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第七章 紆余曲折

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翌日はクリスマス特番のために、大阪のラジオ局に向かった。
今日は聖苑と二人、クリスマスデート気分だった。

「二人で出かけるって、久しぶり」

「いや、仕事だって」

「そうだけど、嬉しいの」聖苑の声は弾んでいた。

局に着いて、メイクをして着替える。
パーソナリティのシーホークさんに挨拶する。

「今日はまた、艶やかな衣装ですなあ」海野さんが褒めてくれた。

「今日も質問が山程きてる。よろしく頼むで」鷹野さんが言ってた。
ドレス姿を撮影されて、スタジオの外で待機していた。

前半は、関西の女性アイドルグループだった。
大人メンバー5人が出ていたが、みんな話が上手い。
セクシーな質問やジョークを肯定しないが、否定もしない。
巧みなので、お二人と噛み合っていた。

後半ゲストが私だと知って、共演したかったと言ってくれた。
CM中にスタジオの外から手を降ると、大騒ぎしている。

前半が終わって入れ替わりの際に、メンバーと握手をした。
今度、是非共演させてくださいと頼まれる。
機会が有ればと、答えておいた。

「後半ゲストは、真凛ちゃんです」
スタジオで海野さんの紹介でスタートした。

「メリークリスマス、出雲真凛です」

「今日は真っ赤な衣装で艷やかですなあ。もうHPに載ってるからみんな見て」

「クリスマスと言えば、サンタカラーでしょ」

「ホント、男と思えん可愛さや」

「ありがとう御座います」

「今年は月一レギュラーになって、平均聴取率で1位。
リクエストの数も番組1位と、がんばった」

「何を喋っても、お二人が上手く料理してくれるから」

「じゃあ、質問が山程来てるので、多かったやつから、聞いてくかな。
最初に、いくらぐらい貰ってますか?」

「月に十万円ですね」

「それは固定給なん」

「固定のハウスキーパー代です」

「いやいや、トップモデルがハウスキーパー代を貰ってるん?」

「ええ、掃除、洗濯、料理、全部してますから」

「モデルのお金はどうしてるん?」

「大学の授業料以外は、使ってないです」

「生活費はいるやろ?」

「全部、彼女が払ってます。
食費は二人で月に10万円ですが、5~6万しか使わないので貯金が凄いことになってます」

スマホの画面にNETBANKの預金額が表示される、80万ぐらいになっていた。

「今、スマホで残高見せてくれてるけど、80万って出ています」

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