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興味

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半歩前を歩く君
微妙にあいた距離

触れそうで
触れない
手と手……

遠くに見える
恋人繋ぎのカップル

腕を絡ませて
寄り添う姿

少しの嫉妬と羨望を感じて
そっと瞼を落とす……

ふと
君を見つめる

誰かの視線を
感じる……

わ、可愛い子……

ねぇ……君は
どんな女の子が好みなの?

「ねぇ、今の女の人
 ……のこと、見てたよ」

「ふぅん」

素っ気ない返事

好みじゃ、なかったのかな?


「あ、あの女の人!
 すごく綺麗……スタイルもいいし」

「ねぇねぇ、今の女の子
 すごく可愛くなかった?」

その度に

「へぇ…」

「そうか?」

気のない返事ばかり……

「ねぇ、女の子に興味ないの?」

冗談っぽくそう尋ねた私に
一言

「興味ねぇ」

「……っっ」

それって……
他に興味があるから?

部活とか
勉強……じゃないよね

男友達と遊ぶ方が楽しい、とか?

えっ
もしかして……

「ゲイ?」

ブワハッと思い切り吹いて
豪快に笑った君

「何でそうなる?」

笑うこと、ないじゃん
真剣、なのに……

「だって……」

それしか、思い浮かばなくて……

「……お前以外の女は
 興味ねぇってこと」

ボソリと呟いた声

その瞬間
世界中の音が、止まった


「何、ボーッと突っ立ってんだ。
 行くぞ」

強引に手を取り
引っ張った君は

私の隣を
歩いてくれた
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