より、広い。ルームメイトが来る前に片付けたい」
直ぐにベッドのフレームを胸の高さまで上げて、下にスペースを作る。
一人だったら無理な作業だ、親父が手伝ってくれるのが助かった。
ベッドメイキングをして、クローゼットに衣類を掛けていく。
備え付けのタンスにTシャツや下着類を並べて、ベッドの下に配置する。
親父が母と舞美を迎えに行ったので、一人で黙々と作業を続けた。
「Amato、一人なの?」
CynthiaとMinjuが俺の部屋を覗きに来た。
「母親とは別行動だった、親父がホテルに迎えに行ってる」
「Amatoの両親に会うって、楽しみだわ」
「留学生ペアレンツミーティングには参加するから、そこで会えるよ。
君たちのご両親も来てるんだろ?」
「もちろんよ、じゃあ後で会おうね」
また一人になって片づけを続けていたら、舞美から連絡が来た。
時計を見ると3時間が経っている、ランチをとる為にカフェテリアに向かった。
「わざわざ着替えたのかよ」
「日本人の正装よ、いいでしょう」
縦縞が涼し気な夏大島の着物を着た母と、白地に胡蝶蘭が紫で描かれた浴衣を着た舞美が待っていた。
母は、とても40代には見えない可愛さと気品がある。
舞美は髪をアップにして、うなじを見せてるのが余計に色っぽい。
一緒にカフェテリアでランチしていれば、否が応でも目立つ。
留学生のペアレンツミーティングの会場に向かう。
今年の留学生は120名で、ミーティングの参加者は全体で300名くらいだ。
内容は歓迎のスピーチがあり、その後に学生生活の注意事項があった。
日本的に言えば、郷に入れば郷に従え。
アメリカの法律や大学の規則には、必ず従うようにという事だった。
俺と親父は、Tシャツにジーンズでやる気満々だ。
ただ母と舞美は、午前中は近くのDuluth Universityのキャンパス訪問に行く。
午後のペアレンツミーティングには参加するので、ランチ時間には合流する予定だ。
親父の運転するSUVで、まずは国際センターに向かう。
留学生は、ここで学生証と寮の鍵を受け取る。
語学学校に預けていた荷物を車に積み込んで、Freshman専用寮のJackson Hallに移動した。
寮の前では、ボランティアの先輩学生が車から荷下ろしを手伝ってくれる。
荷物を降ろしたら、直ぐに車の移動をしなければならない。
カートに山盛り積み込まれた荷物を4階フロアまで上げたら、自分の部屋を見つけた。
鍵を開けて中に入ると、意外と広い。
「おう、なかなか良い部屋じゃないか」
駐車場から戻って来た親父が、俺に声を掛けた。
「語学学校の寮より、広い。ルームメイトが来る前に片付けたい」
直ぐにベッドのフレームを胸の高さまで上げて、下にスペースを作る。
一人だったら無理な作業だ、親父が手伝ってくれるのが助かった。
ベッドメイキングをして、クローゼットに衣類を掛けていく。
備え付けのタンスにTシャツや下着類を並べて、ベッドの下に配置する。
親父が母と舞美を迎えに行ったので、一人で黙々と作業を続けた。
「Amato、一人なの?」
CynthiaとMinjuが俺の部屋を覗きに来た。
「母親とは別行動だった、親父がホテルに迎えに行ってる」
「Amatoの両親に会うって、楽しみだわ」
「留学生ペアレンツミーティングには参加するから、そこで会えるよ。
君たちのご両親も来てるんだろ?」
「もちろんよ、じゃあ後で会おうね」
また一人になって片づけを続けていたら、舞美から連絡が来た。
時計を見ると3時間が経っている、ランチをとる為にカフェテリアに向かった。
「わざわざ着替えたのかよ」
「日本人の正装よ、いいでしょう」
縦縞が涼し気な夏大島の着物を着た母と、白地に胡蝶蘭が紫で描かれた浴衣を着た舞美が待っていた。
母は、とても40代には見えない可愛さと気品がある。
舞美は髪をアップにして、うなじを見せてるのが余計に色っぽい。
一緒にカフェテリアでランチしていれば、否が応でも目立つ。
留学生のペアレンツミーティングの会場に向かう。
今年の留学生は120名で、ミーティングの参加者は全体で300名くらいだ。
内容は歓迎のスピーチがあり、その後に学生生活の注意事項があった。
日本的に言えば、郷に入れば郷に従え。
アメリカの法律や大学の規則には、必ず従うようにという事だった。
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