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3章:異世界の学園

学園へ入学初日③

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恒例の自己紹介がなく俺はルンルンだぞ。 さっそく帰る支度する俺。

「自己紹介、楽しみにしてたんだ」と残念がるのジョシュアだぞ。 
「俺は無くててうれしいぞ。 ジョシュア、んじゃぁ、帰るぞ」
ジョシュアが俺の服をつかんで「いやだ。 だれかと話すんだ」っていいだしたぞ。

「俺、苦手なんだぞ。 ジョシュアが声をかけるんだぞ」って俺は溜息交じりにいったんだぞ。 面倒だぞ。
「うん、わかったんだ」といって、前に座っていた男女3人に身をのりだし始めるジョシュア。
「なぁなぁ、お前ら名前なんていうんだ? おれ、ジョシュア」
急に声をかけられた男女3人は驚いて振りむいてくれたけど、こいつらなんか暗く沈んでるんだぞ。

「ああ、おれルカス」って男。
隣の小柄な女の子が「私、ララ」といい、もう1人の女子が「私はヘナ。 で、そっちのおチビちゃんは?」と言われたぞ。 無視だぞ。
「シリルに、チビっていうな。 あと、可愛いも禁止なんだ」ってジョシュアだ。 俺、俺で不貞腐れてる。 
「わかったわ。ごめんなさいね」ってヘナが笑いながらいい、ララとルカスも「ああ、気を付けるよ」と苦笑いしてる。

「なぁ、なんでお前らそんなに暗かったんだ?」
「せっかく苦労して名門の学園にはいって、親なんて借金までしたのによ、最低クラスで、しかも半分が進級できないってきいたら暗くなるだろ」ってルカス。
「しかもレベルをCって、無理よ」ってララ。
「きっと筆記の解答欄まちがえたんだ。 レベルCって大変なのよ。 あなた達しってるの?」ってヘナ。

「そうなんだ。 シリル、大変なんだって」
「そういわれてもわからないんだぞ。 だって、俺一度も傭兵団の任務した事ないぞ」
「はぁー、なんであんた合格してるのよ。 Hから始まるのよ。 任務うけて、やっと試験をうけられて、戦闘能力あるっていわれたってやっとGなのに。」ってヘナに突っ込まれたぞ。
「そうだったのかだぞ。 んじゃぁ、今日いってみるぞ」
「お腹すいたから、ジョシュア帰るぞ」って俺は、荷物もってジョシュアおいて席を立つことにした。
「うん、俺もなんだ。 シリルまってくれなんだ。 また、明日なんだ。 俺達は、通いなんだ。 おまえらは?」
「おれらは寮だ。 田舎で、俺たち同郷なんだ」というルカス。 そこまで聞かなくていいから、ちゃっちゃと帰るんだぞ。って俺、はもう教室でてる。
「そうなのか。 じゃぁな」といって俺を追いかけてくるジョシュアだぞ。

◇◇◇

「シリル、なんでそんなに急いだんだ?」
「あのままだと、レベルってやつ聞かれるんだぞ」
「レベルをいったらまずいのか?」
「ジョシュア、レベルいくつなんだぞ」
「試験で、手加減まちがえて審査官を骨折させたんだ。 そしたら、本当はAだけど、討伐回数がすくないからBっていわれた」
「よかったぞ。 いわなくて。 いったら、なんでこのクラスなんだとか騒がれて面倒になるんだぞ」
「そういうことだったのか。 シリルは、討伐うけてないからHなのか?」
「ちがうぞ。 シュンさんが用意してたけど、レベルをみてなかったぞ。 Bになってたぞ。 さっき確認して驚いたぞ」
「なんでだ?」
「学園にくる任務の時とかだぞ、時間がない時とかレベルあげ面倒だぞ。 
 そういう時は、シュンさんが情報収集して、カードつくる時、そこのマスターとかにだ魔術かけて適当なレベルにして作らせるんだぞ。 んで、俺らの世界だとBだと周りが文句いわないんだぞ。 たぶん、それでBにしたんだぞ」
「シュンさん、やっぱり魔術の使い方が面白いんだ。 俺、そんなこと思いもつかなかったんだ」
「面倒を避けるために魔術はあるんだぞ」
「納得だなんだ」
「レベルは聞かれても、Fっていっておこうだぞ」
「シリルがそういうならわかったんだ」といい学園の外の小道にはいり、俺とジョシュアは食堂へ転移したんだぞ。

危なかったぞ。 面倒ごとに巻き込まれたくないんだぞ。

◇◇◇

一方、その時、ルカス、ヘナ、ララ。
「ジョシュア君って結構容姿整ってるね。 シリル君は可愛い系だね。 ララはどっちがタイプなの?」ってヘナ。
「ヘナ、なにいきなり。 ヘナはどっちなのよ」
「身長考えると、ジョシュア君かな。 だって、自分より背が低いのはね」とテヘっと笑いながらいう。
「それは、確かに思うけど、あの不貞腐れた顔は、可愛かったね」
「男のおれでも可愛いとおもったよ。 てか、2人とも同じ制服のはずが、変えてるし、両方とも容姿はいいよ。 貴族は、結構、容姿端麗だけど、平民であそこまで顔がととのってるのめずらしいな」というルカス。
「そうよね。 最初に教室に入ってた時におどろいたもの。 話かけにくかったけど、話かけてくれてよかったわ」ってヘナは嬉しそうである。
「うん、そう思う」
「そんなことよりも、寮にもどろうぜ。 とりあえず、レベルCをめざそう」というルカスに、「「そうよね」」といって帰り支度して寮へ向かう3人だった。


シリルは、もちろんのこと、ジュシュアも本来の素から容姿レベルは下げているのだが、この世界の平民たちに比べて上の中といった感じなのであるが、当の本人たちは気づいていないのである。
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