7 / 50
第一章
第七話 魔王、ぶっ放す
しおりを挟む
まもなく、エリスの全身が淡い赤の光に包まれる。
――今のわらわの魔力は、昨日の経験から、おおよそ大魔法二発分。そして大魔法程度ではあの大群には焼け石に水じゃ。となれば……これしかあるまい。
「【アートール・ミルマ・ガータ シ・トルテ・イ・ルーヴォ 焔と雷の精霊よ 我が呼び声に応えよ】」
エリスの口から詠唱が紡がれる。
詠唱とは、周囲の精霊たちの力を借りて魔法を発動するための、謂わば交渉の儀式である。
精霊の助力を得られれば、自身の魔力消費を大きく抑えることが可能となる。
――詠唱は面倒じゃし時間がかかるから好きではないのじゃが……まぁ、今はそうも言っていられんからな。
詠唱を続けるエリスの身体が、ふわりと浮き上がる。
それに合わせるように、エリスの真上の空が、その表情を急速に変化させ始めた。
突如吹き始めた猛烈な風が、周囲から雲という雲を引き寄せ、渦巻く黒雲を生じさせる。
それはやがて、屋敷はおろか、見渡す限りの土地を覆うほどに巨大な、黒いドームへと変貌した。
大気が震え、まるで竜の巣が如く、ドームの至る所で雷が閃光を放ち始める。
大地が裂けたかのような雷鳴が響き渡る中、桁外れのエネルギーがドームの中心に向かって凝縮されていく。
超々高密度に集中し、練り上げられた力がピークに達した時、突如、時が止まったかのような静寂が生まれた。
暴れ竜のようだった雷光は鳴りを潜め、ドームの中心、その一点に、輝く白い球体が現れる。
神々しいまでの輝きの中に、圧倒的な暴力を詰め込んだそれは、静かに、ただ、浮かんでいた。
そして、エリスがゆっくりと眼を開く。
木々や建物を薙ぎ倒し、猛烈な勢いで爆進していたモンスターの群れが、もう少しで屋敷の門に到達しそうといったところで、急激にその速度を緩めるのが見えた。
「……今更慌ててももう遅い。喧嘩を売る相手を間違えたようじゃな」
もはや個々のモンスターが目で識別できる距離まで近づいた群れに向かって、エリスは右腕を伸ばした。
「【豪天雷迅鎚】!!」
エリスの最終詠唱。
直後、空に浮かぶ白い球体が、自身の内包する全エネルギーを解き放った。
生み出された衝撃波が、周囲にあった黒のドームを爆散させる。
そして、まるで世界樹の幹のように太く巨大な光の柱が、モンスターの群れを直撃した。
世にも恐ろしい炸裂音を轟かせながら、大地が震撼する。
目も眩むような激しい光を放つ雷の柱は、ふた呼吸の時間ほども、猛烈なエネルギーを地面に激突させ続けた。
まるで大地の戒めから解き放たれたかのように、モンスターたちが天高く吹き飛ばされていく。
焼き尽くされた身体は殆どが炭と化していて、そのまま空中で粉々になり、突風に巻かれて消えていった。
数百はいたであろう、大小様々なモンスターたちは、最期の悲鳴すら轟音にかき消され、続々と数を減らしていく。
……まもなく、焔と雷の精霊たちの狂宴が終わりを迎えると、無惨に黒く焦げた大地だけがその姿を残していたのだった。
「まぁ、こんなものかのぅ」
エリスはゆっくりと腕を下ろす。
乾いた風が、彼女の髪を揺らした。
エリスは魔力の残量を確認する。
精霊の協力のおかげでギリギリ魔力枯渇には至らず済んだようだったが、エリスは少し不満顔だった。
――精霊に手伝わせても、ほぼ空っぽか。前世ではこんなもの、一人でバカスカ撃てたのじゃがなぁ。
ふぅ、とため息をつくが、すぐに頭を切り替える。
今は他にやることがあるのだ。
「一介の小娘が極大魔法を使ったなど、バレたらマズイ。たまたま雷が落ちて助かった、ということにせねばな。まぁ、屋敷の者どもを誤魔化すくらい、ちょろいものじゃ」
しかし。
浮遊した身体をコントロールし、ふわりとテラスに着地したところで、エリスの耳に聞こえてきたのは。
割れんばかりの、大歓声だった。
「なんじゃ!?」
エリスが慌ててテラスの下を覗くと、そこにいたのは……
屋敷の庭を埋め尽くすほどの、人、人、人。
「な、何じゃこやつらは!?」
皆、テラスから顔を見せたエリスに向かって、笑顔で手を振り、声を張り上げている。
その全てが、感謝と賛辞の言葉だった。
「エリスお嬢様!ありがとうございます!助かりました!」
「すごいです!!あんな魔法を使えるなんて、全然知りませんでした!」
「なんて美しい魔法なんでしょう!!光の柱だったわ!神秘的!!」
「なななななな、何を言っておるのじゃこやつらはああああああ!!!!」
――まさか、わらわがアレを放つところを見られたのか!?こんな大人数に?!
