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第4章 少年期〜青年期 学園3学年〜卒業編

6話 現在の状況

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 どうも、僕です。引き続き他国の王族の人達との話し合いをしている僕です。これまでは僕の血筋について色々と憶測がたちましたが、今その話はひとまず横に置き、王族3人は精霊が見れる事が分かったため僕に自分の現状を見てくれと言ってきた。僕はそれに答えるために“真眼スキル“の能力を調節し、精霊が見れる様にしました・・・・

「うわっ!・・・・・ま、前が見えない・・・・」

『『わぁ!!アトリーがこっちを見たー!!』』『『久しぶり!!』』『『やっと見てくれたー!!』』『『ねぇ、アトリー久しぶりに遊ぼ~っ!!』』『『私は歌が歌ってほし~っ!!』』『『お話がいいよ!!』』『『お菓子がいいよ~~!!』』

 久しぶりに精霊視モードで見た世界に驚愕した・・・これでもかっ!て言う密度で僕の周囲を漂う精霊達でいっぱいだった。

(おぉう、これは凄い事になっとる・・・あぁ、それでエルフやダークエルフ達が怖がってるって言うか、ドン引きしていたのか・・・(*´Д`*)そらこの状況ならドン引きするわな・・・、彼らからしたら大量の精霊が塊になって移動している様に見えるんだもんね・・・はたから見たら別の生物に見えてそうで凄い怖いなこれ(。-∀-)・・・てか、以前にもそんな事があったような・・・デジャブ?)

『『ねぇねぇ、アトリー遊んでー!』』『『歌って歌って~~♪』』『『本読んで~~♫』』『『追いかけっこが良いよ~~』』『『お菓子食べた~い!』』

「あ、あぁ、はいはい、ちょっと待ってね。今はお話の最中だから遊ぶのはまた今度ね、お菓子ならあるから今はそれで我慢して?」

 と言って、今日の調理の授業で作ったお菓子を目の前のテーブルの上に出してあげた。

『『『『『わーい♪ありがと~!!』』』』』

「「「「「「なっ!?」」」」」」

「ふぅ、あ、僕が作ったものですけど、皆さんも良ければ食べてください」

 騒いでいた精霊達は喜んでお菓子を手に取って思い思いの所で食べ始め、僕の周辺にいた精霊達が居なくなってスッキリしたのは良いが、テーブルに置いたお菓子は次々と数が減っていった。そして全てがなくなる前に王族3人にもお菓子を進め、自分も食べたくて作ったビスコッティに手をつける。

ソル「アトリー様、宜しいのですか?」

「ん?あぁ、大丈夫、母様に渡す分は別に分けてあるから」

ソル「そうでしたか、ではお茶のおかわりを・・・・」

「ん?・・・・どうかしました?皆さん?」

(ん?なんで皆さんは僕の顔を凝視してるのかな?(。-∀-))

 ソルが僕の作ったお菓子が無くなることを心配してくれたが、あらかじめ別に分けていた事を話すと、安心したようにお茶のおかわりを要しようとした時、向かい側に座っていた人達が驚きの表情で固まっていることに気がつき手を止めた。僕もそれに気づき声をかけたのだが・・・

エルフ王女「はっ⁉︎っ、なっ、何故、あそこまで好かれていて、あの様な態度で対応できるのですか!?」

ダークエルフ王子「そ、そうですよ!あんなに騒いでいる精霊達を冷静に言葉で落ち着かせるなんて普通できませんよ!?」

鬼族王子「なっ、なんだあの量!本当にこれだけ精霊がくっついていたのに、平然と暮らしてたのか!?」

(おぉぅ・・(*゚∀゚*))

 と、我に返って、捲し立てる様に僕に詰め寄った。ソファから立ち上がり、テーブルに手を置いて詰め寄ってくるエルフ王女とダークエルフ王子とその側近達の顔が、興奮しているのか心なしか赤くなっていた。鬼族王子とその側近に至っては精霊が視認できていないので、精霊が持って浮遊するお菓子の量を見て、やっと僕にくっついていた精霊の正確な数が分かったらしく、驚きを隠せないでいるようだ。

