69 / 323
第四章 炎上
11
しおりを挟む
「真凛ちゃんに負けたらどうしよう」「これ、怖い」「ヤバい、緊張する」
メンバーは大騒ぎだ。
こっちは、負けて帰りたかった。
10位なら、ヘイトが減るんじゃないかと思うくらいだ。
「それでは、まずは真ん中の第6位から開けていきましょうか」
司会者の顔が、ニヤけている。
「第6位は、白河寧々ちゃんです」
司会者の発表に、ひな壇のメンバーがどよめいた。
この前まで下位グループだった寧々が6位になったのは、俺も驚いた。
その後、9,4,7,3,8位と発表される。
2位に水無瀬結が呼ばれて、1位に栗栖千鶴が選ばれた。
メンバーに安堵の空気が流れた。
これで真凛が10位なら希望通りだが、5位だった。
スタジオに悲鳴が上がり、10位の植木遥が泣いている。
彼女は、激しいダンスパフォーマンスが売りのメンバーだ。
序列下位から努力で這い上がって来て、熱狂的なファンがついていることはリサーチ済みだった。
「真凛ちゃん、5位ですがどうですか?」
「今回の対決がスチール写真だったから、モデルの私に有利だった。
笑顔もダンスパフォーマンスも使えないメンバーには、不利な条件だったと思います」
ランキング発表中に、ずっと考えていたコメントをした。
企画コーナーが終わり、一旦休憩になった。
控室に戻り、イグナイトドラゴンの女弓使いの衣装を着た。
月奈がメイクをしてくれて、黒髪ロングのウィッグをつける。
「真凛ちゃん、カッコいい」月奈が元気づけてくれる。
「頑張ってくるね」
スタジオに入って、呼ばれるのを待つ。
「では、真凛ちゃんに出てもらいましょう」
司会者に呼ばれて、登場した。
「カッコいい」「足がキレイ」
「SEXY」
「衣装が素敵」みんながいろいろ言ってる。
「この衣装、私も着てみたい」来栖千鶴が言った。
「ファンのみんなは、見たいだろうね」
司会者が言ってる。
もうワザと炎上するように煽ってるようにしか見えない。
「では、射ってもらいましょう」
スタジオの10m先に的が置かれた、メンバーの前に立ち弓を構える。
ヒュ~ン、タン!
第1射は8点。2射が9点、3射が9点だった。
メンバーから、歓声があがった。
「凄い、真凛ちゃん」
「カッコいい」
「上手いですね、カッコ良かった」司会者が興奮気味に言う。
「決まってから練習してきたんですが、10点に当たらなかったのが悔しいです。
皆さん、イグナイトドラゴンで遊んで下さいね」
「良かったよ、コメントもありがとう」
ゲーム会社のスタッフが声をかけてくれた。
案の定、SNSは炎上した。
メンバーは大騒ぎだ。
こっちは、負けて帰りたかった。
10位なら、ヘイトが減るんじゃないかと思うくらいだ。
「それでは、まずは真ん中の第6位から開けていきましょうか」
司会者の顔が、ニヤけている。
「第6位は、白河寧々ちゃんです」
司会者の発表に、ひな壇のメンバーがどよめいた。
この前まで下位グループだった寧々が6位になったのは、俺も驚いた。
その後、9,4,7,3,8位と発表される。
2位に水無瀬結が呼ばれて、1位に栗栖千鶴が選ばれた。
メンバーに安堵の空気が流れた。
これで真凛が10位なら希望通りだが、5位だった。
スタジオに悲鳴が上がり、10位の植木遥が泣いている。
彼女は、激しいダンスパフォーマンスが売りのメンバーだ。
序列下位から努力で這い上がって来て、熱狂的なファンがついていることはリサーチ済みだった。
「真凛ちゃん、5位ですがどうですか?」
「今回の対決がスチール写真だったから、モデルの私に有利だった。
笑顔もダンスパフォーマンスも使えないメンバーには、不利な条件だったと思います」
ランキング発表中に、ずっと考えていたコメントをした。
企画コーナーが終わり、一旦休憩になった。
控室に戻り、イグナイトドラゴンの女弓使いの衣装を着た。
月奈がメイクをしてくれて、黒髪ロングのウィッグをつける。
「真凛ちゃん、カッコいい」月奈が元気づけてくれる。
「頑張ってくるね」
スタジオに入って、呼ばれるのを待つ。
「では、真凛ちゃんに出てもらいましょう」
司会者に呼ばれて、登場した。
「カッコいい」「足がキレイ」
「SEXY」
「衣装が素敵」みんながいろいろ言ってる。
「この衣装、私も着てみたい」来栖千鶴が言った。
「ファンのみんなは、見たいだろうね」
司会者が言ってる。
もうワザと炎上するように煽ってるようにしか見えない。
「では、射ってもらいましょう」
スタジオの10m先に的が置かれた、メンバーの前に立ち弓を構える。
ヒュ~ン、タン!
第1射は8点。2射が9点、3射が9点だった。
メンバーから、歓声があがった。
「凄い、真凛ちゃん」
「カッコいい」
「上手いですね、カッコ良かった」司会者が興奮気味に言う。
「決まってから練習してきたんですが、10点に当たらなかったのが悔しいです。
皆さん、イグナイトドラゴンで遊んで下さいね」
「良かったよ、コメントもありがとう」
ゲーム会社のスタッフが声をかけてくれた。
案の定、SNSは炎上した。
1
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
好感度MAXから始まるラブコメ
黒姫百合
恋愛
「……キスしちゃったね」
男の娘の武田早苗と女の子の神崎茜は家が隣同士の幼馴染だ。
二人はお互いのことが好きだったがその好き幼馴染の『好き』だと思い、恋愛の意味の『好き』とは自覚していなかった。
あまりにも近くにいすぎたからこそすれ違う二人。
これは甘すぎるほど甘い二人の恋物語。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる