上 下
148 / 335
第3章 少年期 学園編

62話 うっかり、うっかり(^◇^;)

しおりを挟む

はい、どうも、おはようございます、僕、です!

 朝起きると、目の前には柔らかく心地良い母様のお胸に埋もれていました、うっかり二度寝する程の心地良さ、多分ですが、僕が寝落ちした後に母様が僕を抱き枕にしたものと思われます。

(暖かくて気持ちいぃ~、おやすみなさい・・・むにゃ・・・・・はっ!二度寝してる場合じゃない!良い加減に起きなきゃ!)モゾッ

母様「んっん~~」ギュッ!

「ぉおっふっ!」バフッギュ~!むにゅ(柔らか~い)・・・・・(あ、ヤバイ離して貰わなきゃ)

 そろそろ起きようと、体を動かした僕に母様が反応し、腕に力を入れて再び僕を抱きしめた、不意の行動に対処しきれなかった僕は、母様の胸に顔を押しつけられる形になってしまい、鼻と口が塞がってしまった。

 グッ~・・⁉︎(は、離れられない⁉︎も、もう一度!)グッー!・・・!!(離れない⁉︎い、息がっ!で、出来ない!)「ん゛~~~!」(か、母様!僕死んじゃうーっ!)ジタバタッ!

母様「ぅん?・・・あらあらどうしたの?、アトリー?」パッ! ガバッ!「ん゛、っぱはぁっ、すぅーー・・・、っはぁー、すぅー、はぁ・・・」

母様「ア、アトリー、だ、大丈夫?ごめんなさいね?」さすさす

「すぅー、はぁ、だ、大丈夫です・・・」

 意外と力が強い母様の抱き締め攻撃に、うっかり窒息死し掛けた僕、暴れていた僕にすぐに気づいて、寝ぼけながらも解放してくれた母様、僕はすぐに頭を上げて空気を吸う、息を整えている間、母様は心配そうに背中さすってくれた。

父様「アトリー、大丈夫かい?」

 朝一から死にかけた僕を心配してくれる父様、あの時父様はすでに起きていて、隣にあるリビングで書類に目を通していたそうな、そこで寝室の騒がしさに気づいて、僕の危機を知った、だが、危うく母親の胸で死にそうになった息子を見て、慌てる様子もなく少し苦笑いしながら聞いてくる姿は、これが初犯でない事が伺える。

(母様、これ他の兄弟でもやったな・・・)

「大丈夫です・・・」

 少しドタバタしたがサクッと洋服を着替えて、朝食をとり、少ししてから馬車に乗って再び領地を目指す。

 馬車に揺られながら今日の予定を話している、すると次の大きな町では二泊して2日目に買い物もする予定だそうだ。
 本来、貴族の移動にはそうやって立ち寄った先々でお金を使い、経済を回すことも仕事の内らしい、その事を知ったのは、学園入学の為に王都に向かっている最中に聞いたのだが、以前領地と王都を往復した時は、行きがかなりのハイペースで王都に着いた覚えがある、そう言うと父様が、「あの時はアトリーをあまり人目に付かせたくなかったからね」と言われ、そう言えばそうだったなと思い出した、でもカミィ姉様達が学園に行っている間の、長期休暇の往復はかなり短そうだったが・・・

(カミィ姉様達の長期休暇は、行きも帰りも日程がギリギリだったような?天候とか道中のトラブルとか考えると、普通は15日以上かかるはずなんだけどなぁ?)

