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第1章 幼少期
16話 ソルと楽しい日々
しおりを挟むどうも~!ここ最近 肌寒さを感じる私でーす!
今 絶賛 絶好調の私です 何故かと言うと!今 兄弟とソルとでかくれんぼをして勝ち越しているので調子に乗ってハイテンションで挨拶してみました♪
「あちょりー、りょこー?りょこいりゅにょ~、」
(おっと調子に乗ってる場合ではない、ソルが近くに来ているようだ)
今 私はクローゼットの奥に身を潜めている、普通の子供だったら怖がって隠れない所に隠れるのでなかなか見つからないのだ。
「アトリーどこだー?」
カタンッ、バサッ
(おや?ライ兄様も来たかな?何かを動かしている音が聞こえる)
「他は全部探したからここが最後のはずだよ?」
(あれ?カイ兄様も来てる)
「アトリーどこかしら?」
(あ、ヘリー姉様もいるって事はまた私が最後かな?)
カイ兄様「ここかな?」
近くで声がした、クローゼットが開かれて灯りが差した。
カイ兄様「あれ?ここだと思ったんだけどいないなぁ?」
(ふふっ気づいてないな、でも私が最後だから出ていくか)
「ばぁ~!、かいにいた、つかまぇちゃ!」
飛び出してカイ兄様に抱きつく。
バサッ!ギッュ
カイ兄様「うわぁ!・・・、びっくりした~!アトリーいたの⁉︎」
「あい!ぼく、しゃいごでしょ、ぼくのかち~!」
両手を高く上げて勝利のポーズ。
カイ兄様「ふふっ、そうだよ またアトリーの勝ちだよ、すごいねアトリー」
カイ兄様が頭を撫でてくれて クローゼットから出してくれた。
*入る時は近くにいたメイドさんに入れてもらった、すごく心配されたけど…
ライ兄様「また 負けたよ~なんで高さのあるクローゼットに入っているんだ?」
ライ兄様が悔しそうにしてる。
ヘリー姉様「本当ね、アトリーは隠れるのがうまいわね」
ヘリー姉様も頭を撫でてくれる
ソル「あちょりー、いた~」駆け寄ってきて抱きついてきた ちょっと涙目だ。
カイ兄様「そろそろ 別の遊びをしようか」ソルが涙目なのを見て苦笑いしている。
ソルは最後の方まで なかなか見つからない私を心配して 泣きそうになる事が何回もあったので カイ兄様が別の遊びを提案してくる。
今は季節が進み寒くなってきた11月の28日 外が寒いので最近は屋敷の中でできる遊びを一通りしている最中だ。
来年の2月の25日に次は カイ兄様が学園に入学するために 王都に行ってしまうのでそれまでに いっぱいカイ兄様と一緒に遊ぶことになった。
学園には入学試験が3月の13日にあるそうだけど カイ兄様は優秀なので学園の入学試験レベルは既にクリアしているらしい(ハイスペック兄様‼︎)
*カミィ姉様の時は3月の1日出発でギリギリ試験に間に合う日程だった
なので週に2回あるお勉強の日以外はこうして私とソルの遊び相手になってくれている、今日は双子のライ兄様とヘリー姉様もお勉強がお休みの日なので一緒に遊んでいるのだ。
「なにちて、あしょぼう?」
(さて、次は何して遊ぼうかな?)
皆んなで小首を傾げて考えていると、
母様「あらあら、皆んなして首を傾げてどうしたの?」
母様が部屋に入ってきた、どうやら セラスさんも一緒なのでソルのお迎えのようだ。
カイ兄様「あ、お母様、今は次、何して遊ぶか悩んでいたんです」
母様「あら そうなの?、じゃあお母様と一緒にお茶しない?」
ヘリー姉様「はい!、お茶飲みたいです!」
ヘリー姉様は、母様とお茶するのが嬉しいみたいだ、ちょうどみんな 喉が渇いた所なのでお茶に賛成した、話がまとまるとセラスさんがソルの前に来て、
セラス「ソル、迎えにきましたよ、帰りましょ?」
やっぱり お迎えのようだ ソルはそれを聞いてすぐさま私の後ろに隠れてしまった 。
ソルはお迎えが来ると いつもまだ帰りたくないとぐずる程度だが 今日はいつもより抵抗が強いみたい、セラスさんは困り顔だ。
セラス「どうしたの?ソル?」
抱き上げようと手を伸ばした。
ソル「や~っ!あちょりーと いゆ~!」
私の洋服を掴んで抵抗している。
ギュー
(おぉ、ソルのダダこね かわよ!)
