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第3章 少年期 学園編
126話 泣かしちゃった・・・
しおりを挟むどうも!僕です!めちゃんこショックを受けている人をどう慰めていいか分からない今日この頃です・・・
(うわぁ~、獣人さん達すっごい凹んでる・・・、これどうしたらいいの?獣人王子なんて泣き出したんだけど・・・、この後どうするべき?ここはダンジョンの中なんだよ?油断してたらやられちゃうのに、落ち込んで泣いてる獣人さん達を置いて行くのは気が引けるんだけど・・・)
ふと、冷静になってこの状況を見てみると、なかなかカオスな状態なのに気づいた僕は、この後始末はどう付けるべきなのか悩んでしまっていた。
父様「アトリー、大丈夫かい?気分は悪くないか?」
「あ、父様、気分は悪くないですよ?」
(うん?さっきフラついたのが気になったのかな?まぁ、少し疲れてはいるけど、気分は悪くはないし・・・心配させちゃったかな?春雷達も心配させてごめんね?)
春雷『ほっ、どこもご支障が何も無いのでしたらよかったです』
雪花『気分が悪くなったらすぐに言ってくださいね!』
(うん大丈夫、ありがとね♪)
心配してくれた春雷達にお礼を言うと、装備している刀達から嬉しそうな雰囲気が漂ってきた。
父様「さっきまで、聖獣様達に体を貸してたんじゃないかい?瞳の色が変わっていたよ、気分は悪くなくても疲れているのなら、今日はもうダンジョンを出てジルの屋敷に戻ろう」
「え?瞳の色が変わってたんですか?」
(ジュール達に体を貸していたのは気づかれるだろうとは思ってたけど、声だけじゃなくて瞳の色も変わってたなんて・・・気づかなかった・・・)
天華『私達とリンクしていた影響でしょう、体力の消耗も多少はあるでしょうから今日は素直に従って帰りましょう、アトリー』
(う、うん、分かったよ天華、でも獣人さん達はどうしようか?)
夜月『放っておけ、ここは“初心者向けのダンジョンだから、そのまま放置して行っても死にはしないさ、それに奴らは腐っても獣人、放心していても本能でどうにか切り抜ける』
(そうは言ってもねぇ、王子殿下がいるからそう簡単に放置はまずいと思うだけど・・・)
父様「アトリー?どうした?やはり疲れているのかい?」
ジル叔父様「アトリー、やっぱり瞳の色の変化には気づいていなかったのか、もしかして目に違和感があるのか?医者に見せた方がいいか?ラト?」
瞳の色の変化を聞かされて驚いた僕は、両手で自分の目を無意識に覆って俯いていたようで、心配した父様達が医者を呼ぶかと言う話までになっていた。
「あ、だ、大丈夫です、少し驚いただけで、目はなんともなってないです、でも少し疲れたので今日はもう帰りたいです」
父様「そうか、じゃあ、今日はこの辺で戻ろうか?」
(危ない、もう少しでお医者さんまで呼ばれる事態になる所だった(。-∀-))
慌てて何ともないと返したことで、医者を呼ぶことは回避できたようだが、心配そうな表情が変わらない父様達に笑顔を向けて、今日のダンジョン探索は終わらせたいと告げたが、視界の端でソル達の姿が見えたので彼らの意見を聞いてないことに気づいた。
「あ!、ソル、イネオス、ベイサン、ヘティ、皆んなはどうしたい?まだ少しダンジョン散策する?僕は少し疲れたから、戦闘には参加しないけど後ろをついて行く分には問題ないよ、だから遠慮せずにしたい事していいから、だからよく話し合って決めてね」
(まぁ、遠慮するなって言っても難しいと思うけど、なるべくなら皆んなには好きなことさせてあげたい、今日は僕のせいで随分余計な時間を取っちゃったからな・・・)
天華『どちらかというと私達のせいですから、アトリーは気にしなくていいんですよ』