 王都から領地までは、馬車で1日で移動できる距離を計算し、陽が沈む前に寝泊まり出来る施設がある村や街を、最低でも8つ経由しないと行けないのだが…、カミィ姉様は長期休暇に入って11日で帰って来てた、明らかに早すぎる、でも領地に帰ってきている時には必ず、道中で買ったらしきお土産があったのだ、どうやって日程を切り詰めているのか不思議だったので、素直に父様達に聞くと、「領地内の小さな村を2つほどとばして、野営しながら帰って来ていたんだよ、兄弟達との時間を長くとりたいからって(特に、アトリーに忘れられるのが嫌だったから、とは言えないけど)」と言う事だったらしい。

 流石によその貴族家の領地内ではそんな事できないから、公爵家の領地に入るまでは慣例通り一泊二泊するなりして、お買い物しつつ帰って来ていたらしい、だが領地内に入ったら、野営してまで急いで領地のお屋敷まで帰って来ているとは、(どんだけ兄弟好きやねんっ!)と心の中でツッコミを入れてしまった。

 そして、馬車に揺られて着いたのは、毎度お馴染みコンテ領の町バリエル・ポタモスだ、ここの街には僕の大好きな、美味しいアップルパイを出しているお店があるのだ、王都に来る時も食べたけど今回も食べて良いか聞くと、父様達は笑顔で「「いいよ」」と答えてくれた、その嬉しさでテンション爆上げしたのだった。

+・・・・・+・・・・・+・・・・・+

 バリエル・ポタモスについた翌日、予定通り母様やヘリー姉様、彩ちゃん達女性陣が行くお買い物とは別に、僕とソル、父様やライ兄様、仁達男性陣は各々行きたい所を見る、“街ブラ班“としてお出かけすることになり、今は仁が見てみたいと言った、川のそばにある関所に来ている。

仁「うわぁー、凄い!本物の石で出来た関所だ!側で見ると迫力ある!王都の城門や城壁も圧巻だったけど、この川に面して橋と一体型になっている城塞みたいな関所も凄い!」

ライ兄様「そんなに珍しいか?」

仁「うん、凄いよ!向こうの国から王都に着くまで、あんまり外の景色見れなかったし、こんな関所を間近で見れるなんて感動だ!それに僕の国ではこんな形の関所はないもの、外国にはあったと思うけど、それも現存するのはそんなにないと思うし、僕が見た事があるのはテーマパークの中で見た、見た目だけ再現してあるやつだから、こんな本物の石で出来た関所なんて初めて見たよ!」

 テンション高めで、目をキラキラさせて関所を眺める仁、その隣で何がそんなに楽しいのか分からないと言った表情のライ兄様、対照的な表情をした2人を微笑ましい表情で見る父様と僕、僕の隣でこれまた、この関所の何が良いのか分からないと言った表情のソル、そんな僕らの周りには護衛の騎士が20人ほどいる、それも通行の邪魔にならないように、半数近くが一般市民に紛れる様な格好で、変わるがわる警護に付いているので物々しさはあまり無い、ついでに言うとカイルさんは、父様の斜め後ろで表面上は穏やかな微笑みを浮かべているが、実際はエグいぐらいの精度の高い索敵を行っているのを僕は知っている。

(ふふっ、仁ったら、こんな所は全然変わらないね、興味を示した物に夢中になるなんて、まだまだ子供だねぇー)

 脳内がすっかり親戚のおばちゃんと化した僕をジュール達は、(貴方もまだまだ子供でしょう?)って顔で見ている、何なら実際に念話でそう言われた・・・、まぁ、そこは気にしない。

(しかし、テーマパークって、どこのテーマパークかな?あれか?某 夢の国か?そこに新しいアトラクションでも出来たか?それか隣の海の方にあったあの橋か?あそこに建っているのは関所じゃなくて民家?だったはずだが・・・、数軒建ってたしな、勘違いしてるかな?それか“U○J“か?・・・・分からん、まぁいいか、それにしても、初めてハント親方の武具店に行った時もあんな顔していたよね、テンション高めに“モン○ンみたい!“とか言ってたし、あの子いつの間に“モ○ハン“し出したんだろうか?アレか?前世での愚弟の“幸樹“《コウキ》の影響か?あの子もしてたよね“○ンハン“)

 次々と前世での思い出を思い出していると、父様が次はどこに行こうかと話し出したので、僕は挙手して・・・

「父様!僕は“アップルパイ“を食べに行きたいです!」

 と、すぐさま提案した、そしてここで僕は、致命的なミスをしてしまった。

父様「アトリー、“あっぷるぱい“とは何かな?最近出来たお菓子か何かかな?」

「あ・・・・」

(や、やべぇ!やっちまった!!この世界で英語の名称を使っちゃった!ど、ど、どうしよう!ぜ、絶対、じ、仁に怪しまれた!!)

