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2章:少年期

ゼバスとモーゼス 後編

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俺は、ゼバスの好意により、この家に住ませてもらえる事になった。 
行き場のない俺にとってはありがたい話だ。

「あ、そうそうルカス君がもってた武器って何? 見た事ないからさ。」
「これですね。 ボーガンって言って、俺の力じゃ弓を弾けないから、父さんと試行錯誤して作りました。 
ここに、矢を刺して、トリガーを押すと矢が飛ぶんです。 さすがに魔物は倒せないけど、小動物とか鳥なら狩れますよ。」

「ねぇねぇ、ゼバス、最弱の村人なのに武器を発明してないか?」ってモーゼフ。
「えー、ビックリです。」ってゼバス。

そうかなって、俺的にはわからない。

それから、俺は村で作った滑車、あと計画途中だった水車と用水路の話をした。 モーゼスは、目輝かして聞いてくれた。 ゼバスもうなずいていた。

旅もあって俺は疲れたため、夕食後すぐにゼバスに案内された寝室でねた。 久しぶりのベットで、いままでにないくらいだからすぐ眠りについた。

◇◇◇
Side:ゼバス
ルカス様は来られた時は正直驚き、またセイラとパウロの死に唖然としました。 
しかも理由が、ルカス様の後に生まれた子供の出生を隠すためとは。 
最後まで、あの時、約束した何があってもルカス様を生かす事というのを、お守りいただけた事に感謝の言葉もありません。

私が、お渡しした金銭にも一切手をつけずに育てていた模様。

既に、眠ってらっしゃるルカス様を確認して、リビングに戻りました。

「ねぇねぇゼバス。 僕、思うんだけど、ルカス君ってただの村人じゃないと思うんだよね。」って今日は珍しくリビングでワインを嗜むモーゼス坊ちゃん。

「ご機嫌ですね。 していかに?」

「村に住んでたってわりには、少ない知識から発想が豊か過ぎるんだよね。 
たぶん、体力とか魔法とかは平凡以下でもそれを上回る頭脳があるような。 
うん、僕の研究を手伝ってもらおうかな。」

「そうですか。 まぁ、ほどほどにですよ。」って私です。
この人の研究に、ルカス様を巻き込むなんて、危険すぎます。
ただ、発想だけは豊なので、ルカス様のいい刺激になるかもしれません。

「うん、わかってるって、ゼバスの大切な子みたいだからね。」
ってニッコリわらいながら、寝室に向かうモーゼスお坊ちゃんです。

わかってらっしゃるようで。 ルカス様は私の大切なお方なのです。
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