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第3章 少年期 学園編
70話 町へ繰り出そう!
しおりを挟むどうも!僕です!今日は夕方から夜会が入っているのですが、その前に日中は父様達と街にお出かけです‼︎楽しみ♪
(そう、思ってたんだけど、出る前からまた入念なお手入れをさせられているのは何故かな?)
夜会の前にすれば良いのにと、思いつつもされるがままな僕。
(マッサージが気持ち良いんだよねぇ~、それが拒否れない理由なんだけど、コレ、もしかして夜会前にもされるのか?・・・)
とか、考えている間にマッサージが終了し、部屋に戻って用意されていた、薄水色と白のストライプが入ったドレスシャツに、金糸で刺繍が入った黒色の幅広ネクタイをしめ、黒のタイツに紺色のハーフパンツを履く、足元は白と青のツートーンのショートブーツを履き、髪型はゆるい編み込みで、認識阻害効果のある青色のベレー帽は後で被るようにと言われて、ソルが預かっている、これで夏のお出掛けルックが完了すると少しお化粧もされて、僕の支度が整うのを待っていた母様と父様に、可愛い、可愛いと撫で回された、ジュール達はお揃いの黒い幅広のネクタイをしているのがまたギュン可愛い!!
お出かけの支度が完了すると、玄関ホールに全員が集合するので急いで向かうと・・・
父様「皆んなお待たせ、全員揃ったかな?」
「「「「「・・・・・」」」」」
父様が声をかけても微動だにしないほど固まっている面々、やっと動き出したかと思えば変な事を言い出す、姉様達と彩ちゃん達。
カミィ姉様「・・・・・今日はやっぱりお出かけするのはやめませんか?お父様?」
彩ちゃん「・・・コレは危ないわ、さっきまでカミィ様達と話していて大袈裟だと言ったけど、街は危ないわ」
ヘリー姉様「そうでしょう?いくらお父様達が一緒にいると言っても、まだ不安が拭えないのよ・・・」
夢ちゃん「ヘリーちゃんの言いたい事、今、凄く分かる、公爵様ご夫婦が一緒にいる事で相乗効果的に色んな人の注目を集めちゃうね」
彩ちゃん「うん、そうね、爽やかなイケメンでサラサラストレートの綺麗な金髪碧眼の王子様な公爵様に、優しい顔立ちに銀髪の緩やかウェーブで、美しい黄色の瞳をした女神な公爵夫人、そのお2人の間に性別不明な可愛い容姿で、サラサラストレートな白銀の長い髪して、神秘的な紫と黄色のオッドアイした天使なアトリー君がいるとか、注目されない方がおかしいと思うわ、カミィ様やヘリーちゃん達ご兄弟も大概美人すぎかっ!て思ってたけど、危な過ぎる!!それに今日は公爵家の皆様はお揃いのネクタイをされて可愛いし、一目で分かるぐらいご家族皆様お顔が似てらっしゃるから、全体的に危険が危ない!」
(急に興奮し出したな、大丈夫か?・・・危険が危ないって、意味が重複してるよ彩ちゃん・・・)
仁「・・・彩ちゃん、落ち着いて、言いたい事は分かるけど、危険が大渋滞を起こしているよ、どぉどぉ・・・」
仁が彩ちゃんを落ち着かせている間に、
夢ちゃん「そう、本当それ、マジで現実離れし過ぎて、目を疑っちゃったよ、全員が本気でドレスアップしたら更に危ないんじゃ・・・」
両親&僕「「「・・・・・?」」」
(確かに今日は父様も母様も僕と親子コーデでいつもよりは気合の入った格好だけど、姉様達も同じぐらい綺麗な格好しているよね?それでも街にお出かけするくらいのおめかしだし、夜会ほどのゴージャスさは無いはずなんだけど・・・)
とか色々褒められている?間に他の人達も同意の意味なのかずっと無言で頷いている、母様達はちょっと驚いた顔して互いを上から下まで見て、真ん中にいる僕を見た後、首を傾げた、僕も父様と母様を交互に見た後、首を傾げると、親子揃って首を傾げたようで、皆んなから深いため息が出た。
夜月『親子揃って自覚なさすぎか?』
天華『以前まではアトリーの幼い可愛さが際立ってましたけど、最近はご兄弟も成長して、皆さんそれぞれ個性が際立った美しさを持ち始めましたから、なんて言ったら良いでしょう、それぞれの魅力が増したと言った感じですかね?』
ジュール『さすが、2人の子供って事なのかな?』
