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第3章 少年期 学園編

107話 スパイ

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 はい、どうも!僕です!お昼寝から覚めて元気いっぱいの僕です!

 ここ最近の体の怠さの原因が、寝不足によるものだと言うのがはっきりわかった瞬間です!

(あぁー、やっぱり寝不足かぁ~、夜にうなされるのが原因みたいだけど、そのうなされる夢?の内容がさっぱり分からないねぇ~、そこが分からない事には対処のしようがないなぁ~、快適安眠したいんだけどなぁ~、身体の成長にも影響しそうだし、・・・・ん?あれ?そう言えばさっきのお昼寝ではなんかよく眠れたような?お昼寝だから大丈夫だったんかな?それか母様にナデナデッされたからぐっすり眠れたのか?・・・・もしかして!母様のナデナデッは最強説⁉︎Σ('◉⌓◉’))

夜月『・・・そ、そうだな・・・』(アトリーが寝ている間、月詠様が睡眠を手助けしていたなんて言えないな・・・いや、母親のおかげも十分あるかも知れないが・・・)とか、考えているとは知る由もない・・・

(まぁ、それは良いとして、やっぱ、ここの使用人達にジッと見られてる感じがするなぁ、観察?っぽい感じ・・・)

天華『ふむ、確かにそんな感じがしますね・・・』

 今はコミス伯爵家の皆さんと晩餐中で、このお屋敷の使用人の数名からやたらチラチラと見られているところです。

(いやー、昼間も感じてたけど、使用人の数人から物珍しさとは違った怪しい視線がある気がする、母様達にも視線が言ってるけど、頻度が少ないからか、母様達には怪しい意図がない視線だからか、分からないけど無視を決め込んでいる様だし・・・どうしたら良いんだろうか?)

天華『多分、ご家族はあれぐらいの視線はいつものことなので、慣れっこなのではないですか?』

(うーむ、それは確かに?僕も最近色んな視線に晒されてきたけど、やっぱり今回のはなーんか違う気がするんだよね、後で“見てみる“か?)

天華『うーん、屋敷内の使用人達の中でも数人、魔力が強い様なので、スキルで“見る“と“勘づかれる“可能性がありますね』

(そっかぁ、エルフ族の人もいるしねぇどうしようか?新たに監視用の魔法でも作る?マーキングっぽいの、あ、でもマーキングだけじゃ意味ないか・・・、音声とか映像が拾える様にしないと相手の目的が確認できないよねぇ(*´ー`*))

天華『そうですねぇ、そこまで求めて作り込むとかなり大変な作業になりますよ?魔法の調整だけでも数日を要しますし・・・』

(うーん、そうだよねぇ・・・)

 天華と2人で悩んでいると・・・

雪花『アトリー様、宜しければ私達がその使用人達を監視いたしましょうか?』

(!、えっ、いいの?エルフ族の人とか精霊と親和性が高い人には見えるんじゃ・・・)

春雷『大丈夫です、意図的に自分の姿を消す事ができますので、例えエルフでも私達の存在を認識するのは難しいです、なので姿を消したまま、人族の後をついていっても、気づかれる事はありません』

 精霊自身の能力でエルフ族に見つからない術があるとは、初耳だった。
 
雪花『ですから、偵察や監視は適任ですよ♪』

(おぉ~、頼もしい!それならお願いして良いかな?)

春雷&雪花『『はい!喜んで!』』

 どこかの居酒屋かな?って返事をした後に、いつものカフスから春雷達が離れていく気配がした、姿は見えないが怪しい視線を送ってくる数人の使用人のうち2人に、それぞれ分かれて追跡体制に入ったようだ。

(じゃあ、2人ともよろしくお願いね、何かわかったら連絡してね)