本来は聖獣と獣人達の間での認識の違いから起こった問題だからと、天華は言いたいのだろうが、僕はそれだけがこの問題の全てだとは思わなかった。
(ううん、僕達家族だから、僕の責任でもあるの、僕がもっと上手く説得できてたら、天華達にあんな言い方させなくても良かったし、もっと違った結果になてたかもだし?最初から僕の嫌な気持ちが向こうに伝わったから、向こうも頑なな態度になっちゃったかもしれないでしょ?そんな点も含めて色々反省しないとなって思ってね)
ジュール達『『『アトリー・・・』』』
少し冷静になった今、獣人と言う人種は人間の細かな変化にも敏感だから、どしても心の中で思っている感情が態度や声に滲み出ていたのが原因で、彼らを不快な気分にさせていたのかもと思い至った、だから僕は最初の出会い方が悪かったのかもしれないなと反省しきりである。
申し訳なさそうな声で僕の名前を呼び擦り寄ってくる皆んなを僕は1人ずつ優しく撫でた。
ソル「アトリー様、今日は十分探索して、依頼の品もすでに手に入ってますので、ジル様のお屋敷に戻る事に決まりました、なので、帰り際に冒険者ギルドに寄って納品を済ませて、本日の冒険者活動を終了とさせて頂きたいです」
僕がジュール達と話している間に、ソルとイネオス達はちゃんと話し合って今日は帰ることにしたようだ。
「本当にいいの?」
ヘティ「はい、構いません」
「もっと、ダンジョンの中を探検したかったんじゃない?」
ベイサン「大丈夫ですよ、明日もまた早めに来て探索の続きをしましょう」
「ごめんね、僕がもっと手早く彼らを説得できたら良かったんだけど・・・うまくいかなくて・・・」
イネオス「それはアトリー様の責任じゃないですよ、突然来て探索の邪魔をしたのはあの人達なんですから、悪いのはあの人達であって、アトリー様達じゃないです、なので気に病まないでくださいね」
「・・・うん、分かった、有り難う皆んな・・・ふふっ」
(ぐちぐち気にしている僕より、彼らのがよっぽど大人だね・・・)
天華『ですね』夜月『いい子達だ』春雷『そうですね、良い子達です』ジュール『そうだよ!悪いのは邪魔した人が悪いの!』雪花『そうです!そうです!』
(ふふっ、そうだね)
ソルやイネオス達の気遣いに胸がポカポカしながら周りを見渡すと、いつの間にか父様達が獣人王子を含めた獣人さん達をまとめて、何やらお話をしていた、しばらくするとお話が終わったのか、父様と獣人王子とその筆頭従者らしき人達を連れて、僕の方に近づいてきた。
父様「アトリー、皆んなとの話は纏まったかな?」
「はい、皆んなで今日は帰ろうと言う事になりましたが・・・」チラッ
父様が僕達の話し合いの結果を聞いてきたので、帰宅する事に決まったと伝えた後、凄いしょげた様子で父様についてきた2人に目をやった。
父様「そうか、私もこちらの皆さんとは話がついて今日はお帰りいただく事になった、でもその前に聖獣様方に謝罪がしたいと仰っているんだが・・・、聖獣様方、お話をお聞きいただけますでしょうか?」
父様はそう言って後半はジュール達にお伺いを立てたが・・・
(皆んなどうする?謝りたいって言ってるけど・・・)
天華『今はそんな気分じゃありません』ツーンッ
ジュール『私もすぐには許せそうにないよ』プイッ
夜月『今許すと調子に乗りかねないし、他の獣人族の国までそれに便乗しそうだ、当分は獣人族との接触は控える、だが、アトリーが親しくしているものは例外とする』フイッ
(あー、うん、分かった)
天華は最初から目を合わせる気はなさそうに素っ気なく拒否、ジュールは獣人2人を睨みつけた後にあからさまに目を逸らした、多分、ジュールが見ていることに気づいた2人が期待の眼差しで見返したからだろう、夜月に至っては2人が視界に入ってすぐに顔を、いや体ごと2人から逸らし後ろ姿しか見せなかった、夜月は常にこちらを見る形で僕の真正面にお座りしているので、こちらから見ている分には物凄く可愛い姿なのだが、獣人2人は完全無視されたのが分かって、さらにしょげてしまい、尻尾なんかはだらんと下がったままだ。
