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472.転機
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そんな義昭に、転機が訪れることとなった。
進学校の高校に入学してからも、義昭はクラスメートと距離を置いて過ごしていた。必要以上の会話をせず、ただひたすらに勉強に励んだ。
父の望む大学に入り、一流企業に就職するために。
父のためではない。そうしないと、また母が「お前の育て方が悪いからだ」と、父から罵倒されるからだ。自分のために母が傷つくのを見たくなかった。
進学校に入れば少しはまともな奴がいるかと思ったが、中学とさほど会話の内容は変わらなかった。
ただ、女の裸体の話が、中学では雑誌や映像を見て想像する程度の会話だったのに対し、高校では実際に経験した者が得意げに自身の経験談を語り、経験のない周りの者たちがそれを聞いて興奮するという手のものだった。
くだらない。そんなことに無駄な時間をかけてるから、勉強ができないんだ。
義昭は盛り上がっている連中に背を向け、参考書に目を落とした。すると、いきなりバサッと雑誌が降ってきた。
「おい、ズレ眼鏡。お前もこんなんで抜くわけ?」
途端に、ドッと悪意ある笑い声が周りから上がった。
義昭は一部のクラスメートから『ズレ眼鏡』というあだなをつけられ、呼ばれていた。もちろん、無視しているが。
降ってきたのは、グラビアアイドルの水着写真が載った雑誌だった。義昭はそれを手で払い退けて机から落とした。
「くだらない」
「そうか、お前の趣味はこっちか」
ニヤリと笑い、今度は別の雑誌を降らせてきた。
ウザい連中だ……
また今度も雑誌を振り払おうとした義昭の手が止まった。視線が、そこに釘付けになる。
それは、男が縄で縛られている写真だった。
グラビアアイドルの水着写真を見ても微動だにしなかった義昭の心臓がバクンと飛び跳ね、急激に脈拍が上昇する。
「お、反応したぞ!」
「『ズレ眼鏡』、お前ホモだったのかよ!」
「キモッ!!」
クラスメートたちの声に、義昭はハッと現実に戻った。
「ち、ちがっっ! くだらなぎて、引いてたんだ……」
雑誌を手に取り、クラスメートの胸に強引に押し付ける。受け取ってもらえず、雑誌がバサリと床に落ちた。
「僕の勉強の邪魔をするな!」
義昭は机から立ち上がり、教室を出ていった。
図書室へと向かって歩いたが、股間がどんどん熱を帯び、膨らんでいくのを感じる。廊下を向こうから歩いてくる生徒たちに気付かれるのではないかと、ドキドキした。
男子便所を見つけて素早く入ると、個室に駆け込んだ。
バクバクと鳴る鼓動を感じながらベルトをガチャガチャと外し、ズボンをずり下げる。
すると、白のブリーフの中心がもっこりと浮き上がっているのが見えた。
なんだ、これは……
ブリーフを下ろし、初めて見る自身の男性器が勃ち上がっている姿に、興奮を覚えた。
ぼ、僕は……不完全な人間なんかじゃない。
ちゃんと、性的欲求があるんだ!
