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一章.幸せになったのは王子様だけでした。
7-2.
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ルーベンスの村や町を襲って捕まった盗賊達には、ハイロゼッタの者や色々な人種の国の者達がいた。
そして盗賊達は捕まえても捕まえても復興作業を妨害するように湧いて出てきた。
憲兵に引き渡した数は優に300人は超えていた。
確かに未曾有の災害で被害が酷く略奪がしやすいのか、悪い奴等を何度も捕まえてもキリがなかった。
憲兵に引き渡す前に、ロイドや騎士達が尋問をするのだが、ルーベンスを襲う理由は盗賊らしく
"ただ暴れたい""金目の物を奪う""女"
と、予想通りなのだが。
次から次へ湧いてくる盗賊達に、日々領地を守っている騎士達の間である噂が流れ始めた・・・。
それは、
【盗賊達は組織的にハイロゼッタの各地を襲っているかもしれない。】
という噂だった。
だがいくら尋問をした所で、下品な輩が個人的な欲を満たすだけの理由から数十人で徒党を組んでハイロゼッタを襲っていたという答えしか出てこなかった。
所詮は連日の疲れが溜まっている騎士達の被害妄想や噂話という事でこの話は終わったのだが・・・。
過去の被害報告の詳細と噂話から、ルーベンスを襲った盗賊が個人的に気になったマリーベルはロイドに内緒で、サラと共に密かに監獄に向かい、数人の盗賊達と面会をした。
そして違和感に気付いた。
それは厳しい聖女の訓練を受け膨大な魔力があるマリーベルだからこそ気付く事のできた、小さな、とても小さな違和感。
『(私でも解くことが出来ない強力な洗脳魔法にかかっているなんて・・・しかも強力過ぎて並大抵の魔法使いじゃ気付かないじゃない!私でも見落としそうになる程の小さくて複雑で強力な魔法、こんな事ができるのは・・・。)』
大聖女。
その言葉が浮かんだ。
複雑で強力な精神系の洗脳魔法が施されていた。
精神系の魔法自体が人にかけるのにとても難しく、持続してかけられるのは一般的な魔法使いでは数分から数時間が常識である。
また、精神系の魔法にかかると操り人形のように自分の意思がなく不自然な行動を取るようになるので、精神系の魔法を知っている人がみれば、魔法で操られていると分かるのだが・・・。
ルーベンスを襲った盗賊は、自分自身を失う事なく違和感無く精神を操られ
長い期間操られていたのだ。
『しかも1人でもかけるのが大変なのに、一度に多数の人間にかけるなんて反則だわ。なんでもOKじゃない。』
そしてマリーベルは、ルーベンスに災害が起きた当初にルーベンスを襲った盗賊何人かと話をした。
その中の数人が、普通に家族と幸せに暮らしてまともに働いていたのだが、突如としてルーベンスをめちゃくちゃにしたいと破壊衝動が湧いたらしい。
その破壊衝動は半年間も続き、収まった頃には酷い後悔が襲い、家族の元に帰りたいと懇願してきた。
『半年間も精神を操る魔法なんて、何処の化け物魔法使いの仕業なのかしら。』
マリーベルの専門は回復系と五元素を使った単純な攻撃魔法が専門なので、精神系魔法は専門外だが、これほどまでに強力な精神系魔法をかけた魔法使いは聖女のマリーベルでも敵わない様な人物だ。
『何が目的?戦争?ルーベンスの征服?どれもありえる事だわ・・・。』
災害に、進まぬ復興作業に、若い学生の公爵家当主に、王子の元婚約者の聖女。
突けば話題に事欠かないルーベンス領は狙うには格好の獲物かもしれない。
『やっぱり北の攻撃かしら?でも今の北にはハイロゼッタと戦争をする理由はない筈だけど。』
マリーベルは北の脅威がルーベンスをじわじわと襲っていると一瞬考えたが、北のせいにするには早計だと思った。
北の帝国グランゼス。
10年前に領土拡大の目的で北の帝国は大聖女を率いて、マリーベル達が住む西の大国であるハイロゼッタに侵略を開始した。
神の如き力の北の大聖女こと"顔の無い聖女"と呼ばれる大聖女にハイロゼッタは苦戦を強いられ、一般市民をも巻き込みたくさんの人が亡くなった。
当時のハイロゼッタの聖女達10人は大聖女に全く歯が立たなかった。