ソル「皆さん、近づき過ぎです。落ち着かれてください」

鬼族王子&ダークエルフ王子「「あ、・・・す、すみません・・・」」

エルフ王女「も、申し訳ありません・・・」

「あ、あの、特段、驚く所はなかったと思いますが・・・・」

(あれ??もしかして、そんなに驚く所だったのか?(*´Д`*))

 以前の一件以来ソルに苦手意識があるのか近づき過ぎたのを嗜められ、素直に謝罪しつつも僕の顔をチラチラ見ながら引き下がる3人を見て、僕は自分の感覚がずれている事にやっと気づいた。自分の感覚では精霊との接し方や数はいつも通りだったのだが、彼らにしてみると常識はずれだったようだ。

(精霊達の数や行動の普通ってものが僕には良く分かんないんだよね・・・・今日より多い数に纏わりつかれた事もあるし、お菓子を一緒に食べることなんてよくある事・・・じゃ、ないのか?(:-∀-))

天華『まぁ、アトリーにとっては普通・「ふざけるな!!?」むっ!?』「驚くと所はなかっただと!?精霊達をあれだけ集めといてっ!?有り得ない!!」

 天華が念話で話かけてきている最中に大声をあげたのはエルフ王女の側近だ。

エルフ王女「なっ!黙りなさい!」

側近エルフ「っ!姫殿下!ですが!「黙りなさいと言っているのです!!」ガタンッ!くっ!!」

 喋る許可を得ていない側近エルフの発言に、顔色を青くしながらすぐさま対応するエルフ王女。それでもまだ喋ろうとする自分の側近に、勢いよく立ち上がり後ろにいる側近エルフに向かって大きな声で再度命令をする。その様子を他の王族や側近の人達は少しハラハラした様子で伺い、ソルと天華達は警戒体制に入り、僕はその様子をビスコッティを齧りながら眺める。そんなカオスな状況で・・・

 コンコンッ!「姫殿下!何かありましたか!?」 

 どうやら今のやり取りが外に待機していた人達にも聞こえたようで、部屋の中の様子を伺うように声をかけてきた。

エルフ王女「なんでもありません!!そのままそこで待機していなさい!貴方も外に出ていなさい!」

 外からかけてきた側近の声掛けにもすぐに指示を出し、その流れで室内の側近を外に追い出そうとするエルフ王女。

側近エルフ「な、何故です!?姫殿下をお一人にはできません!!危険です!!」

エルフ王女「お黙りなさいと言ったでしょう!?ここに危険はありません!もし危険になるとすればそれは今の貴方の発言が危険を招きます!黙って居られないのなら外に出て居なさい!!」

側近エルフ「そ、そんな・・・」

 エルフ王女の身の安全を心配する側近エルフだったが、逆に危険を招くと怒られ酷くショックを受けたようだ。

(おー、王女様、キッパリ言ったねぇ、まぁ、危険なのは側近エルフ本人なんだけど・・・・(。-∀-))

 今もなお、僕の膝の上や椅子の両側で警戒体制になったまま、側近エルフに向かって低く唸っている天華達を見ていると。視界の端でソルが右手に魔力を溜め込み始めていた。

(おっと!ソル、待て待て、まだ何もされてないんだよ、このタイミングでの魔法攻撃はダメだよ!!Σ(-᷅_-᷄๑))

 と、“落ち着け“と感情共感でソルに発信すると、渋々、引き下がってくれた。でも、天華達は引き下がる気はまるでないし、僕もあえて引き留めはしなかった。

(天華達には好きにして良いって言っちゃったもんなぁ、まぁ、でも、これ以上何かする様だったら強制退場待ったなしだな・・・(*´Д`*))

