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1章:魔大陸の学園編

小テスト 後編

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Side:ジュール

俺、ジュール。 今、魔大陸の学園に、混魔族に擬態して通ってる。
一応、魔王様の同行として来てるんだけど、当の魔王様は、学科の午前の授業は参加しなくていいって事で入学してから1週間出席しただけで、通っていらっしゃらない。 ちなみに、その間、魔王様と俺が午後の実技も今月はクリアしてしまってる。 つまり、魔王様は学園には来ないで、なにやら魔大陸の未開拓地へ行くとか言われて、旅に出てしまった。

昨日は、学園の毎月ある小テストの日で、連絡したらお戻りになったけど、テストを早々に終わらせて、俺が学園に留学してる魔界魔族の動向を報告したら、そのまままた旅に出てしまった。 自由奔放の魔王様だ。 俺に止めるすべはないし、四天王候補である兄ギールにも、魔王様をなるべく自由にさせろって言われてるから好きにさせている。 って、俺がどうこうできる相手でもないし。。

そして、今日は小テストの結果が発表される日。 たしか、点数悪いと補習になるはず。 魔王様、大丈夫なんだろうか。

「ジュール君。 カシル君は?」ってアマンダ先生。 そう、今、小テストの結果が配られている。 結果を受け取った生徒の様子は様々だ。
「カシルは、今日も来ないっす」って俺。
「はぁー。 じゃぁ、これカシル君のテスト結果です」って俺に渡してきたアマンダ先生。
「カシル君って、私の授業が嫌いなのかしら」とぼそっといわれた。
「あまり大勢の人がいる所が嫌いなんで、気にしないでください。」といってが受け取って、こっそり魔王様のテスト結果を確認したら満足以上の数字。
「さすがです」としか言えない俺。 やっぱり年期が違うな。 ちなみに、俺だって、一応四天王候補生だ。 自慢じゃないが、平均90点で高得点だ。

全員に結果を配り終わった後アマンダ先生。
「間違った所の正解は各自確認して、再回答してください。 それが、今週の課題です。 わからない場合は、質問に来ていただいて結構ですよ」っていう。

まじかよ。

それを聞いて、前の席に座るちょっとヤンチャン顔で、身長190CMの中肉の混魔族で名前はヴィート。
「ジュール、お前どうだった? 俺、魔法陣が45点で、魔術理論42点で追試免れたけどよ、課題無理だ。」と嘆いている。

「俺、80点台だ。」
「まじかよ、教えてくれ」っているヴィート。
「最後の問題が結構難問で、俺もこの問題に時間かかりそうだ。」って言ったら、今度はヴィートの隣に座る、頭の良さげな混魔族の生徒で名前はオスカル。
「ヴィート、ジュールの言う通りで最後の問題、授業でやったことの応用だ。 これ難しいぞ。」というのだった。

そうなんだよ。 応用問題で難しいんだよ。 
「まじかー。 みんなで考えねぇ」ってヴィート。
「「だな。」」って俺とオスカル。
「カシルはいいのか?」って小声でヴィートが聞いてきた。
「ああ、カシルは平気だ」
「どういう意味だ?」と突っ込まれた。
「誰にもいうなよ、カシル満点で、かつ難問のところに加点もあんだ。 でもよ、その回答を見ても高度すぎてわかんねぇー」
「まじか。 カシル、教えてくれねぇーかな」
「聞いてみるけど、あいつ面倒くさがりだから教えてくれねぇー。 勉強は1人でするもんって思ってるし」って言っておいた。
「そ、そうかまぁ、俺らでなんとかしようぜ」ってヴィートに頷く俺だ。

俺だって、教えてもらいたいけど、当の魔王様は、旅に出ていないし。。 まさか、間違ってる箇所あったら課題になるとまでは知らなかった。 学生生活も結構大変だ。 こうして、俺、ヴィート、オスカルは、課題達成のため図書館で勉強する事になった。


ちなみに、シリルが満点にしたのは、特に今回は魔王とバレなければいいという理由で、テスト等で手を抜く必要がなかったからというだけで、たまたまであった。 実際、魔力制限はあるもののそれ以外の制約はないからだ。
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