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第3章 少年期 学園編

37話 実技授業

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 ど~も~!僕ですっ!ついこの間、冒険者デビューを果たした僕ですっ!

 そんな今をときめく僕ですが今日は学園の授業で初めての実技授業が行われます!その事がとても不安です!主に手加減と言う方向に自信がありませんっ!( ・∇・)

 今回の実技授業は1年生の魔法の実力を見るところに有るようです、学園に通い始めて3週間目の月の日に1年生全員で行うそうなのでイネオス達と一緒に授業ができるのは楽しみなのですが座学の授業で言われたのは今 自分が出せる最高の魔法を見せるようにと…

(どうしよう、絶対全力出したらダメだよね?これ…)

 最近やっと周りの留学生達からの煩わしい視線が和らぎ始めていると感じているのにまたここで全力で魔法なんて放った日には別の意味での好奇の目で見られること請け合いです!

(それに僕、今 気づいたんだけど全力で魔法出した事ないんだよね~それに最近は冒険者活動でもあまり魔法使わないからなぁ~訓練の時は使うけど簡単な物だしなぁ~)

 初めての冒険者活動以降は学園がお休みの毎週土の日に日帰りでできる依頼をこなし、翌日の日の日は休養を取ってまた月の日から学園に通うと言うルーティンにしたので週一だけの冒険者を満喫しようとしている所にこの話が出てきてどうしようか悩みに悩んで今 現在進行形で実技授業を受けている所です!

(いや、むしろ この際 本気で魔法放ってみる?防御結界が張ってあるみたいだし?)

天華『それはやめた方がいいと思いますよ、アトリー貴方の全力を出すと王都がなくなりますから、いつもより威力をかなり抑えた方が良いですよ』

(え゛っ、マジで⁉︎そんなに⁉︎)

夜月『こんな、軟弱な防御結界ではアトリーの魔法攻撃に晒されただけで一瞬で結界も周辺の構造物も木っ端微塵になるだろうからな、要は結界は役に立たない』

 いつもなら夜月達が張ってくれている結界内で魔法の試し撃ちをしているので、通常の魔道具での結界の強度がどれくらいのものなのか理解していなかった。

「木っ端微塵・・・・・・はぁ~、木っ端微塵かぁ~それはダメだねぇ~」

ソル「木っ端微塵がどうなさったんですか?」

 溜め息を吐いて呟いた言葉に反応して隣にいたソルが声を掛けてくれた。

「あぁ、ソル、この屋外運動場に付与されている防御結界ってかなり強いはずだよね?」

ソル「え?まぁそうですね?僕の魔法では多分壊すことは出来ないと思いますけど・・・、もしかして、アトリー様・・・」

(相変わらず察しがいいねぇ)

「うん、ソル、今 君が考えた予想は当たっていると思うよ」

ソル「・・・はぁ~、そうですか、いや、少しは予想はしてましたよ、でも現実にできるとは普通 思わないじゃないですか」

「うん、そうだね?僕も思ってみなかったよ?でも、しょうがないよ 本気で魔法使った事ないんだから、防御結界が張ってあるからって安易に本気で魔法を放つ前に知れて良かったと思うよ?僕はね?」

ソル「そうですね、アトリー様の番が最後の方で良かったです」

ヘティ「あら?何が良かったんですの?ソル様?アトリー様?」

 コロッセオ風の屋外運動場のグラウンド様な競技スペース 中央に設けられた魔法訓練用の演習場で実技演習を行なっている同級生達、それを壁際で眺めながら話していた僕達の元に先に実技演習を終えたヘティとベイサンが戻って来た、イネオスは今 実技演習の順番待ちで並んでいる。

「あ、ヘティ、ベイサン、実技演習お疲れ様、魔法の発動がまた早くなったね、そろそろ“詠唱短縮“のスキルが習得出来るんじゃないかな?」

ヘティ「本当ですか?お褒め頂き有り難う御座います、詠唱短縮の訓練を頑張ったかいがありますわ♪それで、何が良かったんですか?」

「あぁ、うーん、ちょっとね今からする実技演習で分かった事があってね、その事で今 知れて良かったね、って言っていた所なんだ」

ベイサン「実技演習で分かった事?ですか?」

「う、うん・・・」

「「?」」

ソル「まぁ、アレです、アトリー様の出す魔法の威力の問題です」

「「・・・あぁ~」」

ベイサン「確か、先生方は全力でと言ってましたからね」

ヘティ「アトリー様が全力を出してしまうと大変な事になりそうですわね」

ソル「正しくその事で聖獣様方からご忠告を頂いた所だった様でして」

ヘティ「まあ、聖獣様方から?」

「そうなんだよね、全力を出すと凄く大変な事になるから威力をかなり抑える必要が有るって天華達に言われてね…、はぁ、でもどれぐらい威力を落としたらいいのかサッパリ分からないんだ」

