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第3章 少年期 学園編
46話 その頃の“勇者候補達“
しおりを挟むズューウス王国:王城内
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第三者 視点
儀式の間の魔法陣の中心に眩しい光と共に現れた“勇者候補達“、最初は戸惑った様子を見せていた。
「ここが異世界の城?」
「本当に来ちゃったんだ・・・」
「ねぇ、なんかココ見覚えない?」
?「あぁ!!ようこそお越し下さいました!“勇者様“!我がズューウス王国を邪悪な魔族達の手からお守り下さい!」
光が収まり召喚した側が“勇者候補達“に掛けた言葉に、
「「・・・うっわぁ・・・」」
と、何故か女子2人が嫌そうな声をあげていたのだった・・・
?「どうかなさいましたか?」
「い、いいえ、お構いなく、あ、あのここは?」
?「あ、そうでした、急にこちらに来られたのですから、いきなり挨拶もせず申し訳ありません、まず、今いる場所は“ズューウス王国“の王城内にある“勇者召喚の儀式の間“です、そして、わたくしはこの王国の第2王女のフィーリア・レ・ズューウスと申します、以後お見知り置き下さい、そして、あなた方は我が国の魔法師達が総力を上げて作り出した“勇者召喚の魔法陣“で選ばれ召喚された“勇者様達“なのです」
周りをよく見ると甲冑を着た騎士やいかにも魔法使いみたいな黒い豪華なローブを身に纏って人達が数人いる。
「えっと、僕達はあなた方が“勇者召喚“をした事でここに呼ばれたって事ですか?」
黒髪黒目の少し大人しそうな少年が混乱つつも現状を簡単にまとめて確認をとった。
第2王女「はい、そうなります、あの、“勇者様“良ければお名前を教えていただけますか?私の事も気軽にフィーリアとお呼び下さい」
「あ、はい、えっと僕は“花村 仁“と言います、仁が名前です・・・フィーリア様?さん?」
第2王女「“さん“でお願いします、ジン様♪」
ジン「え、・・・はい、フィーリアさん?・・・」
戸惑いながらもちゃんと呼び名を訂正するジン少年に第2王女はにっこり微笑んだ。
「次は私、私は仁の幼馴染の“吉田 夢香“です、“ユメカ“って呼んで下さい、王女様」
第2王女「“ユメカ様“、皆様にもわたくしの事は“フィーリア“と呼んで頂きたいですわ」
ユメカ「分かりました、フィーリア様♪」
「最後に私ね、“白上 彩“です、“アヤ“と呼んで下さい、宜しくお願いします、フィーリア様」
ジン少年に引き続き自己紹介をする少女2人、ユメカは明るく活発そうな子だ、それとは対照的なアヤは寡黙的でクールなイメージの子だった。
第2王女「アヤ様ですね、こちらこそお願い致しますわ、ジン様、ユメカ様、アヤ様、着いたばかりで分からない事だらけでしょうから、宜しければ場所を変えて詳しくお話を聞いて頂けると嬉しいのですが・・・」
アヤ「はい、お願いできますか?」
第2王女「はい♪、ではこちらですわ、足元にお気を付けられてくださいね」
第2王女の提案を受け入れ、外の天気が悪いのか少し薄暗いなか城内を案内されてきた豪奢な応接室にどことなく所在なさげな様子で座る3人の少年少女達、彼らはつい数分前までこことは違う世界で普通の学生として同じ高校に通い始めたばかりの高校1年生だった、なのにいきなり見知らぬ世界の“勇者“として召喚され先程まではこの世界の主神と名乗る女性と自分達の世界の2柱の神々と会っていたのだから少々混乱もしているのはしょうがない事だ。
第2王女「お茶をどうぞ、落ち着きますよ」
そう勧められてちょうど良い温度でいれられたお茶を一口飲んだ。
ジン「ふぅ、・・・あの、ここは異世界といって良いんですよね?・・・」
第2王女「はい、皆様の世界からして見ればそうなります」
ジン「そうですか・・・、こんなテンプレに自分が巻き込まれるなんて今だに信じられないよ・・・」ボソッ
第2王女「どうかなさいましたか?」
ジン「いえ、気にしないで下さい、あ、あのそれで、何故僕達はここに召喚されたのでしょうか?」
