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第十二章 新機軸
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翌日の日曜日、古田美那の卒業公演だ。
早めに聖苑と二人で会場入りして、楽屋裏に行った。
田中氏が差し入れの準備をしている。
「和菓子って、珍しいね」
「玉露とのセットで提供するんだ。その場で作る最中は美味いぞ」
一ノ瀬グループが提携している、金沢茶房が出店していた。
色彩鮮やかな和菓子が並んでいる、ここから選んでお茶と一緒に提供するようだ。
「聖苑社長の差し入れは、いつも美味そうだ」
春木プロデューサーが顔を出した。
「今回は、田中新社長のセレクトですわ」
「そういえば今は無職って言ってたな。うちでプロデュースをしてもいいぞ」
「一応、社長室付きの身分です」
「今日は楽しんで行ってくれ」
私たちは、差し入れを頂いて関係者席に移動した。
overtureが終わり、メンバーが出てきた。
センターはもちろん、古田美那だ。
隣に昨日卒業した植木遥がいた、今日が本当の意味で卒業だ。
冒頭から二人が、グループに入った頃のカップリング曲が続く。
マニアックな選曲だが、今日のお客様はその意味を判っている。
MCを挟んでユニットだったが、美那、美雪、遥、沙織でレゲエ風のダンス曲を踊った。
美雪が相当に上手くなっていた。
沙織が、美雪は泣きながらレッスンしているというのも分かる。
4人が捌けて、2期生MCだった。
その後、黒のドレスを着た古田美那と白のドレスを着た月城美雪が出てきた。
少しエロチックな歌詞が、二人のドレス姿に重なって美しく、色っぽいデュエット曲を歌い上げる。
「皆さん、今日は私の卒業公演に来場頂き、ありがとうございました。
私、古田美那はガーデンズオフィスに所属して、モデルの道へ進みます。
モデルを意識したのはずいぶんと昔ですが、具体的に考えたのはじゃんけんバトルです。
あれで、男性弓使いの衣装を着ました。
自分で言うのも何ですが、真凛ちゃんより似合ってます。
そして、今年オーデションに出て、スカウトされました。
TOPを目指そう、社長さんの言葉に賭ける覚悟が出来ました。
ファンの皆さん、今まで応援してくれてありがとう。
このことを糧にして、モデルの仕事を頑張って行きます」
「美雪、厳しいことを言ってごめんね。
貴方はfortunaのセンターに立てる資質がある。
頑張って」
美雪は涙を流していたが、気丈に一人で立っていた。
その姿が、美しかった。
また一人、個性的なメンバーが卒業した。
早めに聖苑と二人で会場入りして、楽屋裏に行った。
田中氏が差し入れの準備をしている。
「和菓子って、珍しいね」
「玉露とのセットで提供するんだ。その場で作る最中は美味いぞ」
一ノ瀬グループが提携している、金沢茶房が出店していた。
色彩鮮やかな和菓子が並んでいる、ここから選んでお茶と一緒に提供するようだ。
「聖苑社長の差し入れは、いつも美味そうだ」
春木プロデューサーが顔を出した。
「今回は、田中新社長のセレクトですわ」
「そういえば今は無職って言ってたな。うちでプロデュースをしてもいいぞ」
「一応、社長室付きの身分です」
「今日は楽しんで行ってくれ」
私たちは、差し入れを頂いて関係者席に移動した。
overtureが終わり、メンバーが出てきた。
センターはもちろん、古田美那だ。
隣に昨日卒業した植木遥がいた、今日が本当の意味で卒業だ。
冒頭から二人が、グループに入った頃のカップリング曲が続く。
マニアックな選曲だが、今日のお客様はその意味を判っている。
MCを挟んでユニットだったが、美那、美雪、遥、沙織でレゲエ風のダンス曲を踊った。
美雪が相当に上手くなっていた。
沙織が、美雪は泣きながらレッスンしているというのも分かる。
4人が捌けて、2期生MCだった。
その後、黒のドレスを着た古田美那と白のドレスを着た月城美雪が出てきた。
少しエロチックな歌詞が、二人のドレス姿に重なって美しく、色っぽいデュエット曲を歌い上げる。
「皆さん、今日は私の卒業公演に来場頂き、ありがとうございました。
私、古田美那はガーデンズオフィスに所属して、モデルの道へ進みます。
モデルを意識したのはずいぶんと昔ですが、具体的に考えたのはじゃんけんバトルです。
あれで、男性弓使いの衣装を着ました。
自分で言うのも何ですが、真凛ちゃんより似合ってます。
そして、今年オーデションに出て、スカウトされました。
TOPを目指そう、社長さんの言葉に賭ける覚悟が出来ました。
ファンの皆さん、今まで応援してくれてありがとう。
このことを糧にして、モデルの仕事を頑張って行きます」
「美雪、厳しいことを言ってごめんね。
貴方はfortunaのセンターに立てる資質がある。
頑張って」
美雪は涙を流していたが、気丈に一人で立っていた。
その姿が、美しかった。
また一人、個性的なメンバーが卒業した。
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