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英国公爵の妹を演じる令嬢は、偽りの兄である恋人に甘やかされ、溺愛される

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 肩でハァハァと息をつくジュリアを丁寧にベッドに横たえると、ランドルフが上からゆっくりと身体を重ねる。

「ジュリア、『様』はなしだって言ったはずだ」

 そんな……無理だよ……考える余裕なんて……

 そう思うものの、気だるさに襲われ口を開くこともままならない。

「まぁ、いいだろう。
 ジュリアには一晩かけて、じっくり教えてやるとするか」

 えっ、一晩中!?

 目を丸くするジュリアを愉しげに見つめた後、ランドルフが真剣な眼差しへと変わる。

「もうそろそろ、ジュリアと繋がりたいんだが……いいか?」

 ランドルフ様って……ビックリするぐらい強引だったり、時には丁寧なぐらい優しかったりして……私の心は乱されてばかり。

「は、い……」

 ジュリアは、愛しい眼差しをランドルフに向けて応えた。

 太く大きく猛ったランドルフのものが、ジュリアの中にジュプジュプと淫らな音をたてながら挿入される。それだけで、絶頂後の敏感になっているジュリアの中心部は、既に疼きを感じていた。

「ック……ジュリア、あんまり締め付ける、なっ……」
「ご、ごめんなさい……」

 でも、どうしていいか分からないよ……

 ランドルフが宥めるように、優しくジュリアの唇に接吻を落とす。

「ぁ……」

 それだけで、張り詰めていた躰が緩くなってくるのが分かった。

「ジュリア、動くぞ」
「は、い……」

 ランドルフがゆっくりと腰を上下に動かす。ジュリアの目の前には少し髪を乱し、うっすらと汗を浮かべ、色香を纏うランドルフの顔があった。

 ランドルフ様って……本当に整った顔をしてるな。

 心地よい快感に身を任せながら、そんなことを思う。ふと視線を下へとずらすと、逞しい胸板が上下に揺れている。

 胸がドキドキと高鳴り、中心部から蜜が溢れ出して、キュッと内壁を締め付ける。

「んっ。また、締め付けてるな……」
「ぁ……ごめんなさい」
「ダメだ……俺を、何度も煽った罰だ」

 もう、限界だ……

 ランドルフは両手をジュリアの膝裏に回し、ぐっと持ち上げると今までよりも更に深く自身の猛りを突き刺した。

「んぅぅぅっっ!!」

 急に質量を増したジュリアの内壁を、ランドルフのものがグリグリと蠢き回る。

「やぁっ! だ、めぇぇっ!!」

 すまないが……優しくできそうにない。

 ランドルフは、一度猛りをギリギリまで拔いた後、一気に奥まで突き刺すと強く激しく律動を始めた。

 パンッ、パンッ、パンッ……

 激しい音が部屋中に響き渡る。

 ジュリアの躰はランドルフの律動とともに激しく揺さぶられ、声が掠れるほど喘ぎ続けた。

「あっ……あっ……あぁっ……!!」
「ジュリア、そろそろいくぞ」
「ハァッ、ハァッ……はっ……い……」
「一緒に、いこう……」

 ジュリアは答えることができず、ただ視線で応えた。
 
 欲を全てこめたかのような激しい律動の末、

「あっ、あぁぁぁっっっ!!」
「ック……」

 ランドルフは熱い欲をジュリアの中に吐き出し、ふたりは同時に果てた。

 その後もランドルフの宣言通り、ジュリアは一晩中彼の腕の中で声が掠れて出なくなるほど喘がされた。

 意識を失って死んだように眠るジュリアを腕に抱き、ランドルフは再び反省していた。

 どうも俺は、ジュリアを目の前にすると抑制がきかなくなるらしい。
 これからは毎日一緒にいられるんだ。少しは制御していかなければ……

 そう思うものの、長い睫毛を震わせ、まだ熱の残るうっすらと赤みのさした頬、艶やかな濡れた誘うような唇に、美しい寝顔のジュリアを見ていると、落ち着いたはずの欲がまた熱を持ち始めてきた。

 無理だな……
 俺は、ずっとこの美しい姫に欲情を抑えることなど出来ないんだろうな。

 ひとり密かに苦笑すると、その艶やかな唇に接吻を落とした。

「おやすみ、俺の可愛い奥さん…」
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