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 バー【Secreto】は、輝利哉の経営する中でも特に大きい店舗だ。駅からは少し離れているが、建物から内装までこだわって作り上げたそのバーは、富裕層に特に人気があった。

 名前は知っていても学生の俺が気軽に入れる店ではない。大人の社交場といったテイストだ。そう、ウェブサイトに書いてあった。

 二階建ての店舗の一階がラウンジ、二階はVIP向けの個室となっていて、昔兄の仲間がこういう個室のある店で薬を売っていたから、怪しいと勝手に決めつている。もし違ったら別の店舗も確認すればいい。

 ともかく俺はその【Secreto】の外観を、少し離れた路地から眺め、どうしたものかと思案していた。

 正面から入るわけにもいかない。というか今のカジュアルな格好では入店拒否されるだろう。先程からチラチラと出入りしている客たちは、みんな軽い正装で、きっちりタキシードを着たヤツもいた。

 でも建物の出入り口は一つじゃない。

 裏へ回り込むと裏口があった。従業員が出入りするためのもので、簡単なシリンダー錠が付いていることが遠目にもわかった。でも裏口の上に監視カメラが設置されている。

 ここを出入りする人間の姿がちゃんと映るように設置されていて、俺はカメラを避けて立ち止まる。その場から上を見ると、明かりのついていない窓が見えた。

 窓の斜め下に室外機が付いている。不用心だな、と顔を顰める。電気やガスのメーターが室外機のすぐ下にあり、これではここからお入りください、と言っているようなものだ。

 おあつらえむきに、酒瓶を入れる空ケースまで置いてある。それを二段重ねて足場にすると、俺は壁の僅かな突起と電気メーター、ガスメーターに手足をかけて、二階の室外機に登った。

 兄との生活は、普通の人なら一生体験しないような出来事の連続で、いつのまにか身に付いたクセも沢山ある。大抵の外壁は登れるし、マルチツールやパラコードブレスレットなんかを持ち歩くようになるのだ。

 全然褒められることじゃないが、それらは確実に役に立ってきた。

 室外機の上にしゃがみ込み、ポケットからマルチツールを取り出す。マイナスドライバーをセットしながら窓を確認した。

 あれ、割れてる?

 マイナスドライバーをガラスと枠の間に差し込み、割開けようと思っていたのに、そこには既に半円形の穴が開いていた。焼き破りという手口だ。もちろんそんなの、専用の特殊な道具がいるし、こういう準備をして侵入するヤツは何日も前から計画していたことになる。

 開店時と閉店時には従業員が見回るだろうし、警報システムが作動しているのは、大抵の場合閉店している間だろう。

 ということは、この焼き破りで侵入したヤツは、今まさに中にいるということになる。

 しまったな、変なときに来ちゃった。一度日を改めるか?…いや、そうなるとまた輝利哉か朔に嘘を付かなくてはならない。流石にリスクが高くなる。

 ふたりとも本当に俺を好きなのだと知っているけれど、だからって信用しているわけではないだろう。悲しいかな、ふたりは俺の過去のことをほとんど知っているようだし、息をするように嘘をついて他人を騙す人間だということもわかっていて、それでも受け入れてくれている。

 そうしないと生きてこれなかった。Subとして身を守る方法が俺には他に思いつかなかった。もちろん後悔もしているけど、何度も言うようにクズな思考は治らない。

 どうしよう、としばし悩み、まあいいか、と窓を開けた。どうせ輝利哉は、俺を本気で警察に突き出したりしない。なぜなら俺のことが大好きだから。

 謎の自信を抱き、室内へと足を踏み入れる。スニーカー越しに、フワッと柔らかい絨毯の感触がした。

 暗いけれど、カーテン越しの月明かりでも室内の様子はわかった。木目が綺麗なドレッサー、天蓋付きのダブルベッド、ふたり掛けのソファ。それらは全て猫足のアンティーク調で、どことなく一昔前の映画のセットを思わせた。

 輝利哉が拘って建てたという建物だ。古臭いわけじゃなく高級感がある。が、バーの二階にホテルのような部屋があるとは思わなかった。ウェブサイトによれば、個室があるとのことだったが。

