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「そうだったのですね、では私などどうでもよく、あのメイドと実質的に結婚することが目的だったのですね」

先程の茶番劇を見せつけられ、百年の恋も冷めると言ったのもだろうか、この男に魅力が感じられず、なんでこんな男が紳士に見えたんだろうか。

「言い方はどうかと思うがまあそんなものだ。今更婚約破棄など出来んぞ。もう教会側から許可が降りているからな」

この国は結婚、婚約は教会から承認があった場合、滅多に取り消すことは出来ない。

「そうですか、本当にあのメイドがお好きなのですね」

「当たり前だ。彼女のことを愛している」

「そうですか。ですがあのメイドは彼女ではなく彼ですが?まさか男性がお好きな方だとは思いませんでしわ」

そう、彼は勘違いしているようだがあのメイドは男である。元々顔が中性的だし、メイド服は男性も女性も普段は動きやすいようにズボンを制服にしているため勘違いを起こしたのだろう。

「この国では同性愛は禁止されておりますわ。そのような方が婚約者だったなんて……今すぐ教会に行って取り消さねばなりませんわっ!」

「え、お、男。俺の初恋が…………」


「あはは、再会は嬉しいですが僕は男です。少女服を来ていたのは家が貧しく、母の少女服を着ていたからなのです。勘違いをさせてしまいましたね」

この後、私はすぐに教会側に婚約者は実は男色で私の家のメイドと実質的に結婚する気だったことを伝え、無事婚約破棄した。


社交界では彼は男色で、無理やり自分のものにしようとし、ストーカーしていた事になっている。




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みんなの感想(1件)

千夜歌
2022.07.24 千夜歌

あれっ?
二人は幼き日に将来を約束し合ったのじゃなかったの?

メイドの方は冗談のつもりだった?


オチは面白いですが、少々強引ではないでしょうか?

解除

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