だが、聖女達が命をかけて戦った結果、大聖女に重傷を負わせ撃退に成功。
グランゼスの帝王は重症を負った大聖女に大変ショックを受け、ハイロゼッタの侵略よりも大聖女の方が大切だと、法外な賠償金を北が支払う事で戦争を集結させた。
帝王は戦争により、大聖女の大切さを改めて理解したのだろう。
なんせその大聖女は国一つ分を囲める程の結界を貼り、死ぬ寸前の重傷者や重病者を一瞬で完治させ、切断された手足を生やすことが出来るのだ。
マリーベル含めハイロゼッタの聖女達にはそんな事はできない。
そんな貴重な人材をハイロゼッタの聖女達によって失いかけた。
帝王にとって大聖女である"顔の無い聖女"はどんな国よりも何にも変え難い宝なのだ。
それ以来、北の帝国グランゼスと西の大国ハイロゼッタは仲は決して良くは無いが、友好国としてお互いを静観している。
『こんな事が出来そうなのは大聖女しか思いつかないけど、北の大聖女がやったという証拠が無いのに決めつけて報告すれば騒ぎになる恐れがあるわね・・・。』
精神系魔法にかけられた盗賊達の事を直ぐに報告するか迷うマリーベル。
『戦争に発展する可能性もあるかも。私嫌よ・・・大聖女と殺し合いをするなんて。』
戦争が始まればマリーベルは強制的に参加だ。
『今の北に戦争をする理由がないのなら大聖女以外の可能性も考えないと。」
大聖女にも匹敵するかもしれない強力な精神魔法を使う魔法使い。
ルーベンスを狙う理由や、じわじわとした陰湿な方法で次から次へと盗賊を送り込んでくる理由などを突き止めなければならない。
しかも強力な精神魔法にかかっている者の区別は、最低でもマリーベルと同じ力を持つ聖女にしか無理なのだ。
並大抵の魔法使いや普通の人間には見分ける事が出来ないなんて、今の国の上層部やルーベンスの領民達に更なる混乱をもたらす恐れがある。
『王様や王妃様に相談したらギルフォード様の耳に入って、大騒ぎになって北と戦争になりそうだわ。』
北の仕業と決めつけて北へ進軍しようとするギルフォードの姿が目に浮かぶマリーベル。
だからマリーベルはずっと考えていた。
盗賊達に精神系の魔法をかけた大聖女並みに強い魔法使いの犯人を自分達で密かに探し出す方法を。
目に見えない強大な敵からルーベンスを守る方法を。
そして王宮のパーティーの帰り。
色々な事があり、マリーベルの中で吹っ切れたのだろう。
どんどん優しい聖女というイメージからかけ離れていく自分の考えや行動に踏ん切りが付かなかったが、自分の地位とハーレン家やルーベンス領を守る為には非情にならなければと・・・。
『サラ、貴女にお願いがあるの。』
使える物は使おう。
マリーベルはハーレン家の元使用人40名を探し出して直接会い、ある協力を持ちかける様にとサラにお願いした。
ある協力とは【どんな噂話でも定期的に報告する】という物で、話の重要度や信憑性によっては高額な報酬を出すと。
そしてこの協力を断れば、マリーベルが直接に憲兵やギルフォードにハーレン家でされたイジメや嫌がらせの事実を報告すると。
聖女迫害罪で捕らえさせると、元使用人達を脅し服従させる事を考えたのだ。
もちろんプロの情報屋からも情報を集めるが、大なり小なり色々な情報を元使用人達を使って集めようと、サラを向かわせた。
これがサラに元使用人達を探させた理由である。
サラの実家に定期的に元使用人達からの連絡の手紙が来る手筈になっているので、後は報酬目当てに大きな情報が入ってくるのを待つだけだ。
「マリーベル様、早速ですがささいな噂ですが個人的に気になる話があります。」
「サラの勘は当たるもの、聞かせてちょうだい。」
「東の大国と南の大国が最近仲が良いと・・・一部の商人の間のちょっとした噂らしいです。東と南は文化も人種も全く違うので仲が良いと言われるのを初めて耳にしまして、なんだか意外に感じてしまいました。」
「時代なのかもしれないけど、確かに意外ね・・・私個人でも調べてみるわ。元使用人からの情報は入り次第私に報告お願いね。」
「はい、マリーベル様。」
「それと、あと二つサラに伝える事があるの。」
マリーベルは少し悲しそうに目を伏せた。
「ニコラがね、ルーベンスの復興作業が落ち着いたら退職したいそうよ。」
