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第1部
春 2
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秀学館高校の3階の教室は、窓を開け放っていた。
そこを春の風が強く吹き抜け、カーテンが外にはためいている。
昼休みもあと少しという時間に、橘 圭市、鈴木 晴斗、粟田 璃乃、下村 若葉は進路の話をしている。
「橘、地方の大学志望って本当か?」晴斗が聞いてくる。
「え~、どこ、どこ」若葉も興味深々だ。
「家から思い切り離れたところで生活したいって考えてる」
圭市が答えると同時にチャイムが鳴った。
6時間目が終わり帰ろうとすると、粟田と下村に呼び止められた。
「さっきの話、続きを聞かせて」、二人に詰め寄られる。
「お前らに関係ないだろ」言葉が強くなる。
振り切るように教室を出た。
橘圭市はイライラしていた。
もう2年くらい、心の底にどす黒いものが棲みついてる気がしている。
出来るだけ表に出さないように気をつけてるつもりだが、時々抑えられない。
こういう日は、一旦家に帰ってから市民プールに向かう。
解放されている50Mプールは、普通の25Mプールとは天井が高く桁違いに解放感がある。
クロールで10往復を2本、2000mも泳ぐと心が落ち着いてくる。
クールダウンでゆっくりともう1往復して、プールから上がる。
今日は気持ちよく眠れそうだ。
そこを春の風が強く吹き抜け、カーテンが外にはためいている。
昼休みもあと少しという時間に、橘 圭市、鈴木 晴斗、粟田 璃乃、下村 若葉は進路の話をしている。
「橘、地方の大学志望って本当か?」晴斗が聞いてくる。
「え~、どこ、どこ」若葉も興味深々だ。
「家から思い切り離れたところで生活したいって考えてる」
圭市が答えると同時にチャイムが鳴った。
6時間目が終わり帰ろうとすると、粟田と下村に呼び止められた。
「さっきの話、続きを聞かせて」、二人に詰め寄られる。
「お前らに関係ないだろ」言葉が強くなる。
振り切るように教室を出た。
橘圭市はイライラしていた。
もう2年くらい、心の底にどす黒いものが棲みついてる気がしている。
出来るだけ表に出さないように気をつけてるつもりだが、時々抑えられない。
こういう日は、一旦家に帰ってから市民プールに向かう。
解放されている50Mプールは、普通の25Mプールとは天井が高く桁違いに解放感がある。
クロールで10往復を2本、2000mも泳ぐと心が落ち着いてくる。
クールダウンでゆっくりともう1往復して、プールから上がる。
今日は気持ちよく眠れそうだ。
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