「えー、あー、父様・・・・」
父様「うーん、いや、言わなくても分かった、しょうがないね・・・、お二人とも、自分のした事の結果がこれだと思って、受け止めてください」
獣人王子と従者「「分かりました・・・ご迷惑をおかけいたしました、失礼致します・・・」」
と、言って肩まで落とし、泣いているのか俯いてトボトボと他の獣人たちがいる場所に戻って行った。
(あぁ、あのしょげた姿も可愛い、撫でてあげたくなっちゃう・・・でも、今回は心を鬼にして我慢しなきゃ!٩( 'ω' )و)
ジュール『撫でるなら、私を撫でてよね!』
僕のもふもふ萌に反応したジュールが、僕のお腹に頭をぐりぐり押し付けてきたので、遠慮なくモフらせて貰った。
(ふふっ、もふもふ気持ちいい♪、ジュールも可愛い、天華も夜月も可愛い♫僕の大好きな家族大好きだよ!ふふっ)
夜月と天華も巻き込んでもふもふを堪能していると、獣人達はきた時と同じように隊列を組み、ダンジョンの出入り口方面に肩を落としながらいなくなった。
僕は獣人王子と目が合った気がしたので、口パクで「またね」と言ってそっと手を振った、すると獣人王子は目を見開き、半泣きのくしゃっとした笑顔で「ごめんね」と口パクで返してきた。
(ギュン可愛い♪泣きそうな笑顔プライスレス!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)・・・次、会った時には仲良くなれるといいなぁ)
と、心の中でつぶやくと天華達に『甘い』とか『優しすぎる』とか言われてしまった、まぁ、実際、獣人族の人達に対して多少なりとモフモフフェチの観点から、採点が甘くなりがちなのは認めよう。同じ事を人族の王族とかに言われたりすると絶対容赦はしないと思うので・・・
(モフモフ可愛いは正義だと思うので!(*゚▽゚*))ドヤァ~
と言うと、ジュール達からはもちろん春雷達からも呆れられてしまった・・・
そうして、獣人達を見送った後は自分達も隊列を組み直し、慎重にダンジョンの出入り口方面に向かって歩き出した。
・・・・ーーーー2時間後ーーー
その後は獣人達とは遭遇しないように少し時間をおいて1階層に戻って行き、これと言ったトラブルも無くダンジョンをでた。
「帰りは道が分かっていたから意外と早く地上に出れたね・・・、それにしてもここはいつ見ても人が多いね?」
ダンジョンへ入る人達の管理をしている入場ゲートは、きた時とは反対に出て行く人達で溢れかえっていた。
ジル叔父様「まぁ、今はちょうど帰る人が1番が多い時間帯だからな、これでも人は少ない方だぞ、大体帰りは受けた依頼やパーティーの行動の予定によるところがあるから、人によって時間がまちまちだしな」
「ふむ、確かに?そう言われると少ないような?・・・皆んな荷物が多い??」
大して変わったようには見えないと思いつつもよく観察してみれば、人の数は確かに少ないがその大半が大きな荷物を持って移動しているので、荷物の分だけ空間の容量が埋まっているから混み合って見えていただけだった。
ソル「あぁ、採取した依頼の品が嵩張っているんですね」
ベイサン「そうか、それで・・・」
自分達が装備以外は手ぶらだった事もあり忘れていたが、ここは“初心者向けのダンジョン“、そこに潜る人達は必然的に駆け出しの冒険者が集まる、駆け出しだと経済的にも余裕がない人が多いから、空間拡張されたマジックバッグなど持っている人の方が少ない、と言うかほぼ皆無だろう、それこそ僕達みたいな貴族の子供が親から貰ったマジックバッグを持ってない限り、一般市民から冒険者になった人は自分の持ってきたリュックや大きめのバッグに依頼された品を入れて持ち歩くしかないのだから・・・
