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第3章 少年期 学園編

65話 夏をエンジョイ‼︎

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  第三者 視点

 アトリーがマディラにメロメロになっている時に、周りでは大人達が子供達の遊んでいる姿に目を細め和んでいた。

母:シトリス「ふふっ、アトリーったらマディラちゃんにメロメロね」

父:アイオラト「本当にね、楽しそうで良かったよ」

叔母:ネニュス「アトリー様がマディラの相手をして下さって助かりますわ、それにしてもアトリー様は子供のあやし方がお上手ですわね?抱っこの仕方もお上手ですし」

シトリス「・・・そうね、どこで覚えてきたのかしら?・・・・多分、何処かで見たか、本で読んだかして来たのでしょうけど・・・・・、あの子はなんでもすぐに出来てしまうから、いつか1人で何処かに行ってしまいそうで、心配だわ・・・」

ネニュス「シリー様・・・」

 シトリスの不安げな言葉に周りにいた大人達は、気遣わしげに眉を下げた。

アイオラト「シリー、アトリーは家族が大好きな優しい子だ、勝手に1人で何処かに行ったりしなよ、それにほら、あんなに小さな従兄弟を大切にしているんだからね」

 抱き上げたマディラが眠そうにしていたのに気づいたアトリーが、マディラの背中をポンポン叩きながら子守唄を歌い出した、歌い出した子守唄に合わせて揺られたマディラは、目をウトウトと閉じつつアトリーの肩に頭を置いている、そんなマディラを愛おしそうに優しく見つめるアトリーの表情は、子を思う聖母のようだった。

「♪~~~♫~~~~♬~♪~~~♫~~~♪~~~♬~~~~~・・・・」

 その光景を見ている室内の全ての人がその姿に見惚れ、言い知れぬ郷愁感に浸ったのだ。

「「「「「・・・・・ほぅ・・・・」」」」」

ジン「・・・また、この歌・・・・」

アヤ&ユメカ「「・・・・ジン?」」

 目を細め何か思い出そうとするような表情のジンの横顔を、どうしたのかと不思議そうな顔で見るアヤとユメカ。

ジン「いや、何でもない・・・」

 気にするなと言った様子のジンを少し気がかりだったが、深く追求はぜず再びアトリーの歌声に集中する2人、ジンもアトリーの歌う姿に妙な既視感を抱きつつも、アトリーが歌い終わるまでその姿を見つめたのだった。

>ーーーーー<>ーーーーー<>ーーーーー<

 大人達もアトリーの歌う、その姿を静かに見つめていたが、アトリーは周りの様子に気づく事なく、ただひたすら緩やかな優しい歌声でマディラを寝かしつけていた。

「♬~~~♪~~~♫~~~~~♪~~~♬~~~~~、ふぅ、寝たかな?・・・うん、良く寝てる、あ、何処に寝かしつけたら良いのかな?」

 静かに寝息を立てているマディラの様子を、そっと伺い動かしても起きないと判断したが、何処に下ろせば良いか迷って周りを見渡した。

「・・・・?どうしました?皆さん?」

(えっ?何この空気・・・いつの間にか皆んなこっち見て固まってるんだけど・・・僕、何かした?)

ネニュス叔母様「・・・・あぁ、ア、アトリー様、マディラを寝かしつけて頂き有り難う御座います、その子は私が寝室に連れて行きますので代わりますわ」

「あ、はい、お願いします」

 マディラを抱いたままオロオロしている僕に気づいたネニュス叔母様が、急いで自分の娘を引き取りに来てくれた事でホッとしたアトリー、そっとマディラを引き渡し、ネニュス叔母様に抱かれてスヤスヤ眠るマディラの頬にそっと手を添え、「おやすみマディラ、良い夢を」と小さく呟いた。

 それを見て固まっていた人達は次々復活し、母様と父様にマディラの面倒を見たこと褒められ、他の皆んなには歌を褒められた、その後、久しぶりに会った従兄弟達に学園での生活を聞かれたり、冒険者になった事などを話したりと、ワイワイと楽しくおしゃべりしていると、夕食の用意ができたと言われて皆んなで大きな広間にいくと、マルキシオス侯爵領自慢の海の幸をふんだんに使ったビュフェスタイルの豪華な夕食を堪能した、これには魚料理に飢えていた仁達も大喜びしてたくさん食べていた。

