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第4章 少年期〜青年期 学園3学年〜卒業編

43話 初めてのお泊まり冒険者活動11

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 はい、どうも僕です。
 昼食をとった休憩広場から出発し、えっちらおっちらと馬車に揺られること2、3時間経って、今回のゴブリン掃討作戦の拠点となる“チーボ村“に到着しました。

「うーん、異変はなさそうだね。と言うか物凄い“のどかな村“って感じの、“村“だ、始めて見た・・・」

へティ「ふふっ、アトリー様の言いたいこと分かりますわ、こちらの村は北の主要な街道の真横にあるのに、穏やかでのどかな雰囲気がとてもいい所なんですよ。村からもう少し北に進むと小さな川が流れていて、とても風光明媚で綺麗な景色が観光の名所になるぐらいなんです」

「わぁ、それは見て見たいね♪」

 村の入り口に着いて早々に馬車から降りて周囲の景色を見ながら、こんなのんびりとした会話を交わしていると・・・

ソル「アトリー様、へティ、村長とギルマス達の顔合わせと挨拶が終わったら、このまま野営地に移動するみたいですよ。なのですぐに動けるように馬車に戻りましょう」

「あ、やっぱり、村の中には入らないんだね・・・残念・・・」

 今、ギルマスと一部のギルド職員が“チーボ村“の村長の家に赴き、顔合わせと挨拶、そして、明日の掃討作戦の説明などを行なっている最中なのだが、王都から来た冒険者達は村の入り口で馬車の周辺で待機し、ギルマス達の用事が終わり次第、村に入る事なく野営をする場所移動となったようだ。
 へティの話を聞いて、ちょっと村の中に興味が湧いていた僕は少し残念な気持ちになったしまった。

ソル「まぁまぁ、アトリー様、今度はもっと穏やかな依頼でここに泊まりに来ましょう。今回のような状況じゃゆっくり観光できないですからね」

「・・・まぁ、それもそうか・・・、今度はお届け物か、護衛依頼とかで来たいね♬」

 そう言ってる間に村長の家で合流したのか、軍服を着た強そうな女性と、何故かこの国の王太子殿下がギルマス達と村の入り口から出て来た。

「・・・あれ?スタフお兄様?」

(なんでいるんだ?(・・?))

スタフお兄様「やぁ、アトリー君、久しぶり、デューキス公爵家の結婚式以来かな?」

「あ、はい、先月ぶりです。スタフお兄様、それはそうと、何故、王太子「「「「「えっ!?」」」」」であるスタフお兄様がこちらにおられるんですか?」

 この国を治めている王族で、時期国王になる王太子であるスタフお兄様が、何故こんな魔物の掃討作戦の現場まで出て来ているのか不思議に思い聞いてみると、スタフお兄様はさっきの笑顔から一転、真剣な表情になり少し考え始めた。その間、戻ってきたギルマスに目をやると、どうやら王太子が来る事を、ギルマスは知らされてなかったのか、少し不機嫌そうにスタフお兄様を見ていた。他に周囲の冒険者達は王太子と聞いてかなり驚いた表情で固まっていた。

スタフお兄様「・・・その事は軍のテントで話そう、着いて来てくれるかな?」

「?、えぇ、構いませんが・・・」

(えっ、なんか、機密事項にでも触れたかな?(*´ー`*))

 そんな事を思っていると、近くに停められていたシンプルだけど性能の良さそうな軍用の馬車に、スタフお兄様が乗って動き出したので、僕達も自分達の馬車に乗ってその後を追う事になった。先行した馬車は村の入り口から右に曲がり、村の東側に広がる草原地帯に最近作られたような土を平らにして固めた道を進み出した。

(ほぇ~、わざわざ、道まで作ったのかぁ、しかも二車線分の広さまである、手間が掛かってるねぇ・・・まぁ、草むらのままだったら、いくら上級士官用の馬車でもガタガタ揺れて凄いことなるもんな(*´Д`*)・・・)

「あ、あれは軍のテントかな?」

イネオス「その様ですね」

 作られた道を少し進むと道の左側に同じ形のテントがたくさん並んでいるのが見えてきた。

「なんか、一際大きくて豪奢なテントがあるね、あれが王族用のテントかな?」

 と、テント群の中で真っ直ぐ伸びた土の道の途中にできた横道の先に、かなり大きくて豪奢なテントを見て独り言を言っていると・・・

春雷『アトリー様、やっぱり西側の山のエネルギーの流れがおかしいです』

(やっぱり?さっき僕も少し感じたよ、それとは別になーんか山の中の生物の気配も不自然に偽装している感じがするね・・・)

天華『そうですね。普通ここまで近くゴブリンの巣にくれば、そのゴブリン達の気配をもっと多く感じるはずですが、今は不自然にゴブリンの気配がやたら少ないです。何か意図的に隠蔽しようとしている感覚があります』

(だよねぇ、この東の平原の周辺にいるゴブリンの気配感知スキルと索敵スキルにかかった数がちゃんとあってるのに、西の山は索敵のスキルではかなりの数の生命体がそこに居ると分かるのに、気配感知スキルにはゴブリンの気配だけが少なく感知されているのは違和感でしかないよね・・・)