 そんなことを思っている間に、天華達の警戒体制に気づいたダークエルフ王子の側近が自分の主人に天華達のことを耳打ち、それを聞いたダークエルフ王子が天華達を見て、隣にいるエルフ王女にこれまた耳打ち、エルフ王女もそれを聞いてこちらを振り返り、さらに顔色を青くして側近エルフを本格的に追い出しに掛かった。
 エルフ王女は側近エルフに向かって部屋の出口を指し退出を促す。その事に納得のいかない側近エルフと押し問答していると、隣にいた側近ダークエルフがダークエルフ王子の指示で側近エルフを後ろから羽交締めにして拘束した。拘束された側近エルフが往生際が悪く暴れるのを見て、エルフ王女が自分の契約精霊であろう精霊達の名前を呼び、協力を仰いだ。
 するとイチゴマフィンを仲良く半分こして食べている精霊が2人エルフ王女の元に行くと、快く精霊魔法を行使、すると、側近エルフが突如力を失い、羽交締めにしていた側近ダークエルフに寄りかかった。よく見ると側近エルフの目は開いていて意識はある様だが、体に力が入らず立っていられない様だった。

(あれは、麻痺?効果かな?結構強力なようだね、よく効いている。てか、まじで、彼らの契約精霊達が僕にくっついてたんだな・・・( ´ ▽ ` ))

 そんな麻痺で脱力している側近エルフを側近ダークエルフが扉まで引きずる、そこで気を利かせた鬼族王子の側近の女性が扉を開けると、外で待機していた他のエルフ側近達が驚き、駆け寄ってきた。室内の様子や僕の顔話見て再度驚き、エルフ王女に説明を求めた。そこでエルフ王女が他の側近達に一言二言話し、最後に誰も来なくて良いと言って脱力した側近エルフを引き取らせ、再び扉を閉めてソファに戻ってきた。

エルフ王女「お話を中断させてしまい申し訳ありません。こちらの従者の教育が行き届いてなかったようで、大変ご迷惑をおかけしました」

 と、申し訳なさそうに深く謝罪してきた。

「いえいえ、気にしてませんよ」

(まぁ、揉めたことは気にしてないけど、あの側近エルフ、最後の最後までこっちを睨んで出て行ったからな、後々面倒な事にならないと良いけど・・・(*´ー`*))

 最後まで自分を睨んで退場して行った側近エルフの態度に一抹の不安を感じつつも、彼らとの会談を続けた。

「それで、先程、皆さんが驚いていらした事についてお聞きしたいんですが・・・・」

ダークエルフ王子「あ、そうですね・・・・・・」

 こうして、疑問に思った事を王族3人から色々と聞き取り、どうやら、僕にくっついていた精霊の数は異常な数だった事と、そもそも精霊が見えるエルフやダークエルフでもあんな風に精霊が纏わり付いたりしないと言う事、それはもうエルフ達が見れば違和感しかなく、本当に前が見えているのかと心配になるぐらい異常な光景に見えていて、あれだけ精霊に好かれているのに精霊が見えてないと言うのも違和感があったらしい。だからその事を確認したくて僕に声をかけたと言う事らしい。
 そして、鬼族の王子は今までの話の中であった通り、僕の血筋に興味が湧き好奇心の赴くまま話し掛けたらしい。

(いやー、母国の大人達から僕には極力関わるなって言われていたのに、興味が勝っちゃって僕にあんな絡み方したのか。・・・興味が湧いてどうしても気になるってのは分からんでもないけど、3年も僕を観察して時間を無駄にするとか、気長なもんだねぇ・・・さすが長命種のエルフにダークエルフ、鬼族もそうか・・・時間の感覚が人族とおかしいな(*´Д`*))

 それで、やっとその興味の疑問が解決できてスッキリしたと、晴れやかな表情で言っていた。

エルフ王女「これで疑問がスッキリしました。契約精霊達もデューキス様に自分の姿を見てもらえて満足したのか、そばに戻ってきてくれました。そ、それに・・・デューキス様のお顔を初めて見ましたが、その・・・、とてもお美し過ぎで驚きました・・・・」ぽっ・・・

