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もう、離れたくない

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 秀一が指で蜜穴を撫で、蜜を含んだ水音をクチュッと鳴らしてゆっくりと挿入する。指を浅く抜き差ししながら、秀一が顔を上げ、美姫に不安そうに尋ねる。

「痛く、ありませんか?」

 久々の交接と、手術後の傷口を労っていてくれることに、自分が秀一にとって大切な存在なのだと言われているようで嬉しくなる。

「大丈夫です」

 美姫の返事を確認すると、止まっていた花芯への刺激が再開される。

 少しずつ深くなっていきながら抽挿される指が、花芯を揺さぶられる度にギュウギュウと締め付けられる。秀一は息を弾ませ、絡み付きながら締め付けるその感触に、瞼を閉じた。

 指が2本に増やされ、クチュクチュとした水音が一層大きくなる。機内は轟音が響き、カーテンで仕切られている後部座席に座っている客室乗務員にまでは自分たちの淫らな音は届かないだろうと思うものの、恥ずかしくて堪らない。

 すると、一気に指を奥まで入れられた。

「やぁぁっ!!」

 大きな声を上げてしまい、思わず口を手で塞いだ美姫に、秀一の美麗な顔が寄せられる。

「貴女の意識を、全て私に向けて下さい。ここにいるのは、私たち二人だけ。
 私だけをみつめ、私だけを感じて下さい」
「はい……」

 頷いた美姫に秀一がにっこりと笑みを浮かべ、軽く口づけが落とされる。

「いいこですね」

 3本目の指が入れられると、中を掻き混ぜられながら、秀一の舌が花芯を掬い上げた。

「ハァァァ……」

 快感で、美姫が顔を歪める。

 花芯を舌でチロチロと揺らし、中指をクイと曲げ、美姫の感じるスポットを突いてくる。

「あぁぁぁ、だめぇぇぇっっっ!!」

 淫らな声を上げながら、美姫は首を大きく振り、腰をぐっと低く落とした。頭の芯が痺れ、快感が全身に迸る。

 秀一が顔を上げ、指でザラザラした部分を擦り付けるように集中的にそこを責めた。

「アッアッアッ……」

 泣いているような声が漏れ、呻き声と共に勢い良く透明な液が飛び散った。

「ごめん、なさい……」

 秀一の指や上半身だけでなく、顎にも飛び散り、美姫は唇を震わせて謝り、目を背けた。

「なぜ謝るのですか?」

 美姫が顎についた透明な液を指で掬い取り、秘部の蜜と共に口に咥えてしゃぶった。

「貴女が感じてくれていることが、私にとってこんなに嬉しいことなのに……」
「秀一さん……」

 見上げた秀一は、見せつけるようにして人差し指を立て、舌で下から上へと舐めた。その淫靡な仕草に、美姫の胸がドキドキし、息苦しくなった。

「指、だけじゃ足りない。秀一さんを、もっと感じたい。私を、もっと感じて欲しい……
 貴方の熱い欲を、私に下さい」
「ぁぁ、美姫……本当に、愛しています。
 私も貴女が、堪らなく欲しい……」

 何度も愛しげに唇が重なり、舌が絡み合う。呼吸が、吐息が交わり、溶け合っていく。

 秀一は半身を起こすと、先程脱いだスラックスのポケットを探った。

 素早く避妊具を被せると屹立した猛りを軽く握り、美姫の蜜穴に押し当てた。先端から伝わる熱だけで、蕩かされそうになる。クチュクチュと花弁や花芯を先端で弄られ、快感と焦燥に追い詰められる。

「お願い……ッハァ焦らさないで。
 もぉ、入れて下さい……ハァッ」

 グチュッと蜜が音を立て、先端が入ったかと思うとゆっくりと中が押し広げられていく。

「ンンッ」

 久しぶりに感じるお腹まで苦しくなるような圧迫感に少し苦しさを覚えながらも、それ以上に躰を繋げることが出来たという喜びで満たされる。少しずつ奥へ奥へ進むその緩慢な動きさえ気持ち良く、陶酔してしまう。

 美姫が両手を伸ばすと、誘われるようにして秀一の躰が下りてきた。美姫の腕が、秀一の逞しい背中にしがみつく。

 猛りが奥深くまで入ると、お互いの形と熱をゆっくりと味わうように静止した。

『ハァッ……』

 二人の口から、同時に吐息が漏れる。幸せを実感する、瞬間だった。

「苦しくないですか」

 秀一に聞かれ、美姫は目を細めて微笑んだ。

「すごく、気持ちいい……幸せです」

 秀一が美姫の瞼に口づけを落とす。

「私も、ですよ」

 秀一の腰が少しずつ浮き上がり、ゆっくりと猛りが引き抜かれていく。先端ギリギリまでくると、今度はじわじわと挿入する。

 美姫は終わりのない快感の扉を開けてしまったと、全身にさざなみのような震えが広がるのを感じながら思った。
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