 そう言うと2人から了解と念話が飛んできた、その後は招待された晩餐に集中してコミス伯爵家の人達と交流を図った。


 そして、翌日・・・ーーー

 朝、僕はかなり混乱している・・・

(え?えっ?えぇ~っ⁉︎・・・な、なんで、その人達?はコミス伯爵家に使用人を送り込んでいて、報告の内容が僕に関することだけなの⁉︎その内2人はなんで同じ歳ぐらいの子供って、意味わかんないんだけど⁉︎)

 一晩明けて滞在している部屋で、両親と朝食を食べ終わった後のとこ、食後のお茶を飲んでいると、怪しい使用人達を監視していた春雷が戻ってきて使用人達の動向を報告してくれた。

 何やら春雷達がそれぞれ監視していた使用人達は、別々の人達がコミス家送り込んできたスパイの様で、最近雇われた人達らしい、今まで友好関係にあった高位貴族の紹介状を持って入ってきた人達で身元は確からしいのだが、その紹介者達がコミス家の内情を知りたいがために送ったと思われる、それを分かっていてコミス伯爵は雇っているのか分からないが、紹介者がコミス伯爵家より位が高い貴族家と言う事もあり、これと言って敵対関係でもなかった、なので、その紹介を無碍にする事はできずに渋々雇っているのかも知れない。

 だが、そんな中、長い付き合いの高位貴族の紹介で入ってきた1人が、紹介者とは違う人物と連絡を取り合っていたそうだ、そのスパイの使用人が直接会っていたのが、明らかに僕と同じ年頃に見える貴族の少女と少年の二人組らしい、他の怪しい使用人達がギルドや独自の方法で手紙のやり取りをしている様なのに、このスパイにはこの子供2人が直接会いにきていたと、子供2人背後に黒幕の雇い主がいて、2人はその繋ぎ役とか言う訳でもなく本当にスパイの雇い主らしいと、春雷が報告してきた。

 ・・・ところで、数人いた怪しい使用人全員の動向が全て分かったのは何故だろうと頭を捻っていると・・・

春雷『あ、それはですね、この土地の精霊達が協力してくれたので、今も怪しい使用人達の行動を監視してくれています♪』

(あ、さいですか・・・・、しかし、報告の内容は僕に関することだけって意味わかんな過ぎ・・・それに子供がスパイ送り込んでくるって・・・)

 どうやらこの土地の精霊達はすごく協力的らしい、春雷の受け持っていた怪しい使用人、スパイも、今はこの土地の精霊が代わりに監視してくれていて、何かあれば連絡がすぐくるようになっているそうな…、そして、そのスパイ達の雇人らしき人物達も大体特定したらしい・・・

(精霊達が有能過ぎる件・・・・)

 などと思っていると、一緒に報告を聞いていた父様達がすごく驚いた顔をしていた。

父様「アトリー、いつの間にそんな依頼を精霊様達にお願いしてたんだい?」

「えーっと、昨日の夕食時に、あまりにも使用人達の視線が気になって・・・」

母様「まぁ、そうなの?そんなに気になる様な視線だったの?」

「はい、最初ここに着いた時は気のせいかなって、思ったんですけど母様達に向ける視線の種類が違うと言うか・・・、凄く観察されてるみたいで居心地が悪くて・・・」

父様「・・・そうか、そんなに居心地が悪かったんだね、でも、もう少しだけ我慢してくれるかい?そうだね、あと1日だけ」

「?、はい、できますが・・・1日だけで良いのですか?滞在は今日を入れて後3日でしたよね?」

(ここを出るまで我慢するんじゃないの?(・・?))