仁「ん~~~っ!美味しい!魚の塩焼き久しぶり!醤油が欲しくなる~~!」

(うんうん!分かるよ!その気持ち!焼き魚にはやっぱ醤油だよね!それとは別に、お刺身食べたい!!・・・てか、仁はいつの間に魚 食べれるようになったんだ?あの子、以前は骨があるから嫌い!とか言ってたのに・・・、う~ん成長したね~・・・)

 とか、思って見ていると、小骨を嫌そうにより分けている様子が見え、(やっぱ、まだ骨取るの苦手なのね・・・まだまだ子供か・・・)と、少し笑ってしまった。

 美味しい夕食を食べ終え、サロンに移動して、まったりお茶を飲み終わると、その日は皆んな早めに寝る事に、僕はいつもの寝る前の魔力の鍛錬をソルとしようとしたら、イネオス達が自分達も一緒にすると言い、そこに近くで話を聞いていた仁達も加わり、結局うちの兄弟と何故か従兄弟達も一緒にすると言い出した。

(何でこんな大人数で一緒にやることになったんだろうか?・・・・)

 最終的にはイネオス達の兄弟も含め、皆んなで一緒に鍛錬するには僕達が滞在する部屋では狭いとなって、屋敷の中で2番目に広い部屋に通される、そして何故か見学と称した大人達も集まり、僕達の魔力操作の鍛錬風景を本当に見学し出した。

(いやさ、皆んなで一緒にやる意味ある?いや、良いんだけどね?一緒にするのは、でも、それぞれ出来る鍛錬の難易度は違ってくるだろうに、特に僕とソルの鍛錬なんて他の人には無理って天華に言われているから、お手本にもできないよ?多分・・・、ねぇ天華?)

天華『そうですね、“まだ“、お手本にはできないかもしれませんが、いい“目標“にはなるんじゃなんいでしょうか?』

(“目標“ねぇ・・・まぁそうなるんならいいか?・・・・・しかし、なんか、この風景、運動部の部活とかの夏の強化合宿っぽい・・・)

 広間に等間隔で並び、それぞれの今できる魔法操作の鍛錬をしだす風景は、何処となくそんな雰囲気が漂っている。

(一歩間違うと何処かの宗教団体の瞑想風景に見えちゃうけど・・・もしくはヨガ教室っぽい・・・)

夜月『最後のがしっくりくるな、独特のポーズしている所がそれっぽい、まぁ魔法が飛び交ってなければの話だが・・・』

 そう、それぞれ、自分に合ったスタイルで魔力操作の鍛錬をしている、イネオス達や仁達は体の中にある魔力を感じ取り操作するために、手を前に突き出してみたり、腕を広げて見たり、それこそ瞑想してみたりと各々やりやすいポーズで鍛錬を行っていて、他の人は得意な属性魔法を小さく出したり、それを体を動かしながら持続させたりと、従来の基本的な鍛錬方法をやっている。

(確かに・・・ぱっと見そんな感じだよね・・・でもしていることは鍛錬だから強化合宿っぽい、夏って事もあるけどそんなイメージついちゃった、でも僕の堪能したかった夏はこれじゃない!!( *`ω´))

 と、心の中で叫んでしまった僕。

ソル「アトリー様、そろそろ僕達も鍛錬をいたしましょう」

「そうだね、始めようか」

 そう言って、ソルと間隔を開けて向かい合うように立ち、そこから動かず互いに何の合図も無しに練り上げた魔力の塊、“魔力弾“を数十個作り出し相手にぶつけるように繰り出した。
 
ゴーンッ!ゴゴゴゴゴゴンッ!   ドゴンッ‼︎ ダンッ! ダダダダダダダッ! ダダンッ! ズダッン!!ズダンッ!!

 硬いものが激しくぶつかり合う音が響きわたり、硬さと速さが増していき、激しい攻防を繰り広げた、最終的にはただの魔力の塊が出すような音ではなくなってきた。

ズズズズズッズンッ! ズバンッ!! ピタッ!・・・・・

ソル「・・・ふぅ、今日は僕の負けです・・・・」

 数分後、ソルが“魔力弾“を作り出す時に上手く硬度を持たせられなくなり、ソルの作った“魔力弾“の硬さが僕の作った“魔力弾“の硬さに負けて、守備を突破されソルの目の前でピタッと止まった、そこでソルが両手を上げて降参したのだった。

「やった!今日は僕の勝ち!」

ソル「今日“は“、じゃなくて、今日“も“ですよねっ、ここ最近、僕は負けっぱなしですし」

(ソルがむくれてるっ!!!可愛いかよっ!!!)