「ニコラさんが・・・。」
ニコラは1人洗い場で食器を洗いながら涙を流していた。
「うぅ、ひっぐ・・・ぐすっ・・。」
そして盗賊達は捕まえても捕まえても復興作業を妨害するように湧いて出てきた。
憲兵に引き渡した数は優に300人は超えていた。
確かに未曾有の災害で被害が酷く略奪がしやすいのか、悪い奴等を何度も捕まえてもキリがなかった。
憲兵に引き渡す前に、ロイドや騎士達が尋問をするのだが、ルーベンスを襲う理由は盗賊らしく
"ただ暴れたい""金目の物を奪う""女"
と、予想通りなのだが。
次から次へ湧いてくる盗賊達に、日々領地を守っている騎士達の間である噂が流れ始めた・・・。
それは、
【盗賊達は組織的にハイロゼッタの各地を襲っているかもしれない。】
という噂だった。
だがいくら尋問をした所で、下品な輩が個人的な欲を満たすだけの理由から数十人で徒党を組んでハイロゼッタを襲っていたという答えしか出てこなかった。
所詮は連日の疲れが溜まっている騎士達の被害妄想や噂話という事でこの話は終わったのだが・・・。
過去の被害報告の詳細と噂話から、ルーベンスを襲った盗賊が個人的に気になったマリーベルはロイドに内緒で、サラと共に密かに監獄に向かい、数人の盗賊達と面会をした。
そして違和感に気付いた。
それは厳しい聖女の訓練を受け膨大な魔力があるマリーベルだからこそ気付く事のできた、小さな、とても小さな違和感。
『(私でも解くことが出来ない強力な洗脳魔法にかかっているなんて・・・しかも強力過ぎて並大抵の魔法使いじゃ気付かないじゃない!私でも見落としそうになる程の小さくて複雑で強力な魔法、こんな事ができるのは・・・。)』
大聖女。
その言葉が浮かんだ。
複雑で強力な精神系の洗脳魔法が施されていた。
精神系の魔法自体が人にかけるのにとても難しく、持続してかけられるのは一般的な魔法使いでは数分から数時間が常識である。
また、精神系の魔法にかかると操り人形のように自分の意思がなく不自然な行動を取るようになるので、精神系の魔法を知っている人がみれば、魔法で操られていると分かるのだが・・・。
ルーベンスを襲った盗賊は、自分自身を失う事なく違和感無く精神を操られ
長い期間操られていたのだ。
『しかも1人でもかけるのが大変なのに、一度に多数の人間にかけるなんて反則だわ。なんでもOKじゃない。』
そしてマリーベルは、ルーベンスに災害が起きた当初にルーベンスを襲った盗賊何人かと話をした。
その中の数人が、普通に家族と幸せに暮らしてまともに働いていたのだが、突如としてルーベンスをめちゃくちゃにしたいと破壊衝動が湧いたらしい。
その破壊衝動は半年間も続き、収まった頃には酷い後悔が襲い、家族の元に帰りたいと懇願してきた。
『半年間も精神を操る魔法なんて、何処の化け物魔法使いの仕業なのかしら。』
マリーベルの専門は回復系と五元素を使った単純な攻撃魔法が専門なので、精神系魔法は専門外だが、これほどまでに強力な精神系魔法をかけた魔法使いは聖女のマリーベルでも敵わない様な人物だ。
『何が目的?戦争?ルーベンスの征服?どれもありえる事だわ・・・。』
災害に、進まぬ復興作業に、若い学生の公爵家当主に、王子の元婚約者の聖女。
突けば話題に事欠かないルーベンス領は狙うには格好の獲物かもしれない。
『やっぱり北の攻撃かしら?でも今の北にはハイロゼッタと戦争をする理由はない筈だけど。』
マリーベルは北の脅威がルーベンスをじわじわと襲っていると一瞬考えたが、北のせいにするには早計だと思った。
北の帝国グランゼス。
10年前に領土拡大の目的で北の帝国は大聖女を率いて、マリーベル達が住む西の大国であるハイロゼッタに侵略を開始した。
神の如き力の北の大聖女こと"顔の無い聖女"と呼ばれる大聖女にハイロゼッタは苦戦を強いられ、一般市民をも巻き込みたくさんの人が亡くなった。
当時のハイロゼッタの聖女達10人は大聖女に全く歯が立たなかった。
だが、聖女達が命をかけて戦った結果、大聖女に重傷を負わせ撃退に成功。
グランゼスの帝王は重症を負った大聖女に大変ショックを受け、ハイロゼッタの侵略よりも大聖女の方が大切だと、法外な賠償金を北が支払う事で戦争を集結させた。