(ふむ、それは揺るぎない事実だけど、それは関係あるかな?・・・あぁ!あるか!王族の特性に母様の特殊な魔力!やべぇそう思うと、うちの兄弟全員がどちらもの特質を受け継いでるってことか!そら心配されるわっ!(゚∀゚))
夜月『今頃、気づいたのか、アトリーの兄弟達は、ちゃんとその特質を理解して上手く制御できているが、それはその特質がアトリーほど強力でないからできてるのだ、アトリーは魔力の多い事もあって特質が強く出ているから、制御が難しく制御しているって自覚も薄いだろう?だからいつも出かける時は心配されるんだぞ』
(むぅ、なんか僕1人が未熟者って感じじゃんo(`ω´ )o)
ニモス叔父様「コレは、街中の警備を増やしておいて正解だったな・・・」
モンドお祖父様「シリーが普段どれだけ、魔力を操作して制御をしていてもコレだけ着飾れば大して意味がないようだね、元々プラセル似の可愛い顔をしていた事で、シリーが小さい時その可愛さと強力な魔力に釣られた輩に、よく誘拐されそうにはなっていたのを今思い出したよ・・・」
(うん?母様の誘拐騒ぎの原因は特殊な魔力だけではなくて、容姿もだったのか?じゃあ僕が誘拐されそうになっていたのは、魔力の事だけじゃなかったのか?)
天華『アトリー、何度も言いますが貴方の人を惹きつける理由は、お父君から受け継いだ、人に好感を抱きさせやすい王家の特性と、お母君から受け継いだ、人を惹きつける常に澄んだ、特殊な強い魔力に、美しい白銀の髪、そしてプラセルお祖母様譲りの可愛らしい容姿に、アメトリアお祖母様譲りのアメトリン鉱石の様な希少な瞳、それもオッドアイ、それらが全て相乗効果を起こしているのですよ、貴方の加護やスキルなどを抜いてもコレだけ注目される要素しかないのです、もっと深く自分が人を魅了させやすいか自覚して下さいっ』
(ア、ハイ・・・)
ここ最近で1番真剣な様子の天華に念押しされた僕は、ついカタコトで返事を返した、その後、皆んな気を取り直して行きたい場所を決めて、それぞれ分かれて馬車に乗って、マルキシオス領の領都“マーレゲンマ“の街中に繰り出した。
僕は約束通り父様と母様達と同じ馬車に乗り込み、街をブラブラするだけの目的の無い街めぐりコースで、そこにソルとソルのお母さんのセラスさんが別の馬車で後ろから付いて来ている、勿論ジュール達は僕と一緒だ、後は年少組のイネオス達はそれぞれの両親と目的のあるお買い物コース、年長組の他の兄弟達は男女別れて、従兄弟達に案内されて観光スポット巡りコース、男性陣はサン兄様の案内で、武器屋やガッツリ食べれるご飯屋さんなどの男子が好きそうな場所を巡り、女性陣はベル姉様の案内で、今流行りのドレスやアクセサリーの店やオシャレなカフェなどの女子が好きそうなお店巡りらしい。
父様「それで、アトリーはどこに行きたい?」
目的地は僕の興味の向く場所と決定された街ブラコース、正直どこも興味が引かれて困っているんだが、昨日の夜にソルと話していた所にしようと思った。
(うむ、海辺の街に来たのならやはり行くべきは港とその市場だろう・・・)
「えっと、じゃあ、港を見てみたいです!」
父様「そうか、港だね」
父様は一緒に乗っているリアさんに視線をやると、その視線を受けたリアさんはすぐに頷き、自分の後ろにある馭者さんと話が出来る小窓を開けて、馭者台に馭者さんと一緒に座っているカイルさんに行き先を告げている、カイルさんはすぐに行き先を馭者さんに伝えて馬車の方向を変えさせた。
(おぉ、すぐに道順を変更するとか凄いな、領都の街の主要な道を覚えてないとできない事だね、この馭者さん相当 優秀なんだろうね、それに付いてくる家の騎士団も凄いけど・・・)
まぁ、護衛騎士達はデフォルトなんで気にしてはいけないんだろうけど、今回の旅行は公爵家の護衛騎士団は総勢70名ほど同行している、今までにないほどの同行数だけど、これが我が公爵家の護衛全員ではない、一般市民に紛れた影達がいるのは言わないお約束…、それもうちの家族と仁達1人に最低3人はついている、正確な数は数えて無いけど最低でも30名はいる計算です、今回の夏の旅行は総勢100人規模の護衛体制で行われています!(びっくりだよね!!)
