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127.夜に溺れてー4

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 少し躊躇いつつも、美羽は躰を覆っていたシーツを捲った。両足首にパンティーが引っかかったまま、膝を立てている状態が露わになる。

 ンクッ……恥ずかしい、よ。

 あられもない格好を晒し、そう訴える美羽を、類が宥めすかす。

『大丈夫。だって、僕にはミューの姿が見えてないんだから。
 想像することは、出来るけどねっ』

 クスッと笑う類に、もう、類のバカ……と悪態をつきつつも、美羽の期待は確実に高まっていた。

『ねぇ、今どんな格好してるの?』

 シースルーの、純白のベビードール……裾に、フリルがついてるの。
 類が好きそうだと思って、買ってみたんだよ?

 フリルに触れ、胸を揺らす。

『すごくミューに似合ってるよ、可愛い。
 僕のために選んでくれたなんて、嬉しいな』

 可愛い類の言葉に頬が緩み、胸の内に幸せが広がっていく。

『それで、下は何も穿いてないって……そそるね、クスッ』

 今度は羞恥心を煽られ、美羽は顔を真っ赤にした。

 やだっ……言わ、ないで。

 けれど、類に翻弄されることそのものに、快感を覚えてしまう。もっと翻弄されたいと強く願う自分がいる。

『ねぇ、もっとよく見えるように足を開いて』

 美羽が膝を開くと、類の要求は更に高まった。

『じゃ、枕を下に入れて、腰を高く持ち上げて』

 こんな格好をしてる時に、もし部屋に入ってこられたら……

 そう考えると恐いと思うのに、美羽の手は類の言葉に素直に従ってしまう。頭の下にある枕へと伸び、腰の下へと滑り込ませた。斜め上方に突き出した美羽の秘部は、蜜口が収縮して愛蜜が溢れ出している様子まで露わになっている。

 恥ずかしくなってシーツに手を伸ばそうとすると、鋭い類の声で制された。

『ミュー、隠さないで』



 まさか、ほんとに見られてる!?



 あまりのタイミングの良さにそんな考えが浮かび、美羽は周りに監視カメラがないか見回した。

 ベッドのヘッドボードの棚に置かれた時計。小物。本棚、クローゼット、ドレッサー。それらに、変わったところは見られない。監視カメラらしきものは、見当たらなかった。

『クスクス……監視カメラでも探してるの?
 分かるよ、ミューがどんな行動をするのかぐらい。

 僕はミューのことを、ミュー自身よりも理解してるんだから』

 確信に満ちた類の響きに、美羽は安堵した。

 そうだよね、類は私のことを誰よりも……私自身よりも深く理解してくれてる。

『大丈夫だから、僕に身を委ねて……
 たくさん愛してあげるね』

 ずっと焦がれていた類からの言葉は、媚薬だ。耳に溶かされるだけで、躰が熱くなる。抗うことなど出来ない。

 本能が求めている……このおとこが、欲しいと。

『ミューの指、舐めさせて』

 美羽は右手を口元に持っていき、艶やかな唇をそっと人差し指で押してねっとりとした感触を味わい、おもむろに舌を伸ばして厭らしく舐め始めた。

 美羽の淫美な光景を十分堪能してから、類が次の指令を告げる。

『口に含んで。味わいたい……』

 舌で唇を舐め回してから半分だけ開け、焦らすように人差し指を少しずつ奥へと引き込む。舌を指に絡ませて舐め回し、吸い付くとチュッと水音が鳴った。

『ンフッ……美味しい。
 ねぇ、イヤラシイ音。もっと、聞かせてよ』

 官能的な声に美羽の腰が震え、ゾクゾクと寒気が走る。

 艶めかしく吐息を吐くと、今度は中指も合わせて二本の指で口内を掻き回した。

 指先だけをチュパチュパとしゃぶる様に吸い付いたかと思うと、今度は大胆に喉の奥まで咥えて音を立てたり、指を唇から離して舌を伸ばして上下に舐め上げる。舌だけでなく、上顎や頬の裏側までも撫でたりさすったり擦ったり、時にはつねったりして、あらゆる方法で指を愛撫して類を煽った。

 あ、ハァ……気持ちいい。指で口内を弄ってると、エロティックな気分になってくる。

 口内の性感帯が強烈に刺激され、欲情が燃え上がっていく。
 類と恋人だった時でさえ知らなかった快感に、溺れていく。
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