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3章:学園編

卒業式の祝賀パーティー

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卒業式の日。
アレクは首席で卒業したが、歴代最高はではないものの高得点での卒業となる。 ただ、卒業生代表は辞退し、2位のアンドレがする。 アンドレは当たり前とか言ってたけどな。

今は祝賀パーティに参加。
貴族は正装を着ているものが、俺アレクは制服。

「アレク、王子なくせに、正装きないのか?」って、昨日まで執務手伝ってくれいた友人。
「ダンスとか嫌だし、制服きるのもこれで最後だしな」
「本当、かわってるよ」って言われた。 

母親から卒業の祝賀パーティ用の正装届いたけど、送り返した。
だって、俺のこの後の人生は、冒険者として生きていくからだ。

そんな事を考えていたら、会場の中央が騒がしい。
見れば、アンドレが縦ロールの婚約者に向かって婚約者破棄をうったえている。 
水色の髪の女生徒を階段から落としたなどだ。
アンドレが水色の髪の少女の腰に腕を回して、まわりには取り巻きがいる。

「あっちゃー、本当にやるとはね」って友人。
「あはは、頭わるいよなー」って俺はついつい爆笑してしまった。 

シーンとなった会場で、俺アレクの笑い声は響いてしまったらしい。
「今笑っったもの、でてこい。 王族である俺を愚弄してのおこないか!」ってアンドレが怒鳴ってる。
「うわぁー、学園内は貴族、平民みな平等でしょ。 しかも、ここ王国じゃないし。 他国で何しでかしちゃってるの」って俺が会場中央にでて、「笑ったの俺だよ。」って言ってやった。
「アレク! この忌み子の紋なしが、偉そうに何をいう!」と激怒するアンドレ。
「はぁ~。 まだ、そんな事いってるの。 忌み子とか、紋なしとか古いよ。 訂正されたじゃん、俺の目はオッドアイね。 紋章の儀式は徐々になくなってるよ。
 話しはそれたけど、婚約者破棄は家同士でしょ。 勝手に決められないんだから、せっかくのパーティー台無しにしないでよ」って言ってやったよ。 本当こいつ、いつから常識がないんだか。

そしたら、水色の髪の女生徒がいつのまに俺の所に来て、俺の腕をつかもうとする。
「俺、知らない人に触れられるの嫌いなの」といって避ける。
「きっとあなたは、アンドレ様に恨みがあってそんな事いうのよ。 兄弟なのだから仲良くしましょ。 一度、話し合えば分かち合えるわ。 2人でこれからの王国をよくしましょう」と身振り手振りので周りにも訴える女生徒。
「君は聖女だ。 やっぱり、将来の王妃にふさわしい。 アレク、ここは話し合おう。 是非、お前の能力で俺を補佐してくれ」と派手な感じで握手をもとめるアンドレだ。


「うーん、なんか演劇みてるみたいで、みてるこっちが恥ずかしいよ。」って俺、苦笑するしかない。
「婚約破棄から、俺の話にかえるのやめてくれないかな。 俺は、ちゃんとオヤジとも話して、冒険者になって旅する許可もらってるの。 恨みとかじゃなくて、自由を求めただけ。
 婚約破棄の理由ね、これ裏どりしてあるから」といって報告書をなげる。 
「階段は、自作自演だったね、ドレスもおなじ。 教科書の紛失は、たんなる事故でその子が落とした。 で、婚約者がひろったけど、いいがかりいわれるのが嫌で教師にあずけたけど、教師がまちがって別の子に渡した 以上。」
「それに、なんかさ、理由が子供のいたずら程度じゃん。 俺だったら気にしないな」って言ってやったよ。

アンドレが報告書をみてわなわなふるえてる。
「うそだ!!」と叫んでるし、女生徒は「きっと、アレク様は洗脳されてるのよ」といいだす。

洗脳、それはどっちだよ。
「もう、面倒。 間者さん出てきて」といって、指をさしていくと6名ほど現れてくれた。
オヤジと学園長に間者を待機させてもらっておいてよかった。 
「こいつら拘束して」といい、「あとオヤジと学園長よんできて」というと「「「御意」」」といって拘束する。

「なぜ俺たちが拘束されるんだ」ってアンドレ。
「そりゃ、パーティー台無しにした責任とらなきゃね」と笑いながらいう俺。
ようやくっていうか、待機してたのか国王と学園長がくる。 国王の指示で会場からおいだされるアンドレと水色の髪の女生徒にそれにアンドレの取り巻き達。

「アレク、やはり魅了か?」ってオヤジ。
「うん、魅了だね。 俺じゃぁ封印できないから、離すしかないね。 牢屋の結界ぐらいははるよ。」
「ああ、それで頼む」ってオヤジだ。
「明日以降は依頼で、ちゃんと依頼料もらうよ。」って俺、笑いながら言っておいた。 だって明日から俺は冒険者だ。
オヤジも笑いながら「ああ、指名で依頼する。 明日以降、当面自由を楽しんじゃよ。 死ぬなよ」って言われた。

なんだろ、オヤジとは、シリルさんの従者を交代するがなくなってから、執務と一緒に手紙がくるようになった。 最初は、懺悔やら謝罪。 当然、無視してきたけど、冒険者目指していいって事になってから、こうやってざっくばらんに話すようになった。

「皆さん、わが愚息が迷惑をかけた。 仕切り直しで、ささやかじゃが、お酒と食事を追加で用意した。 是非たのしんでくれ」というと、給仕が続々と料理を運ぶ。 ささやかってレベルじゃねぇーぞ、オヤジ。 自分の資金だろうなって目をしてたら、「儂のへそくりじゃ」っていってきた。

それからオヤジとは別れて、俺が給仕からエールをとると、今度は縦ロールの女生徒。つまりアンドレの婚約者だ。
「あの、ありがとうございます。 私のために。 是非、一曲」と言われた。
「あー、あれオヤジと学園長に頼まれた任務だったんだ。 それに、おれ縦ロール好みじゃないから」といって断って友人達と合流した。

だれが、アンドレの婚約者と踊らなきゃいけないんだよ。 そんな事したら、絶対俺の婚約者とかにされる。 俺は明日から冒険者なんだよ。

「アレク、最高だったよ!!」って大爆笑の友人たち。
「子供のいたずらっていったとき、笑い堪えるの必死だったよ」といったり、「演劇みてるみたいもな」っていって、最後は「縦ロール好みじゃないってなんだよ」と皆でわらってる。 
「結局お前の好みってなんだよ」って言われて、「一目惚れした、絶世の美女。 確か黒髪だったなぁー」って言っておいた。

みんなで「「「夢だって」」」って言われたけどね。

こうして、俺の学園生活は終わり、明日からは冒険者として旅に出る予定。
ダンジョンも行くつもりだけど、まずは、臨海国家、ドワーフ国かな。

この時、俺は、まさかあんな事態になるとは想定してなかった。
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