ベイサン「そうですね~、あまり威力が低過ぎるのもいけないでしょうし・・・」

「そうなんだよね~、どうしよう、誰か参考になる人居ないかなぁ、あ、後どの属性を使えば良いかな?そこも問題なんだよね…」

 最初は得意な雷魔法を出したら良いかなと思っていたが威力を落とすと地味になり過ぎるのでその事で僕の事を弱いと勘違いした人達が出てくると、それはそれで面倒臭い事になりそうなのでそこそこ派手に魔法を見せた方が周りから舐められなくて良いと思うのだが、どの属性を披露するかそこが問題だ。

ヘティ「確かに、そこは悩みますわね、アトリー様は全属性お使いになられますものね・・・、あ、ではこの間見せて頂いた属性を付与した魔力弾を全種類 出してみるのはどうでしょうか?」

「うーん、あれはコントロールが難しい割には威力はないからなぁ・・・・あぁ、でも全属性を一度に出すだけなら出来るかも、的に当てるのは何でも良いなら全属性出した後に1つづつ的に当てれば良いかな?まとめて打つと危ないからね」

(何の作用か知らないけど、大爆発を起こすんだよねぇ~)

ソル「属性を付与した魔力弾ではなく、属性魔法そのものを全属性出すと言う事ですか?」

「そう、属性を付与した魔力弾を作って操るよりはただの属性魔法を出した方がまだ扱いやすいからね、それに初級の魔法ぐらいだったらそんなに被害は出ない、はず、多分?」

ベイサン「何故 疑問系なんですか⁉︎」

「あははっ、魔力の込め具合によるからかな?どれくらい込めたら皆んなに被害が出ないか調節しなきゃだね、それかもういっそのこと僕が演習用の的の周りに強めの防御結界を張ったほうが早いか?」

天華『その方が被害は少ないと思いますよ、ですが出す魔法は初級魔法だけにして下さいね、魔力は通常よりやや少なめでしたら ここの防御魔法でも耐えれるでしょう』

(はーい(^o^)/)

「うんっ!よし、決まった!全属性の初級魔法を打つことに決定!天華も許してくれたしね!」

 皆んなの提案を取り入れ全属性の初級魔法をいつもよりやや弱くしたもので実技演習に挑むことに決定した。

ソル「それは良かったです、テンカ様が許可なさったんなら危険はないですしね」

ヘティ「出番の前に決まって良かったですわね、アトリー様」

「うんっ♪」

(これで目前の悩みは消えたぜ!)

ベイサン「あ!アトリー様、今からイネオスの番のようですよ!」

「あ、本当だ!応援しなきゃ!」

話題が一区切りした所で今から丁度 Bクラスの実技演習の後半に差し掛かりイネオスの番が迫っていた

「イネオスは何の魔法を放つのかな?」ワクワクッ

ベイサン「確か、火魔法で中級魔法の“ファイアーピラー“を出すって言ってました」

「中級魔法の“ファイアーピラー“かぁ、凄いねもう習得できたんだ」

(10歳でアレを出来るのは凄い事だって昔父様が言ってたな)

 この世界の魔法の階級は“初級“・“中級“・“上級“・“特級“・“超級“・“神級“と別れており魔法のスキルレベルと魔力操作のスキルレベルで決まる。
 例えば、魔法のスキルレベルが1・2の場合“〇〇ボール“や“〇〇アロー“などの的を絞る単体攻撃が大半で、スキルレベル3・4で中級魔法になると単体攻撃ではある物の威力と魔法の影響範囲が広くなり与えるダメージが増える、その中で中級の“ファイアーピラー“はスキルレベル4で習得できる技だとされている、勿論、魔法操作のスキルレベルも同じレベルにないと発動は難しい・・・