仁「えっと、それはりんごを小麦粉で作ったパイ生地で包んでオーブン、いや、焼き釜かな?それで焼いたのが“アップルパイ“ですね・・・」

 仁が公爵家に来てから今までずっと、気を張って言動に気を付けていたのにもかかわらず、前世での思い出に浸りすぎて、ペロッとやらかしてしまった僕。
 
 ジッと、コチラを見ながら“アップルパイ“の説明をする仁、その視線を受けて僕はプチパニック、背中に大量の汗を流しながら、心の中で(やべぇよ、やべぇよ)と連呼していた。

(絶対!疑ってる!ど、ど、どうしよう⁉︎どうしたらこの話題を誤魔化せる⁉︎)

父様「ふむ、聞いた限りだと、アトリーの好物のリンゴの包み焼きに似たお菓子の事かな?」

仁「そうですね、そのリンゴの包み焼き?の事だと思いますけど・・・アメトリン君、君どうして“英語“を知ってるの?」

 直球で聞いてきた、その言葉で父様達の視線も集中、僕は目が泳ぎまくった。

(おぉぅっ!やべぇ!どうする⁉︎どうしたらいい⁉︎正直に話す⁉︎いやっ!それは出来ない!で、でもどうしたら誤魔化せる⁉︎)

夜月『落ち着けアトリー』

(あぁー!夜月!どうしたら良い⁉︎僕ポカしちゃった!Σ(゚д゚lll))

 縋り付く勢いで夜月に目を向けた。

夜月『良いから、まず落ち着け、そして、ちゃんと、息をしろ』

(わ、分かった・・・・すぅーー…、はぁーー…、・・・ふぅ)

夜月『落ち着いたか?ではこの言葉を、笑って言うんだ・・・・・』

「あははっ“アップルパイ“って、ジンさん達がいた国の“日本語“じゃなかったんだね、“英語“って言うんだ、昨日ね、夜月達に僕の好きなリンゴの包み焼きって、仁さん達の世界では何て言うのって聞いたら、“アップルパイ“だよって教えてもらったのが印象的で、つい使っちゃった♪
 でも、僕、仁さん達の世界の事を色々と夜月達に聞いて、後で驚かそうと思ったのに・・・、失敗しちゃった・・・」シュンッ

(こ、これでどうだ⁉︎)

仁「・・・そう、なんだ、僕達の世界に興味を持ってくれて嬉しいよ♪“アップルパイ“だと“英語“で、“日本語“だと“リンゴパイ“になるかな?“パイ“って料理法が日本にはなかったらしいから、“パイ“はそのまま“パイ“って呼ぶんだよね、確か?、多分?でも“アップル“ってのは日本語で“りんご“って意味だから、“リンゴパイ“って呼ぶのが日本語での正しい“呼び方になるのかな?合ってるかわ分からないけどね?僕が知る限りでは日本での主流な呼び方は“アップルパイ“だったから、“リンゴパイ“って呼ぶ人は少ないけど」

 夜月に言われるがまま演技を交えながら言い切った僕、その演技に仁は一応納得したみたいで一安心、父様達は仁の説明に興味が移ったようで、深くは追求してこなかった、完璧に僕の誤魔化しは成功したようだ。

(ふぅぅぅーっ、よ、良かった~!誤魔化しは成功したね!有り難う!夜月!見事な言い訳だった!)