 少し拗ねたように口を尖らせたソルに、キュンキュンしつつ、こう反論した。

「えー、前にソルが勝ち越していた時があったから、頑張って勝つために個人訓練したのにそう簡単に負けるのは嫌だよ」

ソル「次は絶対勝ちます!」

「受けてたつよ!」

 この青春している雰囲気を、醸し出している僕達を見ていた周りの反応はさまざまだった・・・

父様「また、魔力操作のレベルが上がったみたいだね・・・」

 と、言った父様の言葉にカミィ姉様とカイ兄様が同意して頷き、呆れた顔をしていた。

母様「ソル君も頑張って追いつこうとしてますね」

 と、母様の呟きにはライ兄様とヘリー姉様が同意の意を示していた、2人は自分も負けてられないと言った感じで、魔力操作の鍛錬を再開した。

モンドお祖父様「以前も思ったがこの子達は何処まで行くつもりなのかな?」

 と、モンドお祖父様の問いに近くにいたイネオス達が「スキルレベル10を目指しているそうですよ」と苦笑い気味に答えを返すと、モンドお祖父様 初め、マルキシオス一家とイネオス達の家族全員が目をパチクリしていた。

夢ちゃん「絶対やるんだろうなぁ~」

彩ちゃん「やるでしょうね」

仁「やろうと思えばできるから凄いよね・・・」

 と、3人のやり取りにソルのお母さんのセラスさんが少し頷いていた、この3人ここ最近一緒に冒険者活動する中で遠慮がなくなってきている、僕とソルの規格外な行動に慣れて来たとも言う・・・

(えぇい!そこの外野達うるさいぞ!)

天華『そもそも、人族の中でスキルレベルを10まで上げるのは不可能に近いですからね、現在の人族の知識だけでは精々頑張ってレベル7ぐらいでしょうか?知識が微妙にずれていますから』

(あー、まず魔力とは何たるかと言う基礎知識から考えないと、鍛えたとしても鍛える方向性が違えばレベルは上がらないんだっけ?僕は天華達がいるから正しい鍛え方ができてレベルが上がりやすいんだよね・・・まじチートじゃん・・あはは・・・)

 乾いた笑いを心の中で響かせて、その日は就寝した、寝る前に家族にハグをしてると、仁達に驚かれ、プラセルお祖母様に逆にハグされたりして母様達と一緒にベッドに入り目を閉じた。


+・・・・・+・・・・・+・・・・・+

 翌日、朝から美味しい海の幸を頂き、今日の予定の侯爵家所有のプライベートビーチに行く用意をして元気よく、お屋敷を出た。

 どうも!お早う御座います!僕です!

 只今、今世 初の海水浴に来ております!

(イヤッホーイッ!!夏だっ!ビーチだっ!海水浴だっ!僕が夏にしたかったのはコレコレェ⤴︎!!(≧∇≦))

「「「「「わぁーいWWW!!!」」」」」

 ヤッハー⤴︎!!とテンションアゲアゲで、マルキシオス侯爵邸の真裏にあるプライベートビーチを駆け出す、僕達年少組5人と仁達3人。

夢ちゃん「わぁ‼︎、海透き通っててキレー!!」

彩ちゃん「本当ね!綺麗な青!」

仁「砂浜もゴミがなくて綺麗だね!」

(本当綺麗!!)

 波打ち際まで来て、何処までも青く綺麗な海と太陽の光をキラキラ反射する砂浜、そんな美しい周りの景色を堪能する3人に、心の中で賛同しつつ足を海に付けるため、そっと波がくるぶしぐらいまで浸かる場所に移動する。

ザザァ~ン! パチャッ! 「わぁ!冷たい!ふふっでも気持ちいい!」パチャパチャッ!!