(さて、港に魚介の市場があるかな?他にも他国の品物をおいてあると良いな、楽しみ♪)
いつに無く欲望に忠実な思考をしている僕は、もう馭者さんのテクニックには見向きもせずに、海の幸と異国の珍しい品物を思い浮かべて、そわそわしっぱなしだった。
行き先を告げて数十分経った頃、馬車は速度を下げてゆっくりと停車した、馬車が停まった場所はどうやら大きな石柱が2本建っている港の入り口だった。
「わぁ、ここが港の入り口ですか?」
母様「そうよ、ここからは許可の降りてる商会の荷馬車だけが通れるの、私達も許可は貰っているけど、今回は入り口から歩いて中を見回りましょう」
「良いんですか⁉︎やった!」
(ふふふっ、これで市場とかあったら見放題だぜ!船も間近で見れるかな♪)
天華『悪い顔で笑ってますね』
そんな顔も可愛いと母様が頭を撫でる、父様は目の届かない場所には行かないようにと釘を刺してきた、そんなやり取りをした後はすぐに馬車を降りて安定の生きた彫像達を量産していると、ソルが急いで僕の帽子を被せてきた、準備が整うと早速、港の中に入って行った。
「おぉ~、大きな船!」
入ってすぐの幅が広く長い桟橋の先には、どこかの国の豪華客船なのであろう、他とは比べ物にならない大きさの、異国情緒あふれる豪華な帆船が停泊していた。
「凄い綺麗、どこの国の船だろう?」
母様「あれは“スッド魔人民国“の船よ、“イルニス諸島“を経由して“ライヒスル帝国“に行って、その帰りでここの港に立ち寄っているの、後はウェルセメンテ国内の“コミス領“に立ち寄った後に、また“イルニス諸島“を経由して自国に戻るのよ」
(なんか童話に出てくるアラビアンな装飾のされた船だなぁ~、凄い豪華)
天華『魔人達の住む場所は地球で言う所の、中東諸国辺りの環境に似ていますからね、環境が似ると文化も似てくるんでしょうね』
(そっかー、暑い地域だから魔人族の人は薄着なんだね~)
「へぇ~そうなんですね、凄いなぁ大回りして来てるんですね」
母様「本来なら“コミス領“の後は“ズューウス王国“にも行くはずだったんでしょうけど、今の情勢だと危なくて行けないわよね」
(あぁ、それはそうだよね、魔人族 全体が戦争吹っ掛けられてるもんね、ズューウス王国から・・・、しかし母様、色々と詳しいな、さすが元地元なだけある)
夜月『よく来ていたのだろうな』
(だね、勉強も沢山したんだろうなぁ)
船を眺めながらボーッと考えていると。
父様「ふふっ、アトリー他に見たい所に行かなくて良いのかな?」
「はっ!行きます!」
父様に先を促されて振り返り、市場がありそうな場所を聞いて、そこに向かう事になった。
母様「アトリーは市場に興味が出たのね?どんな物が見たいのかしら?」
「最初は漁師さんが取ってきたお魚が見たかったんですけど、他にも交易品とかがあったら覗いてみたかったんです」
母様「あら、そうなのね、お魚は沢山あると思うけど、交易品は街中の大きな商会の方が色々と取り揃えていると思うわよ?」
「そうなんですね、じゃあ市場の方でしか見れないものを見学してみたいです、掘り出し物があるかもしれませんし」
父様「確かに掘り出し物を探すなら市場の方がいいかもね」
母様「ふふっ、あると良いわね、掘り出し物」
「はい!探してみます!一緒に探そうねっソル!」
ソル「はい!良い物を見つけたいですね!」
ジュール『気合い入ってるね』