 廊下へ出ると、その理由がすぐにわかった。

 真向かいや隣の部屋から、あられもない嬌声が僅かに聞こえてきた。

 要するに、一階のラウンジで気の合った相手とplayするための“個室”なのだ。

 第二性を持て余す連中には有難い場所だ。世間体を気にして第二性を隠している連中や、社会的地位によって気軽に風俗を利用できない連中にとってこう言った場所は必要なのだ。皆が同じ意識を持つからこそ他言無用というルールが成り立つ。

 DomでもSubでも、金持ちのパートナーが欲しいというのが本音でもある。格式を重んじることで、風俗よりも安全な出会いの場として機能しているのだろう。

 真っ直ぐ伸びた廊下の左右に五つずつ個室が並び、廊下の先は階段になっていた。

 階段の下はロビーで、出入り口の側のカウンターで、従業員がひとり退屈そうにしているのが目に入る。彼はガラス張りの出入り口にばかり気を取られているようで、背後の階段へは見向きもしない。

 階段から向かって右側には大きな両開きの扉があり、きっとその向こうがラウンジになっているはずだ。

 事務所やロッカールームはどこだろう。

 泥棒が向かうのはやっぱり事務所だろうか。金庫があるとしたらそこだろう。でも、従業員の所持品を狙うならロッカールームに行くかも。生憎支払いのシステムはわからないから、レジがどこにあるのかはわからない。

 受付の位置からして、死角になるのは階段の真下だ。従業員が気付いていないとしたら、事務所などの入り口は、階段の下に位置しているはず。

 そうあたりをつけた直後、従業員が外を気にしている隙に、階段の下から男が出てきた。キョロキョロと辺りを見回しているソイツは、全身黒い衣服に身を包み、キャップを目深に被るという、あからさまな不審者スタイルだった。

 俺の予定では、泥棒にぶち当たらないように行動して、この店の秘密を探るつもりだった。ありきたりだけど、隠し部屋や地下室なんてものがないか、コッソリ調べようと思っていたのだ。従業員や客の話をコッソリ聞けたら、なんてことも考えていた。

 あくまで泥棒には泥棒の行動をしてもらって、俺は俺で自分の任務に徹しようと思っていた。

 それなのに、侵入したタイミングがかち合うというミラクルが起きたと思ったら、直後に鉢合わせするというクソみたいな状況に陥ってしまったのだ。

 泥棒は受付の従業員を一瞥し、音もなく階段に足をかけた。毛足の長い絨毯のせいで、足音は一切しなかった。泥棒が二階へ視線を向ける。そして、階段の中程でしゃがんで様子を伺っていた俺と、バッチリ目が合った。

 お互いに、「あ」と視線で言った。服装から、お互いが店の客じゃないことなんてすぐにわかる。

「クソッ!」

 泥棒は一言吐き捨てると、勢いよく階段を登ってきた。俺は立ち上がって泥棒の進路を阻もうとした。特に何か考えていたわけではなかったけど、体が勝手に動いてしまった。ただ、泥棒の方が俺よりも体格が良くて、しかも必死なソイツの勢いを止めるには、俺は小柄過ぎた。

 ドン、とぶつかられ、俺がよろけた隙に泥棒は二階へ逃げていく。

「おい!不審者が逃げてったぞ!」

 大声で叫ぶと、受付の従業員がこちらを向き、一瞬戸惑った顔をする。

「え、は?」
「だから、泥棒が二階に逃げてったって言ってんだよ!早く通報して、輝利哉に知らせろよボケ!!」

 それだけ言って、俺は二階に取って返した。侵入経路である突き当たりの部屋へ飛び込む泥棒の背中が見えた。

 走るのだけは得意な俺は、すぐさま部屋へ飛び込んで、窓枠に片足をかける泥棒に飛びついた。

 服を掴んで室内へ引き戻す。もんどり打って倒れ、しばし揉み合いになる。フカフカの絨毯の上をゴロゴロ転がって、掴んだり叩いたり、ケンカ中の猫みたいな死闘を繰り広げ、いつのまにか俺が窓の前、泥棒がドアの前に立っていた。

