婚約破棄？ありがとうございます！！早くしましょう！！

外伝2(クリスタ)

私はクリスタ・ハワード
今はダニエル様と結婚して公爵夫人になった。

社交界は私の元の身分が公爵家と釣り合ってないからと嫌がらせ....とまでは行かないのだけど、風当たりは強い。
社交界にふと出ると公爵夫人の立場に居る人とは話も合わない。
そういう事がある度に私なんか何故....ダニエル様と結婚出来たのだろうと思っていた。

ただ、それ以上に私の悩みが公爵家の使用人達だ。私の実家は田舎貴族で使用人も数人しか居なかったし、人手が足りない時は私も使用人達と一緒に働いていた。なので、使用人の扱い方がよく分からないので遠慮して接していたら......舐められた。

「公爵様は奥様と何故....恋に落ちたのでしょうね？素敵な婚約者様が居たと言うのに.......」

確かにダニエル様の元婚約者である、アルトリア様の方が身分も釣り合っているし、社交界の華と言われているお方だ。
私はあの方と比べると何も勝てないだろう。だけど......ダニエル様は私を選んでくれた。
そう思い使用人達の事も我慢していたが........最近、ダニエル様が家を空ける事が多くなった。

「公爵様は奥様を放っておいて...どこに言ってるんでしょうかねぇ？」

私がこの家と釣り合うような身分なら....ダニエル様も私に飽きたりしなかったかも知れないし......使用人の言葉も気にしないだろうし、もっと人をまとめたり出来るのだろう。

そして、私はこの家に要らない人間だと気付いた。
この家に相応しく無いのは元々分かってたけど、ダニエル様からも必要とされてないし.....

そして私は部屋にこもる様になった。使用人達も何もダニエル様も何も言ってこない。

そんな時にダニエル様のお母上が私の部屋を訪ねに来た。

「ごめんなさい、少し会ってみたくて」

「お.....お義母様！？」

「貴方も.......使用人にイジメられたの？特に....メイド長に」
「え...えぇ、私が悪いんです。何も出来ないから」
「私も貴方と同じよ、前の婚約者と比べられて....バカにされたの」

．．．．．．．．

お義母様の話では、メイド長を筆頭に嫁いで間もなくイジメられたらしい。私と同じ感じで......

お義母様は使用人をまとめようと私よりもずっと頑張ったらしい、そしたら着替えやご飯などは待たされたりと居ないものとして扱われたらしい。

私はこの家に来たことを後悔した。そして諦めた。

そして誰にも会わないようにて引きこもっていた。


「奥様、お食事です」

私はこの人に生かされているとまで思った。だってこの人が食事を捨てたら、私は何も食べれないのだから。

「そう言えば、公爵様の元婚約者様が王族の男性と婚約したそうです」
「それと、奥様の旧友様からお手紙です」


アルトリア様が..........あの方にはお世話になった。私みたいな格下の出身の者に婚約者を取られて全く怒らなかったのだから。でも.....あの方は知ってたのかも知れません。
この家がおかしい事に......

そう思いながらアルトリア様にお祝いの手紙を書いた。


旧友からは結婚した事が書かれていた。

中級階級同士の身分の釣り合った結婚だった。

私も........違う選択をしてたら、こんな結婚をしていたのかも知れない。
いくら公爵夫人でも使用人にイジメられたら、意味無いでしょう？


多分、私はお義母様と同じくずっと引こもる人生になるのだろう........


そう思い、クリスタは残りの人生を諦めた。