「ハァッ、ハァッ、ハァッ……」
おそるおそる手を下へと伸ばし、猛り勃っているそれを掴む。手の中に熱を、欲を感じて血液が湧き上がる。
先ほど、視界に入ってきた縛られた男性を想像し、夢中で手を上下に扱いていく。
縄が肉体に絡みつき、締め付けられる感触を脳内で想像すると、欲情がどんどん昂ってくる。
あぁ、いぃ……ハァッ、ハァッ……気持ち、いぃ。
「ウッ、ウゥッ……!!」
全身の血液が沸き立ち、一気に中心へと流れていくような感覚に、全身がビクビクと震えた。
「ッグァ!!」
白濁が飛び散り、慌てて猛りを便器の中心に向けた。ピュッ、ピュッと吹き出す感触は、同じ部分から出ているにも関わらず小便とは異なるものだった。
おしっこが出た時より、気持ちいい……
尿意を何時間も我慢して、ようやく出せた時の気持ちよさを上回るその感覚に、義昭はしばらく恍惚した。
キーンコーン……
予鈴のチャイムにハッとする。床を見ると、白濁があちこちに零れ落ちている。
慌ててトイレットペーパーを手に巻き取ると、まずはふにゃっとなった自身を拭き取って便器に落とし、それから再度ペーパーを手に取り、床を拭いた。
進学校の高校に入学してからも、義昭はクラスメートと距離を置いて過ごしていた。必要以上の会話をせず、ただひたすらに勉強に励んだ。
父の望む大学に入り、一流企業に就職するために。
父のためではない。そうしないと、また母が「お前の育て方が悪いからだ」と、父から罵倒されるからだ。自分のために母が傷つくのを見たくなかった。
進学校に入れば少しはまともな奴がいるかと思ったが、中学とさほど会話の内容は変わらなかった。
ただ、女の裸体の話が、中学では雑誌や映像を見て想像する程度の会話だったのに対し、高校では実際に経験した者が得意げに自身の経験談を語り、経験のない周りの者たちがそれを聞いて興奮するという手のものだった。
くだらない。そんなことに無駄な時間をかけてるから、勉強ができないんだ。
義昭は盛り上がっている連中に背を向け、参考書に目を落とした。すると、いきなりバサッと雑誌が降ってきた。
「おい、ズレ眼鏡。お前もこんなんで抜くわけ?」
途端に、ドッと悪意ある笑い声が周りから上がった。
義昭は一部のクラスメートから『ズレ眼鏡』というあだなをつけられ、呼ばれていた。もちろん、無視しているが。
降ってきたのは、グラビアアイドルの水着写真が載った雑誌だった。義昭はそれを手で払い退けて机から落とした。
「くだらない」
「そうか、お前の趣味はこっちか」
ニヤリと笑い、今度は別の雑誌を降らせてきた。
ウザい連中だ……
また今度も雑誌を振り払おうとした義昭の手が止まった。視線が、そこに釘付けになる。
それは、男が縄で縛られている写真だった。
グラビアアイドルの水着写真を見ても微動だにしなかった義昭の心臓がバクンと飛び跳ね、急激に脈拍が上昇する。
「お、反応したぞ!」
「『ズレ眼鏡』、お前ホモだったのかよ!」
「キモッ!!」
クラスメートたちの声に、義昭はハッと現実に戻った。
「ち、ちがっっ! くだらなぎて、引いてたんだ……」
雑誌を手に取り、クラスメートの胸に強引に押し付ける。受け取ってもらえず、雑誌がバサリと床に落ちた。
「僕の勉強の邪魔をするな!」
義昭は机から立ち上がり、教室を出ていった。
図書室へと向かって歩いたが、股間がどんどん熱を帯び、膨らんでいくのを感じる。廊下を向こうから歩いてくる生徒たちに気付かれるのではないかと、ドキドキした。
男子便所を見つけて素早く入ると、個室に駆け込んだ。
バクバクと鳴る鼓動を感じながらベルトをガチャガチャと外し、ズボンをずり下げる。
すると、白のブリーフの中心がもっこりと浮き上がっているのが見えた。
なんだ、これは……
ブリーフを下ろし、初めて見る自身の男性器が勃ち上がっている姿に、興奮を覚えた。
ぼ、僕は……不完全な人間なんかじゃない。
ちゃんと、性的欲求があるんだ!
「ハァッ、ハァッ、ハァッ……」
おそるおそる手を下へと伸ばし、猛り勃っているそれを掴む。手の中に熱を、欲を感じて血液が湧き上がる。
先ほど、視界に入ってきた縛られた男性を想像し、夢中で手を上下に扱いていく。
縄が肉体に絡みつき、締め付けられる感触を脳内で想像すると、欲情がどんどん昂ってくる。
あぁ、いぃ……ハァッ、ハァッ……気持ち、いぃ。
「ウッ、ウゥッ……!!」
全身の血液が沸き立ち、一気に中心へと流れていくような感覚に、全身がビクビクと震えた。
「ッグァ!!」
白濁が飛び散り、慌てて猛りを便器の中心に向けた。ピュッ、ピュッと吹き出す感触は、同じ部分から出ているにも関わらず小便とは異なるものだった。
おしっこが出た時より、気持ちいい……
尿意を何時間も我慢して、ようやく出せた時の気持ちよさを上回るその感覚に、義昭はしばらく恍惚した。
キーンコーン……
予鈴のチャイムにハッとする。床を見ると、白濁があちこちに零れ落ちている。
慌ててトイレットペーパーを手に巻き取ると、まずはふにゃっとなった自身を拭き取って便器に落とし、それから再度ペーパーを手に取り、床を拭いた。
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