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第一四章 挑戦
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「真凛は、どうしたいの?」
聖苑にプロデューサー就任の話をした第一声がこれだった。
「俺は、モデルとしての限界を感じている。沙織が出てきて余計に思い知らされた」
「周りの評価と自己評価が違うのね」
「俺にプロデュース能力って、あるのかな?」
「有ると思われてるから頼まれたんでしょう。加山社長だって勝算が無い事はしないよ」
そう言われれば、そうだ。
solemnityの将来が掛かっている、そう思うと不安もある。
「一ノ瀬社長は、話を聞いてるのかな?」
「知らないけど、相談に行く?」
「ああ、会って話がしたい」
直ぐに、聖苑が連絡をしてくれた。
夕食を一緒にするように、時間を取ってくれた。
二人で新幹線で、聖苑の実家に向かう。
駅に着くと、迎えが着ていた。
家まで送られて、リビングで聖苑と母親が話している。
妹達が帰ってきて、沙織やファッションの話で盛り上がった。
次女の陽彩が大学に進学する時に、solemnityのスーツを作る話をしている。
「真凛さんのスーツを着て入学式に行く。TVで見るたびに欲しかったの」
言われると、プロデュースした甲斐が有った。
身びいきでも、嬉しい。
ただ社長の娘だからといって、直ぐに買って貰えるわけじゃないんだと感心した。
社長が帰ってきて、聖苑と3人で話した。
「solemnityのプロデューサー就任を、打診されています」
「話は聞いている。適任だと思ってたが、やりたくないのか?」
「私に務まるでしょうか?」
「神輿を担ぐ連中が君を指名してんだ。支えてくれる人を信じてみればいい」
「怖いんです」
「一人で全部を抱え込むからだ。確かに一人で決断する事もある。
だが、その過程では多くの仲間の声を聞けばいい」
「ありがとうございます、前向きに検討してみます」
「君はまだ若い。周りは失敗もあると思ってる。
やりたいことをやればいい」
流石に、言葉の一つ一つに重みがある。
こっちが恐縮するほど、大きな存在だった。
聖苑にプロデューサー就任の話をした第一声がこれだった。
「俺は、モデルとしての限界を感じている。沙織が出てきて余計に思い知らされた」
「周りの評価と自己評価が違うのね」
「俺にプロデュース能力って、あるのかな?」
「有ると思われてるから頼まれたんでしょう。加山社長だって勝算が無い事はしないよ」
そう言われれば、そうだ。
solemnityの将来が掛かっている、そう思うと不安もある。
「一ノ瀬社長は、話を聞いてるのかな?」
「知らないけど、相談に行く?」
「ああ、会って話がしたい」
直ぐに、聖苑が連絡をしてくれた。
夕食を一緒にするように、時間を取ってくれた。
二人で新幹線で、聖苑の実家に向かう。
駅に着くと、迎えが着ていた。
家まで送られて、リビングで聖苑と母親が話している。
妹達が帰ってきて、沙織やファッションの話で盛り上がった。
次女の陽彩が大学に進学する時に、solemnityのスーツを作る話をしている。
「真凛さんのスーツを着て入学式に行く。TVで見るたびに欲しかったの」
言われると、プロデュースした甲斐が有った。
身びいきでも、嬉しい。
ただ社長の娘だからといって、直ぐに買って貰えるわけじゃないんだと感心した。
社長が帰ってきて、聖苑と3人で話した。
「solemnityのプロデューサー就任を、打診されています」
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「私に務まるでしょうか?」
「神輿を担ぐ連中が君を指名してんだ。支えてくれる人を信じてみればいい」
「怖いんです」
「一人で全部を抱え込むからだ。確かに一人で決断する事もある。
だが、その過程では多くの仲間の声を聞けばいい」
「ありがとうございます、前向きに検討してみます」
「君はまだ若い。周りは失敗もあると思ってる。
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