エリスは顔面蒼白になって戦慄する。
その時、部屋のドアがノックされた。
「なんじゃ!?」
ゆっくりとドアを開けて入ってきたのは、眼から滝のように涙を流している、執事のじいやだった。
「お嬢様……見事、見事でございます……。まさかご自身の力であの大暴走をお止めになるとは……」
「ええい、じいや!涙を拭かぬか!あの、下の連中は何なのじゃ!」
「はっ。お嬢様が、『皆の避難は任せる』とおっしゃいましたので、大暴走に追われて逃げてきた民を全て敷地内に入れ、保護しておりました」
「な、な、な……」
「領民の安全を第一に気遣う、まさに領主の鑑……。このじいや、お嬢様のご成長を大変嬉しく思います……」
――なんじゃそりゃああああああ!!!!
心の中で絶叫しながら、エリスは膝から崩れ落ちた。
……目立たず騒がず人間社会潜伏計画!の企ては、こうして、いきなり綻びを見せることになる……。
――今のわらわの魔力は、昨日の経験から、おおよそ大魔法二発分。そして大魔法程度ではあの大群には焼け石に水じゃ。となれば……これしかあるまい。
「【アートール・ミルマ・ガータ シ・トルテ・イ・ルーヴォ 焔と雷の精霊よ 我が呼び声に応えよ】」
エリスの口から詠唱が紡がれる。
詠唱とは、周囲の精霊たちの力を借りて魔法を発動するための、謂わば交渉の儀式である。
精霊の助力を得られれば、自身の魔力消費を大きく抑えることが可能となる。
――詠唱は面倒じゃし時間がかかるから好きではないのじゃが……まぁ、今はそうも言っていられんからな。
詠唱を続けるエリスの身体が、ふわりと浮き上がる。
それに合わせるように、エリスの真上の空が、その表情を急速に変化させ始めた。
突如吹き始めた猛烈な風が、周囲から雲という雲を引き寄せ、渦巻く黒雲を生じさせる。
それはやがて、屋敷はおろか、見渡す限りの土地を覆うほどに巨大な、黒いドームへと変貌した。
大気が震え、まるで竜の巣が如く、ドームの至る所で雷が閃光を放ち始める。
大地が裂けたかのような雷鳴が響き渡る中、桁外れのエネルギーがドームの中心に向かって凝縮されていく。
超々高密度に集中し、練り上げられた力がピークに達した時、突如、時が止まったかのような静寂が生まれた。
暴れ竜のようだった雷光は鳴りを潜め、ドームの中心、その一点に、輝く白い球体が現れる。
神々しいまでの輝きの中に、圧倒的な暴力を詰め込んだそれは、静かに、ただ、浮かんでいた。
そして、エリスがゆっくりと眼を開く。
木々や建物を薙ぎ倒し、猛烈な勢いで爆進していたモンスターの群れが、もう少しで屋敷の門に到達しそうといったところで、急激にその速度を緩めるのが見えた。
「……今更慌ててももう遅い。喧嘩を売る相手を間違えたようじゃな」
もはや個々のモンスターが目で識別できる距離まで近づいた群れに向かって、エリスは右腕を伸ばした。
「【豪天雷迅鎚】!!」
エリスの最終詠唱。
直後、空に浮かぶ白い球体が、自身の内包する全エネルギーを解き放った。
生み出された衝撃波が、周囲にあった黒のドームを爆散させる。
そして、まるで世界樹の幹のように太く巨大な光の柱が、モンスターの群れを直撃した。
世にも恐ろしい炸裂音を轟かせながら、大地が震撼する。
目も眩むような激しい光を放つ雷の柱は、ふた呼吸の時間ほども、猛烈なエネルギーを地面に激突させ続けた。
まるで大地の戒めから解き放たれたかのように、モンスターたちが天高く吹き飛ばされていく。
焼き尽くされた身体は殆どが炭と化していて、そのまま空中で粉々になり、突風に巻かれて消えていった。
数百はいたであろう、大小様々なモンスターたちは、最期の悲鳴すら轟音にかき消され、続々と数を減らしていく。
……まもなく、焔と雷の精霊たちの狂宴が終わりを迎えると、無惨に黒く焦げた大地だけがその姿を残していたのだった。
「まぁ、こんなものかのぅ」
エリスはゆっくりと腕を下ろす。
乾いた風が、彼女の髪を揺らした。
エリスは魔力の残量を確認する。
精霊の協力のおかげでギリギリ魔力枯渇には至らず済んだようだったが、エリスは少し不満顔だった。
――精霊に手伝わせても、ほぼ空っぽか。前世ではこんなもの、一人でバカスカ撃てたのじゃがなぁ。