帝王は戦争により、大聖女の大切さを改めて理解したのだろう。
なんせその大聖女は国一つ分を囲める程の結界を貼り、死ぬ寸前の重傷者や重病者を一瞬で完治させ、切断された手足を生やすことが出来るのだ。
マリーベル含めハイロゼッタの聖女達にはそんな事はできない。
そんな貴重な人材をハイロゼッタの聖女達によって失いかけた。
帝王にとって大聖女である"顔の無い聖女"はどんな国よりも何にも変え難い宝なのだ。
それ以来、北の帝国グランゼスと西の大国ハイロゼッタは仲は決して良くは無いが、友好国としてお互いを静観している。
『こんな事が出来そうなのは大聖女しか思いつかないけど、北の大聖女がやったという証拠が無いのに決めつけて報告すれば騒ぎになる恐れがあるわね・・・。』
精神系魔法にかけられた盗賊達の事を直ぐに報告するか迷うマリーベル。
『戦争に発展する可能性もあるかも。私嫌よ・・・大聖女と殺し合いをするなんて。』
戦争が始まればマリーベルは強制的に参加だ。
『今の北に戦争をする理由がないのなら大聖女以外の可能性も考えないと。」
大聖女にも匹敵するかもしれない強力な精神魔法を使う魔法使い。
ルーベンスを狙う理由や、じわじわとした陰湿な方法で次から次へと盗賊を送り込んでくる理由などを突き止めなければならない。
しかも強力な精神魔法にかかっている者の区別は、最低でもマリーベルと同じ力を持つ聖女にしか無理なのだ。
並大抵の魔法使いや普通の人間には見分ける事が出来ないなんて、今の国の上層部やルーベンスの領民達に更なる混乱をもたらす恐れがある。
『王様や王妃様に相談したらギルフォード様の耳に入って、大騒ぎになって北と戦争になりそうだわ。』
北の仕業と決めつけて北へ進軍しようとするギルフォードの姿が目に浮かぶマリーベル。
だからマリーベルはずっと考えていた。
盗賊達に精神系の魔法をかけた大聖女並みに強い魔法使いの犯人を自分達で密かに探し出す方法を。
目に見えない強大な敵からルーベンスを守る方法を。
そして王宮のパーティーの帰り。
色々な事があり、マリーベルの中で吹っ切れたのだろう。
どんどん優しい聖女というイメージからかけ離れていく自分の考えや行動に踏ん切りが付かなかったが、自分の地位とハーレン家やルーベンス領を守る為には非情にならなければと・・・。
『サラ、貴女にお願いがあるの。』
使える物は使おう。
マリーベルはハーレン家の元使用人40名を探し出して直接会い、ある協力を持ちかける様にとサラにお願いした。
ある協力とは【どんな噂話でも定期的に報告する】という物で、話の重要度や信憑性によっては高額な報酬を出すと。
そしてこの協力を断れば、マリーベルが直接に憲兵やギルフォードにハーレン家でされたイジメや嫌がらせの事実を報告すると。
聖女迫害罪で捕らえさせると、元使用人達を脅し服従させる事を考えたのだ。
もちろんプロの情報屋からも情報を集めるが、大なり小なり色々な情報を元使用人達を使って集めようと、サラを向かわせた。
これがサラに元使用人達を探させた理由である。
サラの実家に定期的に元使用人達からの連絡の手紙が来る手筈になっているので、後は報酬目当てに大きな情報が入ってくるのを待つだけだ。
「マリーベル様、早速ですがささいな噂ですが個人的に気になる話があります。」
「サラの勘は当たるもの、聞かせてちょうだい。」
「東の大国と南の大国が最近仲が良いと・・・一部の商人の間のちょっとした噂らしいです。東と南は文化も人種も全く違うので仲が良いと言われるのを初めて耳にしまして、なんだか意外に感じてしまいました。」
「時代なのかもしれないけど、確かに意外ね・・・私個人でも調べてみるわ。元使用人からの情報は入り次第私に報告お願いね。」
「はい、マリーベル様。」
「それと、あと二つサラに伝える事があるの。」
マリーベルは少し悲しそうに目を伏せた。
「ニコラがね、ルーベンスの復興作業が落ち着いたら退職したいそうよ。」
「ニコラさんが・・・。」
ニコラは1人洗い場で食器を洗いながら涙を流していた。
「うぅ、ひっぐ・・・ぐすっ・・。」
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