 なんとしてもコイツを逃してはいけない。

 俺はそればかり考えていた。輝利哉への言い訳にしようと思ったからだ。つまり、俺が泥棒を捕まえたら、店に侵入したことを有耶無耶にできるな、と。外から侵入するのを見ていて後を追ったのだとでも言えばいい。

 当初の目的は果たされないが、お咎めを食らうこともないだろう、と。

 泥棒は苦々しく舌打ちをこぼし、ジリジリと距離を詰めてくる。ふと、その泥棒の目元に見覚えがある気がした。

 兄の元にいた時、いつもビクビクしながら生きていた俺は、いつのまにか人の顔を覚えるクセが身に付いていた。自分にとって優しい人、そうじゃない人、無関心な人……

 それらを覚えておくことで、俺はSubであることを利用して、媚を売ったり鉢合わせしないようにしたり、それはもう創意工夫を凝らして危機回避に努めた。車のナンバープレートを覚えてしまうのもその一環だ。

 顔全体を見ることができたら。もし知っているヤツだったら。輝利哉の役に立てる筈だ。

 俺が役に立ったら、輝利哉はきっと褒めてくれる。

 俺は何より、俺を支配しているDomに褒められたい。頑張ったね、良い子だね。そう言って頭を撫でてくれるだけでいい。

 そのためだったら、自分がどうなっても構わない。

 失敗は許されない。ひとつのミスも犯してはならない。ただ成功するだけではダメで、完壁じゃないといけない。

 じゃないと、またあの窮屈な檻に閉じ込められてしまう。ろくに手足を伸ばすこともできない狭い檻。身を眺めて犬のエサを食べる。不味くて吐いても、それ以外に食べるものはない。

 何よりも苦痛なのは、昼夜問わずもたらされる暴力だ。分厚くて頑丈な首輪に繋がれたリードを引かれて檻から出される。眠っていても関係ない。

 そして始まる、地獄。

 俺は何もできない悪い子だ。何度躾をしても同じミスを繰り返す出来損ないだ。簡単な仕事も満足にこなせない。

 だからこれは仕方がないんだ。痛みや苦しみでしか治せないのだ。辛いのは自分がちゃんとできないからだ。酷い目にあうのは、全部自分が悪いからだ。

 次に失敗したら、もっとキツイお仕置きが待っている。檻に入れられるのはもう嫌だ。

 俺だってちゃんとした寝床で寝たいし、ちゃんとしたものが食べたい。せめて、人間らしい生活がしたい。

 だけど俺はバカだから、いつも兄が望むように上手くはできない。

 今度こそやらなきゃ。

 兄に喜んでもらえるように。

 檻には入りたくないから。

 躊躇ってはいけない。

 兄の信頼を失いたくないから。

 徐々に思考がクリアになっていく。人の動きを止めるのは案外簡単だ。躊躇わなければいい。目を潰すなり急所を蹴るなり、方法はいくらでもある。動きを封じて首を絞めれば相手は動けなくなる。俺はそれを、己の体で身を持って知っている。