夜月『・・・あまり褒められている感じがしないのは何故だ?・・・・』

天華『アトリー、反省して下さい、気が緩んでますよ!』

(うっ!は、はぁい、英語を出すのは気をつけます・・・)

 夜月に感謝を贈ると、微妙な顔をされてしまった、それとは別に天華にはお小言を貰ってしまった・・・、反省・・・・

 こうして、危機を脱した僕は僕の要望は、まだお昼には早すぎると言われて却下されてしまった、次の行き先は、ライ兄様の要望である剣術道場の見学になった。

(ほぇ~、剣術道場なんて初めて見た~、てか、道場ってあったんだねぇ~、・・・それにしても買い物できる店じゃなくて、道場の見学ってライ兄様らしいチョイスだね、貴族の役目の経済をぶん回すのは、丸っと女性陣に投げてるのが笑える、男性陣は全然買い物する気なしだもんWWW)

 行き先はコンテ領内で有名な剣術道場らしく、今回は特別に道場見学を許可されたのだ、その事を楽しみしているライ兄様と仁、それとソルが密かにワクワクした目をしていた、かく言う僕も、公爵家の騎士達や使用人以外の人の剣術を見るのは初めてなので、少しワクワクして剣術道場の修練場に足を踏み入れた。

「「「「おぉ~」」」」

 ライ兄様以下4人の子供組はかなり広い修練場の中で、沢山の門下生達が汗水流して、真剣に素振りをしている様子に感嘆した。

?「素振り!やめぇい!注目!」

 素振りをしていた門下生達の前に立っていた、師範らしき人達の中の1人が終了の号令を出すと、門下生達は一斉に素振りをやめて、号令を出した師範を見た。

師範?「これより、段に分かれて稽古を行う!初段は走り込みの後、型の反復練習を!下段は木剣での一対一の試合稽古を!中段は真剣での試合形式の寸止め稽古を!上段は武具一式を着用した基礎体力訓練の後に真剣での試合稽古を!今 言った訓練を各自担当の師範代のもと行う!準備を素早く済ませて開始する様に、では各自解散!」

 門下生達は出された指示に素早く反応し、自分達の階級にあった準備をして、各自 師範代の指示に従い出した。

仁「わぁ~、凄いな、あんなに小さい子まで、テキパキと指示に従うなんて凄い統率力だ・・・・」

ライ兄様「ここの道場は入門するのがとても難しくてな、入るまでに色々と条件を満たさないといけないから、運よく入れても厳しい稽古について来れない者はすぐにやめてしまうんだ、だからここにいる門下生達は、そんな厳しい稽古に耐えれている精鋭みたいなものさ」

仁「へ、へぇ~、そうなんですね、僕にはちょっと無理そうです・・・」

(まぁ、そりゃそうだよね、平和な日本で育った仁には厳しすぎるだろうね・・・、それに、仁はビビリのヘタレだから・・・優し過ぎるんだよねぇ~)

天華『そうですか?なかなか体格は良さそうですが・・・』

(あぁ、そこはお父さん似なんだと思うよ?母親の実家の沙樹崎家《サキザキ家》の男の体格なら、細くてヒョロってしてて、背がもうちょっと高くなるはず、性格は沙樹崎家の男そのものだけど・・・)

ジュール『性格?』

(そう、沙樹崎家は女系家族で男より、女が多くて発言力を持っていたから、男は基本ビビリで優しい子が多いの、その反対に女は気が強く我を通す子が多かったね)

夜月『確かに、アトリーの前世では5人兄弟で上4人が女で、1番下だけが男1人だったな・・・』

(うん、そうだね、僕はその上の4人の女兄弟の2番目だった、仁は前世での唯一の姉、亜実子《アミコ》姉さんの子供で長男だね、下に妹が1人いたけどあの子も元気にしているかな?亜実子姉さんに性格は似なかったけど、かなりお転婆だったからね)