第2王女「あ、はい、そうでした、ご説明させて頂きますね、まず、今 我が国は海を挟んだ向かい側にある大陸に住む魔族達に侵略されそうになっているのです、そして何故我が国が魔族に狙われているのかというと、
我が国はこの世界で1番広い大陸の中にある数ある国々の中で中規模の国力を持つ平凡な1国家でしかありませんが攻めて来る魔族のいる大陸は鉱山資源はそこそこ ある代わりに土地が痩せていて作物を育てるには向かない土地柄なのです、
それに比べ、こちらの大陸は大陸中央に聖域が存在しそこから流れて来る川の水がこの大陸全土を肥沃の大地にしているのです、当然、作物の実りが良く沢山の食物を生産できている この大陸の国々を羨ましく思った魔族達が自分達の大陸から1番近い場所にある我が国を最初の侵略地として狙い始め、最初はどうにか交易などで食料を取引をしようと話を持ち掛けたのですが、彼らは気性が荒く自分達のものにすると決めた事を曲げず効く耳を持たないのです、
そうなるとコチラも黙って侵略されるわけにはいきませんので国防のため軍備を整え始めている最中なのですが小規模ながらも魔族達との小競り合いがおき、国力が乏しい我が国は危機的状況に陥る前に近隣諸国に救援の要請を出したのです、
我が国の北にあるヴェステ王国からはなんとか支援がきましたがあちらも我が国とほとんど変わりない国力なので次は自国が狙われる可能性がある為に最低限の支援しか得られません、後は頼れるのは我が国の東と東南に面している国々なのですが、東にある国は山脈を挟んだ立地の為、支援が難しいと言われ、東南にある大国のウェルセメンテ王国からは支援はしないとキッパリ断れてしまったのです・・・」
アヤ「それで、最後の手段として“勇者召喚“を行ったと・・・」
表情を変えずに自分の置かれた状況を理解し出したアヤ、その横でジンとユメカは難しい顔をしていた。
第2王女「はい、我が国の勝手な願いで皆様を召喚したことは深く謝罪いたします、ですが皆様を召喚しなければ我が国は卑劣な魔族達に国を奪われていた事でしょう、なので“勇者召喚“したことは後悔致しておりません」
アヤ「フィーリア様の言い分は分かりましたが私達は元の世界ではただの平凡な一市民でしかありません、そんな私達が戦争で戦う事なんてできません、戦争に行っても役には立たないですよ?」
この状況で自分が役立たずだと言い退けたアヤに第2王女は、
第2王女「それは分かっています、ですが我々があなた方を召喚したのは何も算段も無しに召喚したわけではありません、この世界では“勇者召喚“をすると全ての国々から支援を受けられるのです、それがこの世界の国々に神々から定められた法なのです、それに背くと国全体に神罰が降るのです」
と、3人を召喚した1番の理由を告げた。
ユメカ「それじゃあ 私達がこの国に召喚されただけで各国から支援を受けられるようになるわけかぁ~」
やっと現状が理解できて来たユメカがこの国の思惑を遠慮の無い言い方で言い放った。
第2王女「そう言う事なのです、ですから皆様を無理やり戦いに出すことは致しません、それに皆様がコチラの世界に召喚される際に必ず主神様から何かしらの力を頂いているはずなのです、もしその力を少しでも扱えるようになりたと思われるのでしたら わたくし達も協力を惜しみませんわ」
そんなユメカの言葉を笑顔で肯定し、3人に与えられた力の使い方を提案してくる、彼女は心が広いのか、それとも何か思惑があっての事なのか、判断はつかない。
ユメカ「えぇ~、でも、私達にそんな力扱えるかなぁ?」
と、力の使い方に不安を漏らしたユメカ。
第2王女「心配ありませんよ、皆様には主神様のご加護がありますから、上達は早いと思われます」
ジン「そうなんですか?」
確信があるような言い方をした第2王女を不思議そうな顔で見る3人。
第2王女「はい、実際に皆様と同じ 主神様のご加護をお持ちの方が隣国のウェルセメンテ王国にいらっしゃいます、その方は素晴らしいお力をお持ちの事、特に雷魔法と治癒魔法がお得意だとか、今年10歳になるご年齢にも関わらず誰もその方には敵わないと言われるほどです」
ジン「10歳・・・、凄いですね、そんな凄い子がいるなら会って見たいです!」
その事を聞いたジンは純粋に驚き会って見たいと言うが女子2人は困惑した様子を見せた後考え込み始めた。
