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初夜の始まり
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「ここだ」
クロードに案内された浴場は、城の最上階にあった。
「ありがたく存じます」
ルチアがお礼を言うと、クロードの大きな手がルチアの頬を包んだ。
「そのドレス、お前によく似合っている。綺麗だ……」
嬉しい……
頬を染め、ルチアがクロードを見上げると、口角を上げて笑みを浮かべる。
「だが……それと同時に、そのドレスの下を暴いてみたい、という気持ちにもなるな」
「ク、クロード様……」
その言葉にルチアの躰が急激に熱を帯びていき、中心が甘く疼く。
クロードは肩にかかる金のチェーンを下ろし、ルチアのうなじに顔を埋める。耳元で甘い囁きが落とされた。
「知っているか……わが国の城下の夫婦は、毎晩一緒に湯浴みをするのだと……」
「え……」
シュタート王国には、そんな習慣がありますの? 私も国王の妃として、習慣に従うべきなのでしょうか……
クロードがうなじに顔を埋めたまま、じっとルチアを見上げる。その妖艶な表情に、ルチアの躰がゾクリと震える。
「せっかく、お前と過ごせる貴重な休暇だ。片時も離れたくない」
恥ずかしい……けれど、私も少しでも多くの時間をクロード様のお傍でお過ごししたい。それに、シュタート王国の習慣でもありますし、一緒に湯浴みをするのは夫婦として普通のこと、なんですのよね?
「私も……クロード様と片時も離れたくないですわ……」
ルチアは、恥ずかしさを押し殺してクロードに答える。
「そうか」
クロードは目を細めると、うなじに舌を這わせながら、もう片方の肩にかかる金のチェーンも下ろした。
「あ……クロード、様……」
思わず後退ろうとするルチアの手首が、クロードに捕らわれる。
「逃げられると、捕まえたくなる……」
クロードの吐息がうなじにかかり、ルチアの躰の芯から燃えるような熱が起こるのを感じる。クロードの美しい指先が、ルチアのサテンのドレスにかかる。
「あ、んぅっ……」
クロードの熱い舌先がうなじから這い上がると顎を辿って、唇の輪郭をなぞる。やがて唇が重なると、濡れた水音をたてながら甘く優しく啄むような接吻が何度も落とされ、その度にルチアの腰から下に甘い疼きが貫き、トロリとした蜜が溢れ出す。
だ、め。こんな……まだ、湯浴みの前ですのに……
気付くとルチアのドレスは、足下に落とされていた。
「ん……クロード、様……あとは、自分で……」
恥ずかしさに襲われながらも、クロードの胸を押し返して、なんとかルチアは伝えた。クロードが下着姿で立つルチアを見て、フッと笑みを深める。
「だが、そのコルセットは自分では脱げないだろう? 今夜は人手が足りない。後ろを向け」
確かに、自分では手が届かなくて脱ぐことができませんわ……
観念して後ろを向き、クロードに外してもらうことにした。
「……っ」
クロードの指先が背中にかかる度にピクッと反応してしまう自分の躰に、ルチアが戸惑う。
メイドさんに脱がせてもらう時はなんともないですのに……なぜクロード様だと、少し触れられただけで躰がこんなにも反応してしまうのでしょう……
「そんなに可愛い反応をして、私を煽っているのか?」
「そ、んなこと……」
クロードのからかうような言い方に、ルチアは顔を真っ赤にして俯かせた。
「恥じらっているお前は愛らしいな。もっと困らせたくなる」
そう言うとコルセットを下ろし、露わになったルチアの乳房をクロードが後ろから揉みしだく。
「あんぅっ……クロード、様っ!」
驚きと戸惑いを含むルチアの声に煽られ、クロードの乳房を揉みしだく手に熱が籠もる。
私は、狡い男だな。ルチアを罠に嵌め、自分の思うままに制御しようとする。そんな自分の独占欲の深さに、恐ろしさを感じる。
見つめると触れたくなり、触れると更にその先へと求め、離したくなくなる。
私がそのようなことを考えていると知ったら、ルチアはどのように思うのだろうか。
「ん……あぁぁ……クロード、様ぁ……」
次第にルチアの声が甘みを帯び、艶やかなものへと変化する。
堪らないな……
躰の中心が疼きを感じ、ルチアを求める欲が昂まる。大きな手で揉みしだいていた乳房の先端の紅く染まってピンと張った両方の頂を、親指と人差し指で摘む。
「んぁぁあっっ!!」
一際大きく啼くルチアにゾクゾクと背中が粟立ち、もっと啼かせたい、という気持ちがクロードの中に湧いてくる。
だが、せっかく湯浴みに来ているのだ。ここにいては、キリがない。
スルリとルチアの下半身を覆う布を下ろすと、既に溢れ出した蜜でしっとりと濡れ、糸をひいていた。そこに手を伸ばしたい衝動を抑え、ルチアの耳元で囁く。
「感じやすいのだな」
「クロード、さ、まぁ……恥ずか、しいです……」
両手で秘部を隠し、こちらを振り返り潤んだ瞳で見つめるルチアに、今取り戻した理性を簡単に崩されそうになる。
「お前だけ、というのは恥ずかしいだろう。私のも脱がせてくれぬか」
え……
クロードの言葉に、急激にルチアの全身の熱が上がる。
クロードに案内された浴場は、城の最上階にあった。
「ありがたく存じます」
ルチアがお礼を言うと、クロードの大きな手がルチアの頬を包んだ。
「そのドレス、お前によく似合っている。綺麗だ……」
嬉しい……
頬を染め、ルチアがクロードを見上げると、口角を上げて笑みを浮かべる。
「だが……それと同時に、そのドレスの下を暴いてみたい、という気持ちにもなるな」
「ク、クロード様……」
その言葉にルチアの躰が急激に熱を帯びていき、中心が甘く疼く。
クロードは肩にかかる金のチェーンを下ろし、ルチアのうなじに顔を埋める。耳元で甘い囁きが落とされた。
「知っているか……わが国の城下の夫婦は、毎晩一緒に湯浴みをするのだと……」
「え……」
シュタート王国には、そんな習慣がありますの? 私も国王の妃として、習慣に従うべきなのでしょうか……
クロードがうなじに顔を埋めたまま、じっとルチアを見上げる。その妖艶な表情に、ルチアの躰がゾクリと震える。
「せっかく、お前と過ごせる貴重な休暇だ。片時も離れたくない」
恥ずかしい……けれど、私も少しでも多くの時間をクロード様のお傍でお過ごししたい。それに、シュタート王国の習慣でもありますし、一緒に湯浴みをするのは夫婦として普通のこと、なんですのよね?