天華『お姉さんって、確か腹筋をシックスパックにしたいとか言ってた?』

(そうそう、その姉さん、あの人、運動音痴で頭脳派なのに、YouT○beで女性ボディービルダーやプロレスのやってるチャンネルが好きで、それに感化されてムキムキになりたいとか言ってたんだよね・・・)

天華『そ、それは中々愉快な人ですね・・・』

(うん、中々面白い人だったよ、小さい時に妹、つまり前世の僕と、激しい喧嘩の最中に、分厚めの週刊雑誌ジャ○プ2冊持ったまま、怒りに任せて殴ってくるような過激な姉さんだった、基本めんどくさがり屋で兄弟に甘い人だったけど、迷惑で常識の無い他人には正論で叩き潰すように言い負かす、そんな激しい部分があった姉さんで、その姉さんが真剣に怒る時は家族の為で、兄弟達の事を思って怒る時だね、他人が家族に不利益をもたらそうとした時は、めちゃくちゃ激しかった、ジャン○2冊で殴られた時は何が原因で喧嘩したか忘れたけど、母さん曰く、鼻血が酷かったって言ってたなぁ~、てか、僕は喧嘩した事自体、全然覚えていないけど・・・)

夜月『・・・家族仲は良かった筈だよな?・・・』

(うん、仲良かったよ、僕と姉さんは年も近かった事もあって、僕が死んじゃうまで毎年、互いに誕生日プレゼントを一緒に買いに行くほど、仲は良かったね、姉さんは僕に結構甘かったよ、他の嫁に行った姉妹よりはね、殴り合いの喧嘩したのなんて小学生上がる前ぐらいまでで、大人になってからは口喧嘩もそんなにしなかったよ)

夜月『そ、そうか、それなら仲が良かったのは確かだった様だな・・・』

(そうそう、趣味が似通ってて2人して“ガン○ム“が好きで、よく一緒に“ガ○プラ“を作ってたよ、その影響か仁も若干7歳で、“ガ○ダム“の初代アニメにハマっていた時があったぐらい、ふふっ、でもあの時は可愛い初甥っ子がこんな大きくなるなんて、思って見なかったよ、生まれてからミルクもおしめも変えて、お風呂にも入れてあげた、あの小さな仁がね、ふふっ)

 今も目の前でライ兄様と一緒に、門下生の稽古をビクビクしながら見学している仁を、かつての幼い面影を重ねながら見た。














しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】「父に毒殺され母の葬儀までタイムリープしたので、親戚の集まる前で父にやり返してやった」

まほりろ
恋愛
十八歳の私は異母妹に婚約者を奪われ、父と継母に毒殺された。 気がついたら十歳まで時間が巻き戻っていて、母の葬儀の最中だった。 私に毒を飲ませた父と継母が、虫の息の私の耳元で得意げに母を毒殺した経緯を話していたことを思い出した。 母の葬儀が終われば私は屋敷に幽閉され、外部との連絡手段を失ってしまう。 父を断罪できるチャンスは今しかない。 「お父様は悪くないの!  お父様は愛する人と一緒になりたかっただけなの!  だからお父様はお母様に毒をもったの!  お願いお父様を捕まえないで!」 私は声の限りに叫んでいた。 心の奥にほんの少し芽生えた父への殺意とともに。 ※他サイトにも投稿しています。 ※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。 ※「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」 ※タイトル変更しました。 旧タイトル「父に殺されタイムリープしたので『お父様は悪くないの!お父様は愛する人と一緒になりたくてお母様の食事に毒をもっただけなの!』と叫んでみた」