雪花「それと、山に居ると思われる精霊達の様子もおかしいです・・・』

(そうだね、こんな自然豊かな場所だったら、いつもたくさんの精霊達が賑やかに出迎えてくれるはずなんだけど・・・それに着いて来ている精霊達も今日はなんか静かだね・・・)

 “チーボ村“に着く少し前から、自然のエネルギーの流れに敏感な精霊達から、山の方のエネルギーに違和感があると言われて、僕自身も違和感を感じようと、あらゆる感知系のスキルを使っていると、村を中心に西側と東側で探索と気配感知の数の違いに精霊達や天華達も気づき、山に流れているはずのエネルギーの流れが歪になっている事にも気づいた、それと関係があるかは分からないが、そこに住んでいるはずの精霊達が僕に会いに来ない事にも違和感があった、そんないつもと違う精霊達の様子に嫌な予感を感じた。

ソル「アトリー様、お話中に失礼します。王太子殿下のテント前に到着しましたので馬車から降りましょう」

「ああ、うん、今降りる」

 “チーボ村“周辺の現状に嫌な予感を覚えていると、いつの間にか目的地である王族用?のテントと思わしき場所に到着していた。

 ソルの呼びかけで、俯いていた顔をあげて周囲を見渡すと、僕とギルマスが乗って来ていた馬車だけが王太子のテントの横に止まっていて、他の冒険者達の馬車は村から伸びていた土の道の分岐点手前で止まっていた。
 僕が周囲の状況を把握していると、先頭を走っていたスタフお兄様を乗せた馬車から、スタフお兄様と軍の将校であろう女性が降りてきて、ギルマスや僕達が降りてくるのを待っていた様なので、僕達もすぐに馬車を降りたのだが、テントに入る事が許されたのはギルマスと、今回の作戦で現場指揮をとる“Aランクパーティー“のリーダーである“蒼炎“のガイアスさんと、いつの間にかギルマスの馬車に乗っていた“白狼騎士団“のジェームズさん、そして、僕とソルとジュール達だけ指定されたので、その他の人達は道を引き返して野営の準備をする様にとギルマスに言われた。

イネオス「アトリー様、僕達のテントはどうしましょう、僕の持って来たテントをたてても良いのですが、それでは狭すぎますので、場所だけを確保しておきましょうか?」

「そうだね、僕の持って来たテントの方が広いしすぐにたてれるから、場所だけ確保しておいてくれると嬉しいな。テントを建てる場所は他の人達の場所が決まった後でいいから、急がなくていいからね」

イネオス「はい、アトリー様のご希望の条件は把握してますから、任せてください!」

「うん、お願いするね♪」

 と、僕の理想のテントの設置場所の条件をちゃんと把握しているイネオス達に任せ、僕は今から始まる話し合いの為にスタフお兄様のテントへ入って行くのだった。

(ふぅん、会議用のテントだったんだ・・・)

「「「「「総司令官に礼っ!」」」」」ザッ!

 大きく豪奢なテントに入ると中には縦長な大きなテーブルが真ん中にドンッと置かれていて、その大きなテーブルの周りに10席以上の椅子が並べられていた。その席にはすでに数人座っていようだがスタフお兄様が入ると同時に全員が起立し、一斉に右手で拳を作りを胸の中心に置いて、頭を深く下げ軍人の礼をとっていた。

「!」(えっ?なんでロズ殿下まで来てるんだ!?( ゚д゚))

 テント内の人達の中で1人見知った人を発見し驚いた。

スタフお兄様「皆、顔をあげよ。只今から、軍議を始める」

(ふぇ!?軍議!?そんな重要な会議に僕達いて良いのか!?Σ('◉⌓◉’)てか、王族が2人もココにいて良いのか!?)

 そんな僕の疑問をよそに、僕は勧められるままに議長席の右横の席についた。その時、僕の真向かいにロズ殿下がいて、目が合うと気まずそうに目をさらされてしまった。

(おぅ、ロズ殿下に嫌われてしまったか?)

 そんなことを思っている間に軍議が開始された。まず軍部の人達の自己紹介から始まり、それぞれの役割を軽く説明された。その際にスタフお兄様と一緒にいた女性が軍の最高責任者の王国軍総元帥と判明、それを聞いた僕は少し驚いて見ていたら、その人と目が合いウィンクをされた。
(結構お茶目な性格の人みたい)
 そんな事を考えている間に、次は冒険者側の自己紹介に移っていた、ギルマスの自己紹介の後に事前に話し合いで決まった二つ隊の説明と隊長達の紹介が終わり、僕達に移ったのはいいが、僕とソルは洞窟班の斥候役という役割しかないので、普通に貴族的自己紹介と挨拶をし、役割の説明を軽くしたが軍の人達は何故か僕に興味津々で、何故僕がココに来ているのかなどの質問は飛んでこなかった。逆にむしろ冒険者側のリーダー2人が何故僕もここに呼ばれたのかと、不思議そうに見てくる。