いつも通り僕の斜め後ろを歩いてついて来ているソルに話をふると、嬉しそうに笑って返事を返してくれた、ソルとは昨日大浴場で遊んでいる時に色々話していて、港の市場で面白い魔道具とか見つけたいねって盛り上がっていたのだ。
市場がある場所までのんびり歩いていると、港を仕切る壁沿いに沢山の屋台が立っていた、よく見ると魚を串に刺して焼いてあるものや、帆立のような貝や牡蠣らしき物などの貝類をたくさん金網に乗せて焼いている屋台など、魚介類の食べ物屋の中にちらほら別のジャンルの屋台がある、それが気になり屋台の中を覗きながら歩いていると。
(ん?あれは・・・)
「母様、あの2つのお店は何のお店ですか?」
母様「あぁ、あそこは多分、“ヴェステ王国“から来た薬草や香辛料を扱うお店ね、隣は“ドンチョク朝廷国“から来た調味料だと思うわ」
「香辛料、それに調味料・・・」
懐かしい匂いに誘われて近づいていった2つの屋台には、前世でもよく扱っていた、あの香辛料と調味料の匂いだった。
(あれはやっぱり、唐辛子だよね?それにウコンらしき物がある、隣の屋台の商品が調味料なら、醤油に味噌だよね⁉︎味見してみないと分からないけど、この世界にもあったんだ⁉︎・:*+.\(( °ω° ))/.:+)
右側にある屋台には、大袋に山盛り入った赤く細長い唐辛子に断面が黄色い根菜、その他にクミンシードらしき物も見える、その左側の屋台には大きな壺の中に黒い液体が並々入っており、それを小さな瓶に移して小分け販売しているようだ、その隣には大きな木桶が複数あり、基本茶色のペースト状の物が入っていた、他にも八角や胡麻、山椒などもあるようだ。
母様「前から定期的にあぁやって売り出されているけど、皆んな使い方が分からなくて手を出さないのよね、せっかくここまで持って来てくれているのに、もったいないわよね」
(あぁ、それはしょうがないか、パッとみ醤油なんて黒い液体だからね、よその国の人は躊躇しちゃうんだろうね、でも商人さんも使い方を説明してあげれば売り上げになるのに・・・やる気なさそう・・・、それにこんな匂いの強い商品を扱う店を2つ一緒に配置したら匂いが混ざって、より一層お客さんが来ないよ・・・)
「父様、あの2つのお店の商品を全種類買う事はできますか?」
父様「?、全種類を買うのかい?そんなに買ってどうするんだい?」
「新しい料理を作るのに使えないか試してみたいのです♪」
母様「あら、まぁ、アトリーの新作のお料理に?それは楽しみね♪」
父様「分かったよ、全種類買おう、量はどうする?」
「うーん、右側のお店の物は大袋1つずつでいいと思います、左側のお店のものは液体状の物とペースト状のものは、全部買えたら買って欲しいです、後は隣と同じで大袋1つ分で良いです、あ、先にあの黒い液体の事を聞いてみて良いですか?」
(もし別のソース類でも使い道はあるしね)
父様「うーん良いけど、そんなに気になるの?」
「はい!もしかしたら僕が探していた物に近いかもしれませんから♪」
父様「そうか、じゃあ先に店主に話を聞いてみようか」
そして、左側のドンチョク朝廷国来たと思われる屋台の店主に話しかけた。
父様「店主、この黒い液体はどんな物なんだい?」
店主「へ、へい、こ、これは“ショイユ“と言いまして、“ドンチョク朝廷国“の隣にある島国の、“ゾネオスト国“から来ている調味料でございます」
(“ショイユ“、惜しい!一字違い!でも確定だよね⁉︎“ゾネオスト国“って紅の牙のコキノさんの故郷だよね⁉︎聞いてた通り日本っぽい国みたいだね!)