英雄になった夫が妻子と帰還するそうです

白野佑奈
恋愛
初夜もなく戦場へ向かった夫。それから5年。 愛する彼の為に必死に留守を守ってきたけれど、戦場で『英雄』になった彼には、すでに妻子がいて、王命により離婚することに。 好きだからこそ王命に従うしかない。大人しく離縁して、実家の領地で暮らすことになったのに。 今、目の前にいる人は誰なのだろう? ヤンデレ激愛系ヒーローと、周囲に翻弄される流され系ヒロインです。 珍しくもちょっとだけ切ない系を目指してみました(恥) ざまぁが少々キツイので、※がついています。苦手な方はご注意下さい。

義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。

克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位 11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位 11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位 11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位

義妹と一緒になり邪魔者扱いしてきた婚約者は…私の家出により、罰を受ける事になりました。

coco
恋愛
可愛い義妹と一緒になり、私を邪魔者扱いする婚約者。 耐えきれなくなった私は、ついに家出を決意するが…?

神のいとし子は追放された私でした〜異母妹を選んだ王太子様、今のお気持ちは如何ですか?〜

星里有乃
恋愛
「アメリアお姉様は、私達の幸せを考えて、自ら身を引いてくださいました」 「オレは……王太子としてではなく、一人の男としてアメリアの妹、聖女レティアへの真実の愛に目覚めたのだ!」 (レティアったら、何を血迷っているの……だって貴女本当は、霊感なんてこれっぽっちも無いじゃない!)  美貌の聖女レティアとは対照的に、とにかく目立たない姉のアメリア。しかし、地味に装っているアメリアこそが、この国の神のいとし子なのだが、悪魔と契約した妹レティアはついに姉を追放してしまう。  やがて、神のいとし子の祈りが届かなくなった国は災いが増え、聖女の力を隠さなくなったアメリアに救いの手を求めるが……。 * 2023年01月15日、連載完結しました。 * ヒロインアメリアの相手役が第1章は精霊ラルド、第2章からは隣国の王子アッシュに切り替わります。最終章に該当する黄昏の章で、それぞれの関係性を決着させています。お読みくださった読者様、ありがとうございました! * 初期投稿ではショートショート作品の予定で始まった本作ですが、途中から長編版に路線を変更して完結させました。 * この作品は小説家になろうさんとアルファポリスさんに投稿しております。 * ブクマ、感想、ありがとうございます。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

婚約者に忘れられていた私

稲垣桜
恋愛
「やっぱり帰ってきてた」  「そのようだね。あれが問題の彼女?アシュリーの方が綺麗なのにな」  私は夜会の会場で、間違うことなく自身の婚約者が、栗毛の令嬢を愛しそうな瞳で見つめながら腰を抱き寄せて、それはそれは親しそうに見つめ合ってダンスをする姿を視線の先にとらえていた。  エスコートを申し出てくれた令息は私の横に立って、そんな冗談を口にしながら二人に視線を向けていた。  ここはベイモント侯爵家の夜会の会場。  私はとある方から国境の騎士団に所属している婚約者が『もう二か月前に帰ってきてる』という話を聞いて、ちょっとは驚いたけど「やっぱりか」と思った。  あれだけ出し続けた手紙の返事がないんだもん。そう思っても仕方ないよでしょ?    まあ、帰ってきているのはいいけど、女も一緒?  誰?  あれ?  せめて婚約者の私に『もうすぐ戻れる』とか、『もう帰ってきた』の一言ぐらいあってもいいんじゃない?  もうあなたなんてポイよポイッ。  ※ゆる~い設定です。  ※ご都合主義です。そんなものかと思ってください。  ※視点が一話一話変わる場面もあります。

【完結】お父様に愛されなかった私を叔父様が連れ出してくれました。~お母様からお父様への最後のラブレター~

山葵
恋愛
「エリミヤ。私の所に来るかい?」 母の弟であるバンス子爵の言葉に私は泣きながら頷いた。 愛人宅に住み屋敷に帰らない父。 生前母は、そんな父と結婚出来て幸せだったと言った。 私には母の言葉が理解出来なかった。

処理中です...