スタフお兄様「・・・では、軍議の本題に移る、今回の掃討作戦を実行するにあたり、新たな発見あったため、その情報共有のため冒険者ギルド側には現地に着いて早々に来てもらった」

ギルマス「新たな発見?ですか・・・」

スタフお兄様「あぁ、我々、王国軍は冒険者ギルドより数日先行して現地に着いていたので、作戦に必要な地形の調査のため、ゴブリンの巣の中を事前に探索していると、洞窟内でゴブリン達とは別の魔物がいるのが発見された、その魔物がどこから来たのか追求すべく、さらに詳しく慎重に調査を行なったところ、洞窟内のさらに奥にその魔物、“アーミーアント“「「「「「!」」」」」がたくさん目撃され、この洞窟の奥に“アーミーアントの巣“が“ゴブリンの巣“と絡み合って広がっているのでは無いか、と調査した兵がそう報告をあげてきた。しかもそのアーミーアントをゴブリンが使役しているような様子を見せているとの事だ・・・」

「「「「「っ!?」」」」」

(ゴブリンだけじゃなく、アーミーアントまで・・・それに、ゴブリンとアーミーアントが共同生活をしているのではなく、ゴブリンがアーミーアントを一方的に使役しているとなると、アーミーアントがゴブリンの指示で僕達に襲いかかってくるかもしれないな、そうなると、洞窟内調査を目的とする僕達の隊は、“クィーンアント“の捜索&討伐も同時にしなければならない、でも洞窟内はゴブリンとアーミーアントの巣が合体した形になっていると予想されると報告が来てるなら、その洞窟ってかなり複雑に広がっているんじゃないか?むしろ迷路化してそう…そうなると、どう見ても僕達の洞窟隊の人員は不足しているよな?(*´-`)・・・)

 軍側の調査の結果、新たに洞窟内のゴブリンの巣のさらに奥にはアーミーアントの存在が確認されたと、衝撃の情報が入ってきて、その情報に僕達冒険者側は瞬時に僕と同じ様な事の重大性を察知し、一気に険しい表情をしたのだった。特に洞窟隊の隊長を任されている“蒼炎“のガイアスさんは自分達の隊だけでアーミーアント達の駆除もできるか?と考え始めた。・・・・

ガイアスさん「・・・流石に無理だな・・・」

 しばらく考えた末に出た結果、やはり無理だろうという結論に至ったのだった。そんなガイアスさんは自身の力量を過信する事もなく、冷静に自分の率いる隊の力量を分析し出した答えは、さすが“次期Sランクパーティー“と称されるだけの、実力を持ったパーティーのリーダなだけあるな、と僕は心のそこから感心した。

(しかし、あのアーミーアントがゴブリンの指示に大人しく従っていると言うのは何故だろうか?アーミーアントの性質上、自分達の生みの親である“クィーンアント“の指示以外はそう簡単に言う事を聞かないと思ってたんだけどな・・・(*´Д`*))

天華『そうですね。アーミーアントはそう簡単に他の魔物の言う事は聞く事はないですが、“クィーンアント“を人質に取られている場合は、他の魔物でも言う事を聞く可能性がありますね』

(あー、“アーミーアント“って意外とそう言う人間的脅しでも効果あるんだ・・・(*´ー`*))

天華『まぁ、一応は知性がある生き物ですし、女王蟻至上主義でもありますから・・・・』

(んー、なんか、どこかで聞いた事のある主義だね?・・・・!、あ、それより、さっき話していたゴブリンの気配の件を今思い出したんけど、今も洞窟内にたくさんいるはずのアーミーアントの存在や気配が僕達に感知できないのは異常だよね?いくら今、アーミーアントが洞窟内の自分達の巣から出てきてないと仮定しても、僕の索敵スキルで洞窟内のゴブリンの存在は確認できているのに、アーミーアントの存在が確認できてないのは、もうその洞窟の中にアーミーアントの存在を隠す様な特殊な魔道具があるとしか思えない、だとするとやはり今回の“ゴブリンとアーミーアントの大量繁殖“は、誰かが意図的に行なったものと言える。
 ま、そうでないと両方の魔物の気配が感知できず、ゴブリンの巣とアーミーアントの巣が同時期に、偶然同じ洞窟内にできることなんて、どんな確率の出来事だよってなるよ(*´ー`*)
 それに、今回少し調査しただけで、こうも簡単にゴブリンとアーミーアントの存在がバレてるから、これを仕掛けた奴は一定の期間誤魔化せればいいとでも思ってたのか、気配隠蔽の事は人為的だと誰にでもわかる様にわざとしてたのかもな、なんか、もういっそ色々とあからさまだとも言えるよな・・・・(・Д・))

夜月『そうかも知れないが、それだと山のエネルギーと精霊達の異変はゴブリン達と関係はなさそうだな?』

(あ、・・・それは確かに、同じ場所で起こった事だから、もうちょっとで原因が同じだと錯覚するところだった・・・そうなると、ゴブリンとアーミーアントの件と山と精霊達の異変の件は原因は別々?なのかな?(・・?)だとしたら、山と精霊の件は何が原因だ?)

 色々と考察してみたがまだ、全ての事の原因は分からないまま、軍議は進んで行った・・・・













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