父様「ああ、そうだね、この滞在期間中に片付ける様にしてるから、心配しなくていいよ」

「??」

 父様の言葉に?マークを頭に浮かべていると、父様が今回ココ、コミス伯爵家にきた目的を話してくれた。

 どうやら、コミス伯爵家とデューキス公爵家の子供達が婚約を結んだことで、今まで友好関係にあったコミス領の近隣の領地の領主や、密かに公爵家と縁談で繋がりたかった他の高位貴族達が、爵位が低いコミス伯爵が断れない事を分かった上で、あからさまにスパイとなる使用人を送り、コミス伯爵家の弱み、もしくはデューキス公爵家との共同事業などの機密情報を手に入れようとしているらしいと、事前にコミス伯爵から相談されていたらしい、それで今回の旅行の日程の中でコミス領に4日滞在し、連れてきている護衛の騎士や影騎士をフル活用して、送り込まれたスパイの使用人達を守秘義務違反の現行犯で一掃する予定だったそうな。

*元々、今回、雇い入れた使用人達はコミス伯爵自らが使用人の募集をかけていたので、その話が高位貴族達に伝わった結果、かなりの数の紹介状が届いたのだ、それで自分より位が高い貴族家からの紹介された使用人は、その使用人自身に問題がない限り最低でも1ヶ月は雇うのが礼儀らしい、これが応募もかけてないのに無理やり紹介された場合はキッパリお断りできるのだが、今まで友好関係にあった貴族家や敵対したわけでもない貴族家からの紹介でもあったため、お断りする理由もないので渋々雇い入れた、今回のコミス伯爵の失敗の原因は、公爵家との縁談の影響力を正確に予想できなかったため、通常通りに使用人の応募を大々的に行なったことだ、だから紹介者も善意で使用人を紹介すると言う名目で堂々とスパイを送り込むことができた、使用人の応募を事前にデューキス家に知らせておけばこんな事にはならなかっただろう・・・(父様ならもっと有能で信頼できる使用人を推薦してくれたはずだからね・・・)

(ほえぇ~、それで、父様達は向けられた視線を全部無視してたんだねぇ~( ・∇・)うーん、それなら・・・)

「・・・では、精霊達の監視はそのまま継続した方がいいですか?」

父様「そうだね…、精霊様達が良ければ、お願いできますか?」

 監視の継続を僕が直接頼めば精霊達は嫌がらないと思い提案したが、父様は僕に頼ませる事はせずにちゃんと春雷に頼み込んだ。

春雷『アトリー様のご家族からのお願いでしたら、私と雪花は協力いたします、多分、他の精霊達も快く了承してくれるでしょう』

 父様のその誠実さに少し関した様子で快く了承してくれた。

「僕からもお願いね」

春雷『お任せくださいアトリー様』

「それにしても、子供2人からの依頼で密偵になった使用人は、どこでその子供2人と接点があったんだろう?それと、子供2人からの依頼によく乗ったよね?いくら貴族の子供と言っても、子供2人だけからの報酬なんてたいした金額にならないと思うだけど・・・」

(依頼人の子供2人って、なんでわざわざコミス伯爵家にスパイなんて送ってきたんだろう…何が目的?、今回は僕に関しての情報を受け取ったらしいけど、それこそ変な話だよね、コミス伯爵家の情報じゃなくて、昨日初めてここにきた僕の情報をもらってどうするんだろうか?全然意図が読めないな・・・気になる)

「春雷、依頼人の子供2人をよく注意して見てみてくれる?、他に繋がりがないか、何が目的か詳しく知りたい」

春雷『畏まりました、これからすぐに監視の精霊達の増員を手配いたします、他にご要望があればいつでも念話で仰って下さい、では行って参ります』

 春雷はそう言うと僕のお願いに早速対応するために素早く姿を消した。

「・・・もう行っちゃった・・・」

(今度お礼に何かプレゼントしよう・・・)

父様「本当に素早いね、よほどアトリーのお願いが嬉しかったんだろうね」

母様「ふふっ、アトリーはあまり他の人に頼み事をしないから、珍しく頼み事をされて精霊様達も気合が入ってらっしゃるみたいね」

「?、そんなにですか?」

母様「ええ、とても」

(ふむ、僕と契約したことで、あまり自由が効かなくなっただろうと思って、2人を束縛したくなくて、なるべく好きにさせてたんだけど、案外頼られた方が喜ぶのかな?・・・たまに実験のお手伝いをお願いしてみよう・・・)