だから、子供の冒険者達の荷物持ちのバイトが成り立ったりするんだと、そう分かった時点で皆んなは自分が恵まれているんだなと、考えに耽った・・・
(僕なんて神様からの贈り物だもんね、恵まれてるって言うレベルのものじゃないね・・・甘やかせれてるって言われても否定はできないな・・・)
夜月『むしろ、過保護なんじゃないか?』
ジュール『だねぇ~~』
天華『あれは過保護で間違い無いかと』
(あ、確定なんですね・・・( ´∀`))
過保護認定されて少し現実逃避した僕は、投げた視線の先にダンジョンに入る前に見た人達が写った。
「あ、あの人達まだいるんですね・・・それに人が増えている気がする・・・」
ジル叔父様「あぁ、彼らはこの時間帯からが正念場だろう、帰り際の冒険者達が自分の欲しい品を譲ってくれるかどうかが、この時間帯で決まるからな」
入場ゲート手前の壁際にある簡略的なギルドのクエストボード前で、冒険者に直接依頼を頼みたい人達が夕方の帰りの時間帯に増えていた。
イネオス「運が良ければ自分の欲しい品が手に入るかもしれないって事ですね?」
ジル叔父様「まぁ、そう言うことだ…、だが、そこには駆け出しの冒険者を罠に嵌めようとする輩もいるから、安易に取引に応じるんじゃないぞ、金を渡すからついて来てくれと言われたら、すぐに取引はやめる方が賢明だ」
(おう、ここもまた犯罪の温床になってるのか・・・、それを駆け出しの時から注意しなきゃならないなんて、世の中は世知辛いねぇ~( ̄▽ ̄))
などと話している間に僕達は退場ゲートをくぐり終わり、先程話題になっていたクエストボード前に差し掛かった。
「・・・ん?あの女の子の依頼の品は・・・・ふむ・・・・・」
ソル「急に立ち止まってどうなさったんですか?アトリー様?」
僕がクエストボード前を少し気にしながら歩いていると、1人の女の子が冒険者達に向かって、必死に自分の欲しい素材が余ってないか呼びかけていた、その声が僕の耳に入り、聞き覚えのある品であることに気づいた、通り過ぎるつもりだった場所だが、興味を惹かれて立ち止まったことでソルに声をかけられた。
「あぁ、ソル、ちょっと気になってね、あの子が言っている素材って、僕達もギルドで依頼を受けた“シルクスパイダーの巻き糸“なんだけど、あれって依頼だと3つで1500リトスの報酬っだったでしょ?」
ソル「えぇ、そうだったはずです」
「だよね、でもあの子が提示している報酬は“巻き糸“1つで200リトス、どう見ても安すぎだし、“巻き糸“1つだけ手に入ったとしても、大判のハンカチが1枚作れるかどうかぐらいの量しかないのに、その“巻き糸“1つであの子は何が作りたいのかな?って気になってね」
ソル「それで、興味が出てきたと?」
「そう、それにね、“巻き糸“だけ買ったとしても、あの女の子は“巻き糸“をどんな方法で布地にするのかな?とか、そもそも糸として使うのかな?糸として使うにしてもお高めの“シルクスパイダーの巻き糸“じゃなくて、普通の糸でもいいじゃ無いかな?とか色々気になったんだ♪」
ソル「その方の“巻き糸“の使用方法にまで興味が出てきたと・・・それで、何が・・・・、まさか!」
「そう♪直接交渉したらその答えを教えてくれるかな?あの子♪だから、話しかけて見てもいい?」
ソル「っ・・・、はぁ~~っ」
ソルが直感で僕が言いたい事が分かり驚いた顔をしたが、僕はにっこり笑顔で素直に自分でしたい事を話すと、ソルは眉間に軽く寄せたあと深くため息を吐いた。
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