第2王女「そうですか、お会いできるように交渉はして見ますが今まで支援を断ってきた国ですし、その方のお立場もありますのでお会い出来るのは難しいかも知れません」
とても申し訳なさそうな表情で言う第2王女。
ジン「そうなんですね…、まだ10歳じゃ、仕方ないです、それにその子のお立場って何なんですか?」
第2王女「えぇ、その方は大国ウェルセメンテ王国の公爵家のご子息で前国王陛下の弟君のお孫さんにも当たり王家の血筋も引いた高貴な方で、その上 ここ数百年確認されていなかった主神様からの寵愛のご加護を頂いた尊いお方なのです、なので現 国王陛下も大変 大切にされておいでで、そう簡単にご訪問しては頂けないでしょう、・・・・・あの方が先の魔族の襲撃対し我らに力を貸して頂けていたなら、この国の被害者は少なくて済んだはずですのに・・・・」ボソッ
第2王女が最後に呟いた言葉に痛ましい表情をした。
第2王女「はっ、今のは気にしないで下さいね、わたくしも まだ10歳にならないその方に無理やりお手伝い頂こうなんて思ってません、でもちょっとだけそう思ってしまっただけなんです、それに大事になさっている お子様を戦場に、なんて言われてもわたくしが母親なら同じようにお断りするでしょうし・・・」
最後の方は尻窄みに声が小さくなっていき表情も後悔を滲ませていた。
ユメカ「・・・えっと、その子自体はどんな子なの?名前とか、容姿とか?」
雰囲気を変えようと、話題をその子供本人の話にした。
第2王女「え、はい、その方のお名前はアメトリン・ノブル・デューキス様といってお綺麗な白銀の御髪に左右の瞳が色の異なる宝石の“アメトリン“のように珍しくお美しい瞳をお持ちの男の子だそうです、わたくしはお会いした事はございませんが以前 弟と兄がお会いした時は大変可愛らしいご容姿の意思のしっかりした方だったとか」
「「っ!」」
女子2人は目を見開き互いに目を合わせた後 小さく頷きあった
ジン「へぇ~、男の子だったんですか、聞いた感じだとかなり綺麗な子みたいですね、あ、そう言えば“アメトリン“って宝石の名前ですよね?その子の名前も“アメトリン“っていってましたけど、何故ですか?」
第2王女「あぁ、それはですね、あちらの国、ウェルセメンテ王国の高位貴族は子供が産まれると瞳の色を見て自国で取れる宝石から名前を付けたりするのです、それも基準を満たしてないと付けては駄目なので それを見極める専門家もいるそうです、なので“アメトリン“の名を そのままお使いになっている そのお方はまさしく宝石のような美しい瞳をお持ちなんでしょう、魔力もわたくしなんかより とてもお強い証拠です」
ジン「魔力?魔力も目の色に関係あるんですか?」
第2王女「はい、そうなんですよ・・・・・」
・~~~~~・~~~~~・~~~~~・
ジンが第2王女に色々と話を聞いている後でユメカとアヤは声を抑えながらコソコソと話し合っていた
ユメカ「ね、ねぇ、アヤちゃんココってやっぱりあの“ジュエリーストーリー・~原石の園~“略して“ジェムスト“の世界だよね?」
アヤ「そうね、あのゲームに出てくる登場人物の存在が2人も確認できちゃったものね、でも“あのアメトリン“が10歳なってない子供だって言ってたわよね?」
ユメカ「うん、そこは違うんだよね何でかな?でもこのお姫様はゲームの設定そのままだしなぁ」
アヤ「そこは分からないけど、確実に言えるのはここが“ジェムスト“の世界だって事と私達が物語の主人公の“召喚された勇者“ってことよ」
ユメカ「それでメインヒーローは“ジン“でしょう?ゲームの話の流れ的に魔王を倒すと元の世界に帰れるって話だけど、これからの話の流れの中で重要なキャラの“アメトリン“がまだ10歳だってのが問題だよね、彼が主要キャラの中で1番強くてパーティー組む時には欠かせないのに10歳じゃ戦いに連れていけないのかな?」
深刻そうに話している2人。
アヤ「あ、でもストーリーの中で“アメトリン“って学園入学時から“冒険者登録“してるって言ってたから、冒険者として依頼したら連れて行けるんじゃ無いかしら?」
ユメカ「あぁ、そう言えばそんな設定あったよね、お姫様も会えるように頼んでくれるって言ってたから会って直接頼んでみよう」
アヤ「会えたといても素直に頼みを聞いてくれるかは別でしょう?なんせ“あのアメトリン“何だから・・・」
ユメカ「うっ、確かにそうだけど・・・、まだ10歳だし小さい頃は意外と素直かもしれないじゃない?それに小さい“アメトリン“に会って見たいし♪」
アヤ「それは、分かる、性格はともかく“アメトリン“の造形美はどのキャラより美しいもの、子供時代の彼は絶対可愛いに決まってるっ」
ユメカ「だよね だよねっ」
2人は興奮気味にまだ見ぬ“アメトリン“を想像していた。
アヤ「けど、まだ小さいからって断られたらどうしよう・・・」
ユメカ「う~ん・・・、いっその事、私達が会いに行ったらダメなのかな?」
アヤ「あ!その手があったわね!10歳なら学園に通ってるはずだし、学園には他の主要キャラも通ってたはずだわ」
ユメカ「そうだった!そこ盲点だったわ!“ヒロインのアンジェちゃん“もいるはずよね!」
アヤ「他にも獣人国の王子様とか帝国のお姫様とかね」
ユメカ「そうそう、それっ行って見たいなぁ本物の“オヌールユウェル学園“」
ジン「ん゛っ、お、おい、2人ともっ!そろそろ ちゃんと話を聞いてよ!」
ジンの背中に隠れながら話している2人にジンがいい加減に耐えきれず声をかけた。
「「あ、ごめん」」
・~~~~~・~~~~~・~~~~~・
ジン「もうっ、2人は話し出すと止まらないんだから・・・、すみませんフィーリアさん、それでお話の続きなんですが僕達は暫くは王城でこの世界の知識を教わってから国民の皆さんにお披露目と言う話でしたよね?」
ジンが2人に説明するように先程までの話の内容を軽く確認した、その横で2人は気まずそうな表情で話の続きを待った。
第2王女「ふふっ、はい、そうですわ、今、城内に皆様のお部屋をご用意しておりますので、ごゆっくりなさって下さい、それとですね、我が父も皆様にご挨拶したいと仰ってたのですが、体調を崩してしまってますので、代わりに王太子である兄がご挨拶をさせて下さいと、今日は皆様お疲れでしょうから明日にでも兄に会って頂けますでしょうか?」
ジン「え、あ、はい、分かりました」
ユメカ「え!王太子様⁉︎いいんですか⁉︎」
アヤ「光栄な話ですが、私達マナーなんて分かりません、それより国王陛下のご容態は大丈夫ですか?」
第2王女「父は長年の執務の疲れが出ているだけなので心配ないと宮廷治癒師が申しておりましたのでご心配には及びませんわ、それに皆様は主神様に選ばれた“勇者様“ですから、わたくし達 王族でも敬意を表さねばなりません、ですからお気になさらないで下さい」
ジン「わ、分かりました」
ユメカ「わぁ、本物の王女様に会えただけでもすごいのに本物の王子様に会えるんですね♪」
アヤ「そうなんですね、分かりました、お会いできるのを楽しみにしています」
第2王女「はい、兄も本日の業務がなければ直ぐにでもお会いしたかったと言っておりましたので、明日お時間が決まりましたら知らせに行きますね」
コンコンッ
「失礼します、姫様、お客様のお部屋が整いました」
話がひと段落した辺りで部屋の用意ができたと知らせが入りそのまま部屋に案内された3人、男女で分かれて案内された部屋は隣同士であったので女子2人が男子1人きりのジンの部屋に乗り込んで来ていた。
バフッ
ユメカ「はぁ~~、やっと落ち着けたぁ~」
ジン「おい、ユメカ、人の部屋のベッドに倒れ込むなよ」
アヤ「少し、気を抜きすぎじゃない?ユメカ?音を遮りたまえ“遮音結界“」
シュゥンッ
「「‼︎」」
アヤ「意外と簡単にできたわね、やってみるものね」
ユメカ「アヤ!今の魔法⁉︎凄い!初めてやったんでしょう⁉︎ゲームでは訓練が必要ってなってたのに!」
ジン「凄いな!アヤ!でもゲームって?何のことだ?」
アヤ「あのね、ジン、この世界のことなんだけど・・・・」
こうして アヤとユメカはジンにこの世界が以前 自分達がしていた乙女ゲーム要素の入った戦闘系RPGだと話し、先程まで一緒にいたお姫様もゲーム内で出てくるキャラクター、そのままだったなど、自分達の知っているゲーム世界と異なる点など、現在分かっているだけの情報を話して聞かせた。