(海水浴なんて、いつぶりだろう?前世では近場にいい海水浴場は無かったけど釣り場はたくさんあったな・・・海水浴より釣りをたくさんした覚えがある)

 今世 初の海水浴に浮かれて波を蹴るように走った、一応、海水浴用のこの国での水着は着用しているが、今日はまだなるべく深い所には行かないようにしている。
(僕は腕に精霊の紋様があるのでピタッとした白い長袖を着用)

「あははっ!楽しい♪あっ!小さな魚発見!ほら皆んな!ここっ!ほらっ、綺麗な色してる♪」

ソル「あ、あれですか⁉︎綺麗な赤ですねっ!」

ベイサン「えっ、どれですか?」

イネオス「あれっ!あれだよベイサンっ!そっち!」

ヘティ「ベイサンっ足元っ!」

ベイサン「えっ⁉︎どこ、どこ⁉︎ 「バシャ!」おっとっ!とっと・うわぁっ!!」バシャーンッ!!

「「「「わぁー!!」」」」「もう、ベイサン!皆んな濡れたじゃない!」「あはははっ!ベイサン、ずぶ濡れ!」「ベイサン、大丈夫か?」「ふふっ、冷たくて気持ちいいー♪」「ごめんよ、ヘティ、でも水着だからいいじゃないか」

 魚を見ようと片足を上げた瞬間に波が押し寄せ、バランスを崩し尻餅をついたベイサン、その際に大きな水しぶきを立てたことで、近くにいた僕達が海水を被ってしまった、夏の暑い気候に少し冷たい海水がかかって冷たくて少し涼しいのが気持ちいいのだが、ヘティはご不満のようだ。

 その後は「わぁー」「きゃーっ」と、水をかけ合いながら遊び出した僕達を大人達は見守りつつ、浜辺にパラソルやソファーチェアを配置しだし、砂浜でのんびりする気満々だ、皆んなの姉様、兄様や従兄弟達に仁達、年長組はチームに分かれて少し離れた広い場所でビーチバレーをするみたい、なぜかそこにプラセルお祖母様も混ざっていたけど、見なかった事にした。

「父様!母様!見てください!綺麗な貝殻を見つけました!」

 しばらく遊んでいると波打ち際に落ちていた、綺麗なピンク色の桜貝らしき小さな貝殻を見つけて拾い、他にもいろいろ拾って母様達に見せに行った。

母様「まぁ、可愛い色の貝殻ね」

父様「本当だね、アトリーが見つけたのかい?」

「はい!他にも沢山ありました!」

 と、皆んなも自分で拾ったものを手のひらに出した、色んな形の貝殻に、透き通った色とりどりの石や色のついた真珠のような丸い石など、沢山の綺麗な物を拾ったのだ。

(なんか、やたら綺麗な石をいっぱい見つけたんだよね、色のついた真珠っぽいのも見つけたけど、流石に本物じゃ無いはず・・・・)

「「「「「・・・・・」」」」」

「「「「「えぇぇ!!!?」」」」」

「「「「「ふぁっ⁉︎」」」」」

ボトボトッ!

 大人達の突然の大声にビクッ!として、ソルとイネオス達まで一緒に驚いた、その拍子に拾った貝殻や石など手に持っていた物を数個 落としてしまった。

(な、何⁉︎え⁉︎勝手に拾っちゃダメなやつ⁉︎)

 ソルやイナオス達もそう思ったみたいで年少組皆んなでオロオロし始めた、その間も大人達は僕達が拾ってきた物を凝視したまま固まっていた。

「ご、ごめんなさい、か、勝手に、ひ、拾っちゃダメでしたか?」「「「「も、申し訳ありません!」」」」

 全員、ちょい涙目で謝罪すると。

父様「はっ!いやいや、謝らなくていいよ、ちょっと、・・・いや、かなり驚いただけだから・・・、その石や真珠は何処ら辺で拾ったのかな?」

「・・・?えっと、あそこの波打ち際で・・・」

 振り返って先程まで遊んでいた、すぐそこの波打ち際を指差した、ここから数メートルしか離れてない。

モンドお祖父様「ん?すぐそこで?」

 と、聞かれたので皆んなで頷くと。

モンドお祖父様「あ、あり得ない、そんな浅瀬で“コレ“を見つけるなんて・・・・」

 と呟くモンドお祖父様の言葉に僕達は“?“マークを頭に量産した。

(え、めっちゃ落ちてたけど・・・、てか、“コレ“って何?どれ?どの石?それとも貝殻?)

 手に持っていた物を見ながら首を傾げる僕達、落とした物も拾って見てみるが、モンドお祖父様の言うコレが分からず、なおも“?“マークを量産するのだった・・・・

(ど、どれ???)











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