 泥棒が動いた。手にキラリと光る物を持っている。それは見慣れたバタフライナイフだった。

 僅かに差し込む月明かりに、キラリと光る刃が目に飛び込んでくる。

 それを目にした瞬間、湧き上がっていた闘志は、線香花火みたくあっさり萎んで消えてしまった。

 ヒッ、と息を呑み、胸が強烈に締め付けられる感覚がした。目の前が暗くなり、呼吸が不規則になっていく。

 兄がいつも持っていたものに似ていた。ただそれだけだ。

 俺が兄を刺したのも、どこにでもあるバタフライナイフだった。

 体から力が抜け、その場に膝をついた。もう抵抗する気力もない。それどころか、全ての物事が理解できなくなった。

 白銀の刃が迫ってくる。俺はそこに、兄の恨めしそうな顔を見ていた。逃げたくても逃げられない。足が凍ってしまったかのようだ。

 ごめんなさい。そんなつもりはなかったんだ。殺したいとは思ってなかった。でも気付いたら刺してたんだ。兄ちゃんは何も悪くない。俺が、俺が全部悪かった。

 ギュッと目を瞑る。

「ご、ごめんなさいっ、俺、俺が……あああっ!!ひ、血がっ……な、ん……え…?兄ちゃん…?ど、どうしたの…?ウソ、だ……嫌だ!!兄ちゃん!?兄ちゃん!!」

 目の前に、腹から血を流し、迫ってくる兄がいた。助けなければ、と思う自分と、このまま死んでくれたらいいのに、と思う自分がいた。

 腹から血を垂れ流し、怒ったような、微笑んでいるような顔で、鞭を片手に迫ってくる。

 兄はいつも鞭を使う。乗馬用のそれは、簡単に皮膚を裂き、なかなか消えない苦痛をもたらした。

「いや、イヤだ……俺に触るな!お前なんか、死んで当然だッ!!俺、おれは……ぁ、ヤメ、やめてぇ!!イヤ、嫌だぁ!!痛い痛い痛いっ、いやぁ!!もうヤメテッ、やめてぇ!!」

 ギュッと身を硬らせて身構えた。兄は容赦がない。俺を人間だとは思っていない。Subだから耐えろと言うだけだ。Subにだって感情はあるのに。

「侑李、大丈夫……オレは君を痛めつけたりしないよ。愛してる」

 身構えていたのに、不思議と痛みはなかった。それどころか、優しい言葉と共にしっかりと抱きしめてくる温もりを感じる。

 兄の九割は残酷で冷淡なDomとしてのものだけど、時々褒めてくれるのは確かだ。鞭打ち千回に対して一度、頭を撫でてくれるだけで俺は幸せだ。

「兄ちゃん…?ごめんなさい……俺、悪い子で、ごめんなさい……治るまで、躾けてください……な、泣かないように、頑張ります……だから、お願いします……檻に入れないで……」
「侑李、違うよ?オレは光貴じゃない。輝利哉だよ……大丈夫、君を傷付けたりしない。ほら、こっちを見て……Look目を逸らすな

 本能を甘く刺激するCommandに、反射的に視線を上げた。薄茶色の瞳が真っ直ぐ俺を見つめている。

 ああ、輝利哉だ。この瞳に見つめられると、俺はいつも幸せな気持ちになるんだ。無条件で受け入れてくれる。輝利哉の笑顔は、俺の全部包み込んで癒してくれる。

 輝利哉の目を見つめ、しばらくして、やっと自分が錯乱していたことに気付いた。

 過去の幻影に囚われ、みっともなく暴れていたのだと悟った。その証拠に、俺ははぁはぁと肩で息をしていたし、輝利哉の衣服は乱れていた。暴れる俺を、怪我をしないように必死に押さえつけたのだろう。

「もう大丈夫そうだね。気分はどう?」
「……ごめん、もう平気」

 泥棒を捕らえるはずが、とんだ失態を犯したようだ。

「君が無事でよかったよ。怖かったよね……でもね、今君を抱いているのはオレだよ。光貴じゃない。怖がらなくていいんだよ」
「輝利哉……兄ちゃんが、俺、兄ちゃんを……」
「大丈夫。深呼吸しようか。ゆっくり息を吸って……ゆっくり吐いて」

 輝利哉に合わせて、俺は息を吸って吐いた。数回繰り返すと、五感が正常に機能し出した。

「あっ!!泥棒は?俺、アイツを捕まえようとしたんだけど!!」
「それも大丈夫。侑李が足止めしてくれたから、従業員が駆けつけて捕まえてくれたよ」

 ホッとした。これで俺が怒られることはないだろう。だって俺は頑張ったから。

 少しでもお仕置きが軽くなるように、頑張ったんだよ。

「俺、ちゃんと悪いヤツを捕まえようとしたよ!俺が追い付いた時、アイツはもう窓から出ようとしてたんだ!だから必死で飛び付いて、ちゃんと止めたよ!お願い、お仕置きしないで……褒めてくれなくていいから、だから、鞭で叩くのはやめて……お願い、檻に入れないで……」

 輝利哉まで俺を檻に入れるのか?鞭で叩くのか?

 そんなの耐えられない。でも、うまくできなかった俺は悪い子だ。

「なんでも、何でもするから……褒めてくれなくてもいいの……俺を捨てないで、お願い……」

 兄ちゃんが笑った気がした。いつもの笑みだ。そうして笑った兄ちゃんは、容赦なく俺を責めるのだ。
 
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