セラス「こら、ソル!放しなさい すみません、アメトリン様、大丈夫ですか?」
「だいじょ~ぶ!」(苦しくないよ~)
母様「あらあら、今日はどうしたのかしら?」
カイ兄様「多分、さっきまで隠れんぼしてた時 アトリーが一番最後まで見つからなくて 泣きそうだったから 寂しいんだと思う」
母様「あら、そうなのね、じゃあ、ソル君とセラスさんも一緒にお茶しましょう?」
母様が提案してくれた事で ソルが私の背中から顔を出した。
ピョコッ
ソル「あちょりーといっちょ?」
(ソル マジかわよ‼︎)
「あい!いっちょ!」
手を出すとソルも手を出し握ってくる。
セラス「奥様、大変申し訳ございません」
セラスさんは恐縮しきりだ。
母様「いいですよ、みんなでお茶をするのも楽しいわ♪それにソル君、アトリーが見つからなくて不安だったんでしょうね 一時一緒にいれば落ち着くでしょう」
セラス「そうでしょうか?ご迷惑おかけしてすみません」
母様達の話をよそに 子供達は私のもう片方の手が誰と握るか揉めていた、
勝者はヘリー姉様だった、右手はソルと手を繋ぎ 左手はヘリー姉様と手を繋ぎ 仲良くサロンに行く。
サロンに着いたら既にお茶の用意ができていた。(いつの間に?)
それぞれ椅子に座ろうとしたら私とソルはソファーの1人掛けの椅子を2人で座らせられた。
(まぁ、今だけだよね~これできるの、まだ小さいから1人で座ると 1人掛けのソファーでも横に転がりそうになるからね)
大人しく座ってお菓子を待ってると。
母様「2人とも大人しく待って偉いわね~、この歳の子供は落ち着きがない子が多いいのだけど、2人とも良い子に座ってるわ」
セラス「えぇ、本当ですね 妊娠中に 知り合いのお子さんが小さい時は大変だったと言ってらしたのですが この子は全然手がかからないので助かってます」
母様「普通は手がかかるものよ?、ライの時は大変だったのよ、ヤンチャで その代わりヘリーが大人しかったわね」
ライ兄様「母様、そんな事ないです!」
(ライ兄様が膨れてる かわよ!)
ヘリー姉様「今でもうるさいでしょ?」
ヘリー姉様の鋭いツッコミにライ兄様は“ぐぬぬぅ“って唸ってる。
ライ兄様「ヘリーはいつも口うるさいじゃないか!」
(あらら、喧嘩始めちゃった)
ヘリー姉様「ライが余計なことばかりするのが行けないのよ!」
ヒートアップしそうになったので。
「けんかめーよ‼︎」(注意しとこう)
2人は私に注意されて2人同時にこちらを見た。
「けんか、めーよ!」(もう一回注意しとこう喧嘩 駄目 絶対と)
私に駄目押しされた2人は勢いが削がれたのか静かだ。
母様「ほら、2人とも、アトリーの言う通りよ 喧嘩してはダメよ?でないと皆で楽しく遊べなくなっちゃうわよ?いいの?」
ライ&ヘリー「「嫌です…」」
母様「それなら仲良くしないとね、ライ、元気がいいの良いことだけど もう少し静かにできるようにしましょうね?」
ライ兄様「はい…ごめんなさい」
母様「ヘリー、注意するの良いけど、あの様な強い言い方では相手とすぐ喧嘩になってしまうわ、もう少し優しく注意してあげましょうね?」
ヘリー姉様「はい…分かりましたお母様」
母様「じゃあ、2人とも仲直りしましょうね?」
ライ兄様「いつも うるさくして、ごめん」
ヘリー姉様「私も口うるさく言ってごめんなさい」
母様「2人ともちゃんとごめんなさい できて偉いわね、さぁ、皆で楽しくお茶にしましょう♪」
(おぉぉ、母様すごい てか2人の物分かりの良さもすごいな!)
その後は喧嘩をすることなく楽しくお茶を楽しんだ、まぁ子供達はほとんどがお菓子に夢中だったけど、しかも子供はお茶じゃなくて果汁100%のジュースだし。
するといつの間にか眠くなったのかソルが隣で頭をふらつかせている それを見ている私も眠くなってきた。
(目が~閉じる~眠いよ~)
母様「あらあら、そろそろお開きにしましょうか」
母様の一言でお茶会が終了して私とソルはそれぞれの母親に抱かれて寝てしまった。
+・・・・・+・・・・・+・・・・・+
こんな感じで日々楽しく賑わって過ごしていると、12月の10日にカミィ姉様と祖父母が冬季休暇で屋敷に帰ってきた、帰ってくるなり3人して私とソルをかまい倒し、
新年を身内で祝うパーティーに ソル の家族も招待して ソル にも新年の子供達への プレゼントを大量に用意して渡していた、その後も遠慮しまくるセルドスさん親子をガン無視して新年を盛大に祝った。
そう言えばこの国?では新年に子供のその年1年の健康と成長を願って 子供にプレゼントを渡す風習がある、まぁ、前世で言う所のクリスマスのプレゼントとお正月のお年玉が混ざった様な風習だ。
今年もいっぱいプレゼントをもらったけど これ何が入ってるんだろうね おもちゃかな?