と、ジュール達に聞いてみたら、皆んな静かに頷いただけだった、さっきからやたら大人しいと思っていたら、どうやら香辛料などの強い匂いにやられて、少々グロッキーになっていたようだった。
(あ、皆んな大丈夫?)
ジュールはちょい涙目で小さく頷くだけだが、天華と夜月は無言で大きく頷いた。
(ジュールだけちょいヤバめだね・・・少し離れた場所で待っとく?)と聞くとそれは嫌なのか大きく横に首を振った、ならば早く話を聞いてこの場を離れようと思った僕だった。
父様「ふむ、この黒い液体が調味料かどのように使うんだい?」
店主「へ、へい、これは焼き魚などに少し垂らして食べたりするもんだと言ってました、私も食べた事がありますが怪しいものではねえですよ?」
どこからどう見ても貴族な父様に質問攻めにあって、摘発か何かと勘違いした店主がちょい涙目で弁明してくる。
(あ、“情報開示“で見てみたら、これ“ショイユ“じゃなくて、ちゃんと“醤油“って書いてある、店主さんの発音が悪かっただけか・・・あ、鑑定の許可もらうの忘れてた・・・)
父様「あぁ、安心しなさい、ここには商品を買い求めに来ただけだから、それでこの“ショイユ“はどのくらい在庫があるのかな?」
(訂正するのは後でいいか)とか思っていると。
店主「ほっ、へ、へい!ここの裏手に大きな瓶で2つほどございます!」
父様「じゃあそれを全てと、この茶色いペースト状の物も全て包んでくれ、後の商品は大袋1つずつ頼む」
店主「か、畏まりやした!しょ、少々お待ちくだせい!」
と、バタバタ裏手に置いてある大きな瓶を2つ持ってきている、店主さんが用意をしている間に、隣の店の方でも僕が望んだ量の商品を、カイルさんが買い付けていた、その様子を眺めていると護衛騎士達が僕達を取り囲んでいる、その外側で人が集まって来ているのが気配で感じた。
「どうしたんだ?こんな立派な騎士がここで何してるんだ?」
「どうやら、貴族の護衛らしいよ」
「貴族?こんな所まで何しに来たんだ?摘発か?」
「いいや、なんか買い物してるって聞いたよ?」
「買い物って、ここは確か凄い匂いのする薬草とか、真っ黒な液体とか置いてた店があった所だろ?そんな所で買い物って、大丈夫か?」
ヒソヒソと聞こえてくる話に苦笑いしていると、商品の用意が済んだのか出された物をカイルさんが入念に確認して、マジックバックに入れようとしていたので・・・
「カイル、その商品、僕が半分持っておくよ」
(僕が使うんだから半分ぐらい貰ってても良いよね?そしたら好きな時に使えるし♪)
「「「「「へっ⁉︎」」」」」
と声を掛けながらカイルさんの元に行くと、今まで護衛騎士に囲まれていて、僕達がいる事に気づいていなかった人達が一斉に固まった。
*今日はアトリーに軽い認識阻害の効果があるベレー帽を被らせてあるのだが、アトリーが喋った事でその効果が薄れて、はっきりアトリーを認識してしまったので周りが驚き、アトリーと両親の組み合わせにより周りの一般市民達が、その親子の美貌に目を奪われフリーズしてしまっていた。
カイルさん「畏まりました、すぐにご用意いたしますね」
僕の急な申し出にもすぐに対応してくれるカイルさん、お店の人から袋を買取、その場で全ての商品を半分に分けてくれて、僕に渡してくれた味噌や醤油は容器を丸っと1つ分くれたので、ホクホクしながら自分の“無限収納“に全て入れた。
カイルさんにお礼を言って、母様達の元に戻り散策に戻ることに、その時、周りで固まって生きた彫像と化した人達を、護衛騎士達がそっと、どかしながら進むことになったのが少し申し訳ない気持ちになった。
(あ、認識阻害のこと忘れてた・・・ごめんなさい、今日の護衛担当の人達、あと、一般市民の皆さんも・・・)
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