「私も……クロード様と片時も離れたくないですわ……」
ルチアは、恥ずかしさを押し殺してクロードに答える。
「そうか」
クロードは目を細めると、うなじに舌を這わせながら、もう片方の肩にかかる金のチェーンも下ろした。
「あ……クロード、様……」
思わず後退ろうとするルチアの手首が、クロードに捕らわれる。
「逃げられると、捕まえたくなる……」
クロードの吐息がうなじにかかり、ルチアの躰の芯から燃えるような熱が起こるのを感じる。クロードの美しい指先が、ルチアのサテンのドレスにかかる。
「あ、んぅっ……」
クロードの熱い舌先がうなじから這い上がると顎を辿って、唇の輪郭をなぞる。やがて唇が重なると、濡れた水音をたてながら甘く優しく啄むような接吻が何度も落とされ、その度にルチアの腰から下に甘い疼きが貫き、トロリとした蜜が溢れ出す。
だ、め。こんな……まだ、湯浴みの前ですのに……
気付くとルチアのドレスは、足下に落とされていた。
「ん……クロード、様……あとは、自分で……」
恥ずかしさに襲われながらも、クロードの胸を押し返して、なんとかルチアは伝えた。クロードが下着姿で立つルチアを見て、フッと笑みを深める。
「だが、そのコルセットは自分では脱げないだろう? 今夜は人手が足りない。後ろを向け」
確かに、自分では手が届かなくて脱ぐことができませんわ……
観念して後ろを向き、クロードに外してもらうことにした。
「……っ」
クロードの指先が背中にかかる度にピクッと反応してしまう自分の躰に、ルチアが戸惑う。
メイドさんに脱がせてもらう時はなんともないですのに……なぜクロード様だと、少し触れられただけで躰がこんなにも反応してしまうのでしょう……
「そんなに可愛い反応をして、私を煽っているのか?」
「そ、んなこと……」
クロードのからかうような言い方に、ルチアは顔を真っ赤にして俯かせた。
「恥じらっているお前は愛らしいな。もっと困らせたくなる」
そう言うとコルセットを下ろし、露わになったルチアの乳房をクロードが後ろから揉みしだく。
「あんぅっ……クロード、様っ!」
驚きと戸惑いを含むルチアの声に煽られ、クロードの乳房を揉みしだく手に熱が籠もる。
私は、狡い男だな。ルチアを罠に嵌め、自分の思うままに制御しようとする。そんな自分の独占欲の深さに、恐ろしさを感じる。
見つめると触れたくなり、触れると更にその先へと求め、離したくなくなる。
私がそのようなことを考えていると知ったら、ルチアはどのように思うのだろうか。
「ん……あぁぁ……クロード、様ぁ……」
次第にルチアの声が甘みを帯び、艶やかなものへと変化する。
堪らないな……
躰の中心が疼きを感じ、ルチアを求める欲が昂まる。大きな手で揉みしだいていた乳房の先端の紅く染まってピンと張った両方の頂を、親指と人差し指で摘む。
「んぁぁあっっ!!」
一際大きく啼くルチアにゾクゾクと背中が粟立ち、もっと啼かせたい、という気持ちがクロードの中に湧いてくる。
だが、せっかく湯浴みに来ているのだ。ここにいては、キリがない。
スルリとルチアの下半身を覆う布を下ろすと、既に溢れ出した蜜でしっとりと濡れ、糸をひいていた。そこに手を伸ばしたい衝動を抑え、ルチアの耳元で囁く。
「感じやすいのだな」
「クロード、さ、まぁ……恥ずか、しいです……」
両手で秘部を隠し、こちらを振り返り潤んだ瞳で見つめるルチアに、今取り戻した理性を簡単に崩されそうになる。
「お前だけ、というのは恥ずかしいだろう。私のも脱がせてくれぬか」
え……
クロードの言葉に、急激にルチアの全身の熱が上がる。
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