後日プレゼントの開封をさせて貰ったら おもちゃ や 本、洋服と魔道具?でした、それはほとんどソルとお揃いだった。
「わーい、そるとおしょろい うれちー!」(お揃いってなんかいいよね!)
*その後もアトリーは何かプレゼントする事がある度に毎回ソルとお揃いになることは知る由もない。
ソルも嬉しかったようで たまに洋服が双子コーデになると 私に“おちょろい!“と言って嬉しそうにしている。
(そんなにお揃いが嬉しいかぁ、おばちゃんもそんな嬉しそうなソルを見るのが嬉しいぞぉ‼︎はぁはぁ!かわよ‼︎)
※ただの変態です。
その後1月の18日にカミィ姉様と祖母が先に王都に戻って行った。
祖父はカイ兄様と王都に戻るらしい、それまで祖父は私やソルとずっと遊んでくれていた、ソルをほぼ自分の孫のように扱い セルドスさんを困らせていた、その合間にちょいちょい色んな指示を出し、何やら企んでいるようだ。
+・・・・・+・・・・・+・・・・・+
そしてカイ兄様と祖父が王都に行く日が来た、なぜか王都行きの馬車の前にセルドスさんが並んでいた 。
(なんかセルドスさんがやつれてる?)
どうやら王都にお仕事?で行かなきゃ行けないらしい?
(まぁ、仕事ならしょうがないよね?)
なので今はソルと並んでお見送りをしている。
カイ兄様に「2人とも仲良くしてるんだよ」
と、声を掛けられ頭も撫でられたので、
ソル&アトリー「「せーの、かいにーた、じーじらち、いってらったい!」」
息を合わせて元気よく手を振り“いってらっしゃい“と言った。
3人とも喜んでくれたみたいだ身悶えしている。
(可愛かろう!2人で頑張って練習した“いってらっしゃい“は可愛かろう!まぁどうしても子供舌なので“いってらったい“になるがそこも良し!特にソルが可愛かろう‼︎)
2人で隠れて“いってらっしゃい“を練習した甲斐があった、ソルは物覚えがよく 字も教えるとすぐ覚えて互いに 簡単な本を読み合いこ出来るまでになった
しかし、まだ1歳と11ヶ月だとは思えない かなり凄い学習能力だ。
3人は少し落ち着いてから馬車に乗り込み王都に向かって出発して行った。
+・・・・・+・・・・・+・・・・・+
その1ヶ月後 セルドスさんが帰ってきた
(あれ?行きより確実にやつれてない?何かあったのかな?)
ソルが帰ってきたセルドスさんを心配してるとセルドスさんは大丈夫だといってソルを抱っこしてあげていた。
どうやら漏れ聞く話によると セルドスさんの今回の王都へのお仕事とは“叙爵“を受けるために王都に出向かなければいけなかったらしい、子爵位を授けられて今度からデューキス公爵家傘下の寄子となって我が家に仕えることになったそうな。
そして、それを裏で進めていたのは どうやら祖父だったようで 私達と遊んでいた時に色々指示を出していたのは この為の裏工作だったみたいだ。
今回セルドスさんが爵位を受けるにあたって 去年の秋に起こったオオカミ襲撃事件の手柄として爵位をもらったようだ、その時 ちょうど国境の監視を任せられていた子爵位の役人がヘマをして 爵位を取り上げられていたらしく、余っていた子爵位を祖父がかなり強引にもぎ取って来たらしい。
(もぎ取ったって大丈夫なのかな?普通、無理だよね?前国王の弟だからいいのか?それに父様が何かの準備が台無しになったって愚痴っていたな、今回の事と何か関係あるのかな?)
(ん?そうなるとソルは子爵の孫だから貴族の子息じゃん!・・・って、私も貴族の子息だったわでもソルは次期子爵家当主で私は三男坊だからな~どうなるんだろ?
カイ兄様が家を継ぐと平民になるのかな?まぁそれもいいか前世ではだたの一般市民だったから 仕事して生活すればいいだけだし・・・
あ!そういえばこの世界ダンジョンがあって冒険者って職業があったよね!うん、それいいな学園卒業したら冒険者になろう‼︎)
*親に相談もせずに可愛い息子が将来 冒険者になると決断しているなどと両親は知るすべも無かった。のちにこの決断が大騒ぎを起こす事になるとは思っても見ないだろう。
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