ダークエルフ王子「た、確かに、これまでデューキス子息の顔や身体全体を精霊が覆っていて、我らは直接拝見したことがなかったのですが、ご子息の容姿はエルフやダークエルフでも中々いない美少年だなっと・・・」

(えっ、それはお世辞なのか?美人揃いのエルフとダークエルフに言われてもイマイチ信憑性に欠けるんだが?(*´ー`*)・・・・)

 そう言って頬を赤らめたエルフ王女と、ダークエルフ王子の発言にそれをあなた達に言われてもなぁって思ってしまった。

鬼族王子「おいおい、それは本当か?それでよくデューキス子息を認識してたな?あ、いや、むしろそれで認識しやすかったのか?」

ダークエルフ王子「あぁ、そうだ、精霊が群れを成し、塊で動いているんだぞ?その事は事前に聞いてたからな、その言葉通りの精霊の塊を見ればデューキス子息ってすぐに分かったよ・・・でもその中心にいる人がどうなってるか、気になってしまって、相手の事を考えず、あの後色々と無礼な事をしてしまったのは本当に申し訳ない気持ちだが・・・」

 と、ダークエルフ王子の発言で、エルフ王女とダークエルフ王子は本当に申し訳ないという感情と、情けないと言った感情が入り混じった表情で俯いてしまった。

(あぁ、あの状態の僕が近くにいて視界に入ったらずっと気になって見ちゃうよな、そうなると、2人は僕の表情とかは全く見えて無かったってことか?・・・(。-∀-)てか、さっきがこの2人とは初顔合わせみたいなもんか?あれ?でもエルフ達の“精霊視“って能力のオン、オフはできない仕様なの?)

天華『いや、できるとは思いますが、生まれた時から見えているものを見えなくすると言う考えが元々ないんじゃないですか?』

(あー、それは、納得・・・(*´Д`*)でも、その考えがあれば僕のいやそうな表情とかもっと早くに気づいたんだろうけど、・・・・あれ?もしかして僕の表情が見えてなかったせいで、常に僕を監視して、僕の心の機微を探ろうとしてた??・・・んー?それなら精霊が見えてない鬼族の王子に僕の表情を教えて貰えば良い話だよな?(*´ー`*)??)

夜月『そうだな??』

(だよね?じゃあ何故あそこまで3人で執拗に僕を監視してたのかな?( ̄∇ ̄))

 ダークエルフ王子と鬼族王子の会話で気になった疑問に首を傾げた僕。そんな僕の疑問に鬼族王子の側近である人族の年上の女性が気づいたようだ・・・

鬼族側近「殿下、オルコ殿下がお二方にデューキス子息の考えが読めないと悩んでる時に、なら行動を見て予測すれば良いじゃないか、なんて言うからこんな事になったんですよ?」

鬼族王子「うっ!!いや、でもな?あそこまで精霊に好かれて、顔すらも判別出来ない程とは思わなかったんだよ!考えが読めないって言われたら、ただ表情を読むのが下手なだけだと思うだろう!?」

エルフ王女&ダークエルフ王子「「・・・えっ!?」」

(あー、そうか、鬼族の王子には精霊が見えてなかったから、エルフ達の“僕の表情を精霊で全く見ることができないくて、考えが読めない“と言った悩みを、鬼族の王子はエルフ達が“僕の表情から考えが読めない“と言う、言葉の意味で受け取ってしまったんだな。・・・うーん、それで?そのアドバイスで僕の行動から僕の考え、意思?思考?を行動から読み取ろうとして、あの過剰なストーキングに発展したと?・・・・・アレは不幸な認識違いで起きた事件だったのか・・・・(*´Д`*))

 こうして互いの認識のずれを正しく認識した僕達は全員で苦笑いして、再び僕に謝罪をし、僕もその謝罪を受けいれ、今回のことで誰が悪かった、とか責任を押し付けることをしない様に約束をしてもらい、この話は終了した。
















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