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4章:女神紋編

その後のアレク

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アレクが学園を卒業して、30年が経過。
アンドレが、婚約破棄事件から更生せず、王位継承権をなくし、結局5年間のみ冒険者として自由に旅をしたアレクが王国にもどり王位継承権をつぐことになる。

20代後半には、国王に即位する。 その際、国王のみ継承する口伝をおしえられる。

王位継承後、王国は正式に女神紋の使用禁止、契約解除と儀式の取りやめ、女神信仰の教会の廃止をおこなう。 同じく魔導国家も任意から禁止となり、王国と魔導国家のみ足並みをそろえたのだった。

他国へ訴えるが、なかなか上手くすすまず、現在魔物の反乱があいついでいる。
アレクも、国王として、魔物討伐、その後の浄化に積極的に参加するが状況は徐々に悪化していく。

現在、王国では各国の主要人物が集まったサミットが行われ相次ぐ魔物の反乱に対する意見交換をしている。
「女神紋を使用して、戦力を強化し魔物の討伐をしていくのがいいかと」っていうのは聖国の王。
海洋国家の王も「戦力としては、それがいいかと。 しかし、我が国が徐々に暗くなっています」といい、臨海国家の王も「同じです。 聖国王、女神様のお告げは?」という。
「聖女が祈りをささげてますが、お告げはありません」という聖国の王。

俺アレクは、そんな会話してる3国の王に頭が痛い。

「何度もお伝えしていますが、まず、創世記には女神が存在しません。 過去の文献によると、我々はなんども女神からの啓示で安易に力を得た結果失敗しています。 ですよね、フローシア王」
「そのとおりじゃ。 その状況に危惧し、ご忠告をうけ、30年前から対策をしてきましたが、正直我々の力では、今の闇を浄化する事ができません。」ってフローシア王っていうかジョージだ。

結構な年だけど、いまだ健在。 おかげで、俺が即位した時にもいろいろ助言してくれた。

「先代のときから浄化魔法の使い手を育ててなんとか食い止めてきましたが、既に焼け石に水です」とため息をつく俺。

「「「どういう意味じゃ」」」という3国の王たちだ。

「何度もご説明してきましたが、女神紋は、外部のマナを多く吸収しますが、マナの排出が少なく空気中のマナが循環せず闇、邪が増えやすいと。 闇・邪が増えると、魔物が凶暴化しやすく活性化します。 それを解消するには浄化魔法の使い手が必要と。 女神紋の浄化を使ってんも循環しない。 そのために、演唱魔法に頼るしか道はないのですが、浄化は光の派生で、ただでさえ光が少なく派生を習得する者を増やすのに時間がかかるため、我々は使用禁止、契約解除、儀式の取り止めを訴えたのです」って言ってやった。

「だが、女神紋を解除してしまうと魔法がつかえなくなる」と訴える聖国の王。

「そのために演唱魔法の普及につとめてるじゃないですか。」っていう俺に、海洋国家の王が「演唱魔法は習得に時間もかかりむずかしい。」と訴える。

俺は溜息しかでない。 俺はずっと演唱魔法だ。
「ご存知ないかもしれませんが、我々人間は、古代の時代では魔術をつかってたんですよ。 
魔術は、演唱魔法魔法の数十倍むずかしく、それを使い易く改良したのが演唱魔法です。習得が難しいとかではなく、この世界の秩序のためには女神紋は不要です」といいきる。

「結局、我々の訴えは、通じず最悪の事態になるまでわかってもらえなかったようじゃの」ってジョージ。
「ええ、残念ながら」って俺だ。 もう、どうしたらいいんだ。

「国王様、聖国北部に100万の魔物軍勢、臨海国家に向けて50万、海洋国家にむけて30万です。」って伝令がはいった。

「もう兵士がもたん」って該当国家の王たち。

「フローシア王。 出来る限りの事を。 あとギルドもご協力を」っていうと、当代のギルドマスターが「傭兵団、一般も緊急招集しよう」と各自慌てて指示をはじめる。

間に合うのか。 ある程度の被害は想定しておかないと。 俺も出兵したほうがよさげだ。

”ドーン”って、会議室の扉が蹴り破られた。

誰だって思ってみたら、
タバコをくわえて白銀の大剣を背にした黒のコートに戦闘服をきてフードを被った男と、隣には同じく大鎌を担ぎ小柄な人と、同じ身長で武器はもたず小柄な人がはいってくる。

あ、来てくれた。
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