 だが、僕達の魔法の先生である聖獣の皆んなからは。
『アレはあくまで目安なので魔法のスキルレベルが低くても十分な魔力と魔法操作のスキルレベルが高ければできない事は無い』と、夜月先生は言っていた。
 次に
『スキルレベルとは熟練度の目安であって技の発動条件ではないのでそこは間違えないように!』と、天華先生に念押しされ。
 最後に
『魔法は自由な発想で強くイメージできれば好きなように発動できるよ』と、ジュール先生に励まされた。
 そんな世界の摂理を知る神獣達から教わった僕達の魔法の認識は一般の魔法とは少し違うようなのでこの学園で一般常識を学ぶのが僕達の学園に通う目的の1つだったりする。

(一般の魔法の技は参考にするのはいいがレベルや階級に囚われ過ぎるのは良くないって口すっぱく言われたなぁ~天華先生に)

ゴォゥッ!

 そう考えている間にイネオスが“詠唱“、というか短い単語を二言三言 発した後 魔法の的になっている鎧を着た案山子がオレンジ色の炎の柱に飲み込まれた。

「わぁ」

「おぉ」

「す、凄い」

 周りの教師陣や同級生達が驚いている中、炎柱が消えた場所をジッと見て自分の出した魔法の成果を見ていたイネオスは少し した後ガッカリした様子で僕達の方にやって来た。

「お疲れ様イネオス、また威力が上がっていたね」

イネオス「有り難う御座います、アトリー様、ですがまだあの鎧を溶かすことは叶いませんでした」

 と、しょんぼりした様子で返事を返してきた。

ベイサン「そんな事ゆうなよ、僕なんて少し傷を入れるぐらいしか出来なかったんだぞ?お前のは丸焦げじゃないかっ!」

ヘティ「そうですわよ、私も撃ち抜くことが出来ませんでしたし・・・」

ソル「3人共、そもそも あの的は壊す前提の的ではないですからね…」

 そう、あの的には強化魔法が付与されており学園の設備として長く使うための的なのだ、毎回 授業を行う度に壊れたりしたらお金がかかるので凄く頑丈に出来ている、その的を3人はどうにか壊そうと躍起になっている。
 その原因は2年前の春ごろイネオス達が公爵家の領地の屋敷に遊びにきていた時、その日は色々あった後 皆んなで魔法の練習をしようとなり父様に家の騎士団の訓練場の使用許可を貰って騎士達の魔法訓練用の的(学園の的に似た物)に向かって それぞれの得意な魔法を打っていると、その時 珍しく火魔法を使った僕が魔力操作を誤って“ファイアーピラー“が“青い炎のフレイムトルネード“になってしまい騎士団の魔法訓練用の的を1つドロドロに溶かして壊してしまってからイナオス達が「自分も的を壊して見たい!」と言い始めたのだった。

(いや~、あの時は何でかこの間みたいにイライラしてたんだったよね~、何でだったかなぁ?・・・・・・・・・あっ、なんでイライラしてかた思い出した、あの時隣の国ズューウス王国の第5王子が領地の屋敷に来ていて僕達が庭園で遊んでいる時に急に僕とイネオス達の間に入ってきて「こんな低級な者達と遊ぶなんて貴方の品位が下がってしまいます、その点僕は王族ですので貴方にとって最高の友人になりますよ」とか言ってイネオス達を馬鹿にしてたからイライラきて魔力威圧して淡々と説教したんだった、そのイライラがおさまらないからストレス発散で魔法訓練しようってなったんだよね~、いやぁ~あの時は本当 大人気なかったよね、反省 反省(*´-`)\ )

天華『全然 悪いとは思っていませんでしょう?』

(うんっ!・・・・・あ!(°▽°))

天華『全く、もうっ、ほら、アトリー、先生方が貴方のクラスの生徒達を呼んでますよ』

(はーい)

 天華に呆れられながらもイネオス達に行ってくるねと手を振り別れて教師達の側に近づいた、どうやら入試の順位の低い方から先に並んでいるようだ。

(じゃあ、僕は後ろから2番目だね)

 順番を理解した僕は並んでいる生徒達の邪魔にならないようにソルと2人で1番後ろに回り列が整うのを待った、その間 周りからの視線がチクチク刺さってくるが完全に無視だ。