ふぅ、とため息をつくが、すぐに頭を切り替える。
今は他にやることがあるのだ。
「一介の小娘が極大魔法を使ったなど、バレたらマズイ。たまたま雷が落ちて助かった、ということにせねばな。まぁ、屋敷の者どもを誤魔化すくらい、ちょろいものじゃ」
しかし。
浮遊した身体をコントロールし、ふわりとテラスに着地したところで、エリスの耳に聞こえてきたのは。
割れんばかりの、大歓声だった。
「なんじゃ!?」
エリスが慌ててテラスの下を覗くと、そこにいたのは……
屋敷の庭を埋め尽くすほどの、人、人、人。
「な、何じゃこやつらは!?」
皆、テラスから顔を見せたエリスに向かって、笑顔で手を振り、声を張り上げている。
その全てが、感謝と賛辞の言葉だった。
「エリスお嬢様!ありがとうございます!助かりました!」
「すごいです!!あんな魔法を使えるなんて、全然知りませんでした!」
「なんて美しい魔法なんでしょう!!光の柱だったわ!神秘的!!」
「なななななな、何を言っておるのじゃこやつらはああああああ!!!!」
――まさか、わらわがアレを放つところを見られたのか!?こんな大人数に?!
エリスは顔面蒼白になって戦慄する。
その時、部屋のドアがノックされた。
「なんじゃ!?」
ゆっくりとドアを開けて入ってきたのは、眼から滝のように涙を流している、執事のじいやだった。
「お嬢様……見事、見事でございます……。まさかご自身の力であの大暴走をお止めになるとは……」
「ええい、じいや!涙を拭かぬか!あの、下の連中は何なのじゃ!」
「はっ。お嬢様が、『皆の避難は任せる』とおっしゃいましたので、大暴走に追われて逃げてきた民を全て敷地内に入れ、保護しておりました」
「な、な、な……」
「領民の安全を第一に気遣う、まさに領主の鑑……。このじいや、お嬢様のご成長を大変嬉しく思います……」
――なんじゃそりゃああああああ!!!!
心の中で絶叫しながら、エリスは膝から崩れ落ちた。
……目立たず騒がず人間社会潜伏計画!の企ては、こうして、いきなり綻びを見せることになる……。
1
お気に入りに追加
232
あなたにおすすめの小説
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
追放された聖女の悠々自適な側室ライフ
白雪の雫
ファンタジー
「聖女ともあろう者が、嫉妬に狂って我が愛しのジュリエッタを虐めるとは!貴様の所業は畜生以外の何者でもない!お前との婚約を破棄した上で国外追放とする!!」
平民でありながらゴーストやレイスだけではなくリッチを一瞬で倒したり、どんな重傷も完治してしまうマルガレーテは、幼い頃に両親と引き離され聖女として教会に引き取られていた。
そんな彼女の魔力に目を付けた女教皇と国王夫妻はマルガレーテを国に縛り付ける為、王太子であるレオナルドの婚約者に据えて、「お妃教育をこなせ」「愚民どもより我等の病を治療しろ」「瘴気を祓え」「不死王を倒せ」という風にマルガレーテをこき使っていた。
そんなある日、レオナルドは居並ぶ貴族達の前で公爵令嬢のジュリエッタ(バスト100cm以上の爆乳・KかLカップ)を妃に迎え、マルガレーテに国外追放という死刑に等しい宣言をしてしまう。
「王太子殿下の仰せに従います」
(やっと・・・アホ共から解放される。私がやっていた事が若作りのヒステリー婆・・・ではなく女教皇と何の力もない修道女共に出来る訳ないのにね~。まぁ、この国がどうなってしまっても私には関係ないからどうでもいいや)
表面は淑女の仮面を被ってレオナルドの宣言を受け入れたマルガレーテは、さっさと国を出て行く。
今までの鬱憤を晴らすかのように、着の身着のままの旅をしているマルガレーテは、故郷である幻惑の樹海へと戻っている途中で【宮女狩り】というものに遭遇してしまい、大国の後宮へと入れられてしまった。
マルガレーテが悠々自適な側室ライフを楽しんでいる頃
聖女がいなくなった王国と教会は滅亡への道を辿っていた。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる