射れ変わりの法則

金棒ぬめぬめ

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第1章:夏休み

第2話 興奮の絶頂へ。

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 芽衣めいが勉強にいそしむ中、俺は手淫に勤しんだ。足がしびれてきたのか、芽衣は体勢を変えようとする。その瞬間、俺が目の前で薄目を開けているのにも関わらず、ちらりとキャラクターものの子供パンツを見せてくれた。もちろん、無意識だろうけど。


 その刹那せつな、尿道を込み上げてくるものがあった。この放出してしまった白濁液を、どう処理しようか悩みながら、しばらく脱力していると、芽衣が「なんかにおう……」と鼻をクンクンさせ始める。これはやばい。自分が想像しているよりも匂いがあるらしい。


 慌てて起き上がった俺は「なんだろうね? ちょっと換気してくれる?」と芽衣に頼み、気をらせている間、丸めたティッシュを部屋の隅に向けて、スリー・ポイント・シュートを決める。芽衣が窓を開けて戻ってきたときには、ゴミ箱の中へ証拠を隠したあとだった。


「あー。虫が入ってくるかもしれないから、蚊取り線香、用意してくれる?」


 俺がそう提言すると、芽衣は素直に「はい、わかりました」と答えてくれた。ねんには念を入れて、蚊取り線香の匂いをもって、さらなる消臭をはかる。芽衣はあたりをキョロキョロと見回しながらたずねた。


「どこにあるんですか?」
「そこの、クローゼットの中」


 俺は布団ふとんの中から、投げやりに指をさす。狭い一室に、実家から持ってきたクローゼットがある。その中段の引き出しを開けた途端、芽衣は「あっ」と小さな悲鳴を上げ、急いでめてしまった。横目にだが、顔を真っ赤にしているように見える。


「ごめんなさい。下着、見ちゃいました」
「えっ?」


 俺はドキッとした。こちらこそ、ガン見してごめんなさい。どうってことないのに、そんなことをわざわざ謝る芽衣が可愛かわいくて仕方なかった。むしろ見られたことに興奮さえ覚えている。せっかく布団の中でごそごそときなおしたのに、チャックを閉めたあとのジーパンは、はち切れそうにふくれ上がっていた。


 下段の引き出しで、芽衣は蚊取り線香を見つける。築年数がだいぶ経ったアパートのため、IHヒーターなんて大層なものはついていない。芽衣から蚊取り線香を受け取った俺は、台所の焜炉こんろまで行って火をける。口から煙を吐き出す豚を渡すと、それを窓近くにセッティングしてくれた。


「ありがとう」


 お礼を言って、俺は今度こそ眠りにこう……と思ったが、あんな芽衣を見てしまったあとでは、余計にムラムラが抑えきれず、眠ろうにも眠ることができなくなってしまった。それからずっと、寝たふりをし続けていた。


 そのまま、なにごともなく、日が暮れていく。芽衣は電気をけようと卓袱台ちゃぶだいに足をかけた。寝たふりを続行しながら、俺は少しだけ身をよじる。小学五年生とはいえ、まだまだ小さな芽衣の身体からだでは手が届かず、何度も蛍光灯の紐めがけて、ぴょんぴょんとねていた。


 そのたびに、無防備な股下があらわとなる。しかし周りが暗いため、白い肌はかろうじて見えるが、スカートの奥のパンツまでは視認できなかった。芽衣が上方に気を取られている間、さっさと寝たふりをやめた俺は、がっつりのぞき見ようと身体を起こすも、周りがぱっと明るくなってしまう。


 卓袱台から下ろした芽衣の脚が当たりそうになって、俺は急いで頭を脹脛ふくらはぎから遠ざけた。その明るくなった一瞬だけ、目の端にパンツをとらえることには成功する。昼間に見たものとまったく同じだったが、また俺の股間はムクムクと盛り上がってきた。卓袱台から下りた芽衣と目が合う。


「あ。起きたんですか?」
「あ、うん。床がドンドンって響いてたから」
「あう。ごめんなさい。下の階から、苦情きちゃいますか?」
「いや。そこまでじゃないし、心配しなくていいと思うよ」


 いいもの見させてもらったんだから、もし来たとしても苦情くらい引き受けるさ。


「あ、それと……」芽衣はおもむろに口を開く。……む。ガン見してたのがバレたか?「テーブルに上がってごめんなさい」


 それだけ言って、また芽衣は頭を下げた。どうやら、そんな心配は、全くの杞憂きゆうらしい。本当にいい子だ。こちらこそ、おかずにしてごめんなさい。


 それから時間は流れ、十九時近くにスマホが鳴った。俺のではない。宿題を終えてもなおノートから目を離さない芽衣も、このときばかりは一目散にスマホを手に取った。それに出た芽衣は「うん……うん……」と一方的に話を聞いていたようだが、しばらくすると不満そうな表情をして「叔父おじさんと変わって、だそうです」とスマホを俺に渡してくる。


 画面に表示されている相手は、どうやら兄貴、芽衣の父親からのようだった。開口一番に、俺は文句の一つでも言ってやる。


「なにしてんだ。もう七時だぞ。迎えに来るんじゃなかったのか」
『きょうさ。迎えに行けなくなったから。そっちで泊めてやって』
「……は? 俺は、別に、いいけど。なに、してんの」
『いや。なにも。あ、いやいや。残業残業』


 こいつは嘘が下手だ。絶対に残業ではない。くいう俺も、思いがけない展開に文句を言うはずが、緊張感から途切れ途切れに言葉をつむいだ。なにが即答で「俺はいいけど」だ。泊めることに関して、やぶさかではないのがモロバレだろう。


 俺はちらっと、芽衣の表情をうかがった。芽衣はうつむいたままで、表情を読み取ることはできない。しかし、わかってはいたが、嬉しくはないのだろうな。芽衣がいいのであれば、と思ったが、これは……


「やっぱり……」
『んじゃ、よろしく』


 俺が断ろうとして口を開く寸前、兄貴はそれだけ告げると、一方的に切ってしまった。俺は生唾を呑み込む。こんな、エロ漫画で何度も見たようなシチュエーションに、俺の鼓動は早鐘はやがねを打ち始めた。ダメだ、ダメだ。度を超えた妄想に、俺はかぶりを振る。


 まさか今晩は、女子小学生と、二人ふたりっきり……?
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