(そんなに人の顔を見て何が楽しいのかねぇ)

 人を探るような視線は減ってきているが代わりに敵意を剥き出しにしている視線が目立ってきていた。

(それが1番強いのはクラスメイトからなんだよねぇ、凄く心当たりがあるのが1つとサッパリ身に覚えがないのが1つ・・・)

 1つは入学2日目で僕に絡んできたライヒスル帝国の第3皇子のレーグルス・カイザラ・ライヒスル、彼は僕と揉めた後 担任のレーラー先生に厳重注意を受けたと聞いたが反省はしていないようだ。
 そしてサッパリ身に覚えのない方の視線の主は入学当初から やたら僕を目の敵にしている女子生徒のアーミラさんだ、彼女とは面識はなかったはずだ、なのでいつも睨まれる理由が分からない。

(僕、何かしたっけ?)

 敵意の視線の理由を考えている間に順番待ちの列は整い残りは僕とソルが並ぶだけとなった、僕が先に並びソルが後ろにつくと前の方から順に呼ばれ5つ並ぶ演習用の的の前に5メートルほど離れた場所にひかれている線にそって5人並んだ。

レーラー先生「では、始めて下さい!」

「願うは、清き水その力もて目の前の敵を屠らん“ウォーターボール“!」

「我、求は灼熱の火球、目標を撃て“ファイアーボール“!」

「我、空に求めるは鋭き風の刃、的を切り裂け“ウィンドエッジ“!」

「乞い願うは生命の癒し、目の前の患者に癒しの安らぎを施し賜え“ヒール“」

「生み出すは土塊の矢、我が敵を穿て“ストーンアロー“!」

(うわぁ~、マジで皆んな詠唱してる・・・、しかし統一性があんまりないね?)

天華『それは、国や家庭ごとに多少オリジナルの詠唱があるんでしょう、このクラスは留学生が多いですからね』

(あーねー、そういう事、でも詠唱の長さが他のクラスより少し短いのはやっぱり皆んな優秀な証拠なのかな?)

夜月『まぁ、多少 優秀な部類に入るだろう』

(多少ね・・・)

 リアルに詠唱している人を見るのは初めてでは無いが何度見てもどこか むず痒い感覚に襲われる、前世での記憶があるからなのか、どうしても頭の端で“厨二病“や“黒歴史“などの単語が思い浮かぶ。

 そうして、皆んなの詠唱付きの魔法を眺めていると、最後の方になるとやはり優秀な人が多いのだろう詠唱の文言が少し短くなって来ていた。

(うーん、あの子なんて“詠唱短縮“のスキルもう持ってるよね)

天華『そのようですね、今年は優秀な方が多いと先生方も言っていたようですよ』

(ふーん、まぁ当たり前か各国の王族が入学しているんだものね)

夜月『そうだな、だがAクラスに入れなかった王族も多いようだがな』

(あぁ、準備不足だったんだろうね、僕の事が周知されたのはたった3年前だったんだから、それまで同じ年頃の子供の教育を放置していた王族が少なからずいたんだろうね、たった3年でこの学園に入れるまでに教育したにしては躾がなっていないのが多そうだったけどww)

「ふふっ」

天華『楽しそうですね、アトリー?』

(だって、可愛いじゃない、何かあったらすぐ牙を剥く警戒心の強い子猫みたいで、まぁ実際は僕が何もしてなくても勝手にちょっかい掛けてくるのは少し面倒ではあるけどね)

ソル「アトリー様、そろそろ後半の人達が並び始めましたよ」

「あぁ、分かった、有り難う ソル」ニコッ

「「「「「きゃ~あ」」」」」「微笑まれたわっ」「可愛いっ!」「こちらを向いて微笑んで下さらないかしら!」

「・・・・・いつの間に観客が?」

 今日は一年生だけの実技授業だったはずなのだがいつの間にか屋外運動場の観客席に他の学年の生徒達が集まっていた。

ソル「先生方もいらっしゃるので授業を抜け出してきたわけではなさそうですね、それにこの数、全学年が集まっているようです」

「そのようだね、こんな事できるのは・・・」

?「当たりだ、アメトリン」

(やっぱり・・・)

「・・・お久しぶりです、国王陛下」











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