ジン「じゃあ、この世界はゲームの世界に似た異世界でゲーム内でのこの状況では僕達が主人公だったと、・・・・・そうなると、本当に僕達が魔族と戦わなきゃいけなくなるのか・・・」
アヤ「うん、お姫様は最終的には戦わせる目的で“勇者召喚“したと思うし、これからは戦うための訓練も強く勧められると思う、それにそうしないとやられるのは私達の方、ゲームでは戦力最高クラスのキャラで魔王討伐の要になるはずの“アメトリン“がどうしてか この世界ではまだ10歳の子供って事になっている、その“アメトリン“を当てにできないから自分達で頑張るしかないの、いくら今の時点でも途轍もなく凄い力を持っている“アメトリン“でも10歳の子供を戦場に引っ張り出す事はできないでしょう?だから自分自身が強くなって魔王を倒さないといけない、帰る為には・・・」
ジン「そうだね、まだ10歳の子供を戦場に出さないように僕が頑張るしかないよね・・・・・、うんっ、頑張るよ!」
ユメカ「そう1人で気張らなくても私達も頑張るからさ!それにね、このゲーム内ではいろんな人にパーティーを申し込めるんだよ!“アメトリン“意外にも強くて頼りになるキャラクターがいっぱい いるの!その中でも今“アメトリン“が通っているはずの学園に留学中の獣王国のケモ耳王子様とか かなり強いんだよ!“アメトリン”と違って“性格もいいしね!“」
ジン「えっ、ケモ耳って事は獣人?ってやつ?」
アヤ「そう、この世界は色んな種族がいるわ、姫様が言ってた隣の国、ウェルセメンテ王国はこの大陸で2番目の軍事力を持ってる大国で、かなり開放的な国だから多種族が多く暮らしているのよ、その開放的で自由度の高い国の学園に色んな国の王侯貴族の子供が沢山 留学して来ているの、そこに行けば強力なパーティーメンバーをスカウト出来るはず、それだけでも行く価値がある、それに生の“アメトリン“の子供時代の姿が見たいからね、“性格はともかく“顔が物凄く整った人間を生で見てみたい、だから自分自身を鍛えながらその学園に行けるようにお姫様に交渉するつもり」
ジン「う、うん、分かったけど、さっきから ちょいちょい その“アメトリン“の性格が悪いってディスってるけど、そんなに性格悪いんだ?“アメトリン“って・・・」
ユメカ「うん、ゲームのファンの中でも顔はいいのにあの性格が残念!って言われたりするね」
ジン「うわぁ~、そんなに?でも具体的にはどんな感じで性格悪いんだ?」
アヤ「うーん、一言で言えば俺様?な感じ、ゲーム内では17歳で主神様の加護を持っている公爵家の末っ子で親兄弟に甘やかされて育ったって設定で、能力も他とは比べ物にならないくらい強いから、自分以外は雑魚で価値が無いから近寄るなって言ったりしているかな、常に不機嫌そうだけどまたそこがクールでカッコいいのよね、彼を仲間にするのは至難の業でかなり好感度上げないと会話すら出来ない高難易度設定の攻略対象だったよ、でも、顔の良さはどのキャラより良くて人気は凄く良かったから“アメトリン“専用の攻略サイトが存在したぐらい」
ジン「うーわぁー、・・・・・ん?あっ、それ見たことあるかも!妹の“まどか“もそのゲームしてた!“マドカ“もその“アメトリン“が好きで攻略サイトの画面を無理やり見せられた覚えがある!あのゲームかぁー、ゲームが出た当初テレビずっと取られたまんまだったんよなぁ~」
ユメカ「あははっ、マドカちゃんもやってたんだ~、知ってたら一緒にゲームやったのにね~、ねぇ、アヤ」
アヤ「そうね、私の家で3人で出来たのに、・・・戻ることができたらリアルなキャラに会えたこと話してあげましょう」
アヤの言葉に良いしれない郷愁にかられた3人だが、
ジン「いいね、それ、凄く悔しがるだろうな マドカ、・・・よし!その為にはその学園に行って沢山のキャラにあってサインでも貰うか!」
ユメカ「サインいいね!私も欲しい!」
アヤ「私は映像を持って帰りたい」
ユメカ「それ、最高!」
と、この先の楽しみを話し出した・・・・・
・~~~~~・~~~~~・~~~~~・
その様子をとある重複した神域内でこの3人を見守っている神々がいた・・・・
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