天華『そうしてあげて下さい、アトリーの役に立てたら2人が喜びますから』

(うぃ、分かった)

 2人が僕に役に立ちたいと思っていた事を天華は前々から知っていたようだ、でもそれを僕に今まで言わなかったのは、どうも、僕が自分で気がつくまで待っていたみたい・・・(今まで気付かず申し訳ねぇ(*´ー`*))精霊達はチャンス到来とばかりに張り切っていた、以前、海賊襲撃事件の周囲の警戒監視をお願いした時は、周りにたくさんの精霊達がいたから姿を消さずに済んだみたいだったから、気にしなかったけど、今回、姿を意図的に消せる事を知ったのもこんな時で無い限り話題にならなかったからかも知れない、今後、エルフさん達に感づかれないのなら、通常時でも刀やカフスボタンに宿らずに、姿を消したまま僕の側にいて貰ってもいいかも知れないな、と思った僕だった。

 そして、その日は精霊達の監視の報告を随時受けて、父様達に報告する役割をして、スパイ容疑のかかった使用人達の罪を確定させていった。

 ある者は、屋敷に来た商人や来客の情報などを報告したり、また別の者はコミス家の嗜好品の購入履歴や財政状況などを盗み見たりと、その他諸々を依頼主に報告していた、ひどい時はプライベートの会話の細かい内容まで報告してあったりと、他にも備品の窃盗や横領など色々やらかしているみたいだった。

(カイ兄様に惚れていたご令嬢の親がパティ義姉様とカイ兄様の婚約を破棄させようとして、コミス家の弱みを探ろうとしてたなんて、中々やることが下衆いね、大体、そのご令嬢がカイ兄様に見そめられなかった時点でそのご令嬢に問題ありでしょ、絶対)

 そして今回は僕に関しての報告が多かったのは、どうやら僕の婚約者の座を狙っているらしい、僕の趣味嗜好や家族との関係性など、付け入る隙を探ってこいと指令が来ていたようだ、そして僕の趣味嗜好を熟知したご令嬢を紹介しようと画策しているそうな・・・

(いや、流石にそれが分かったからって、僕が相手を好きになるかなんて分かんないだろうに、無駄な努力って言うんだろうねコレ・・・)

 ジュール『だねぇー』

 そうこうしていると、スパイ使用人の密告の証拠までも次々見つけ出した精霊達、中には手癖が悪い者もいたようで、その証拠品のありかまでキッチリ報告してくれたことで、明日はコミス家でスパイ使用人の一斉摘発を行う予定になって、その間子供達は母親達と外出するように言われた、一斉摘発は父様率いる父親勢が担当で、子供達のお守りは母親勢担当になったらしい、なので明日は朝から母様達とコミス領の領都でお買い物をすることになった、まぁ、お出かけは何組かに分かれていくので、僕とソル、イネオス達3人の年少組は僕の母様と、ソルのお母さんのセラスさんの引率でお出かけが決定した。(まぁ、いつもと変わんないね)

 そして、他の兄弟達は長男長女を除く男女に分かれてお出かけするようだ、女性陣が多いので引率の人数もそちらが多くなり、男の子組はイネオスのお母さんが引率する様だ。

 それと、長男長女達は今回の一斉摘発の見学&軽いお手伝いをするため、お出かけには不参加らしい、まぁ、後継者教育の一環らしいのでお疲れ様ですって感じだ。

(しかし、子供2人から送り込まれたスパイ使用人は今日一日は何も動きを見せなかったね・・・、他のスパイ使用人達は来客の僕達に色々探りを入れてきてたのに)

天華『ですね、アトリーをずっと観察しているだけでしたし・・・』

(そうだね、僕はあんまり部屋から出なかったから、見られていたのも食事の時ぐらいだったし・・・、うむ、訳わからん!( ・∇・))

 そのスパイ使用人の行動の意味を理解するのを諦め、その日は就寝した・・・・・













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